答え方が人生を変える/ウィリアム・A・ ヴァンス
質問をリープして答えると、会話や会議やプロジェクトを目的に向かって合理的に進めることができる上にこの付加価値がつくので、相手から一目置かれたり、力強いリーダーシップを取ったり、時にはカリスマ性に輝いていたりする自分に気づかされるのも時間の問題だろう。
質問の仕方に関する本は多いが、答え方に関する本は意外と少ない。
しかし、著者は人生を決めるのは、質問の仕方ではなく答え方だという。
一般的に良い答え方とは簡潔に答えることだと思われている。
しかし、そうではなく質問をリープして答えることが重要だという。
「リープ」とは、ジャンプやホップと同じように「跳ねる」という意味。
より高く、より遠くへというニュアンスを含み、とりわけ未来の進歩や成功へと向かう飛躍的な行動を指して使われる。
本書でいう「リープ」とは、質問を跳び越えると同時に、結果として自分の未来の人生にとっての新しい可能性を開花させ、飛躍させてくれる「質問への答え方」。
ひと言で言えば、 「質問が求めることだけに答えるのではなく、自分と相手の目的にとって価値ある情報を追加して答えること」
答えに価値をインプットして相手と分かち合いながら、同時に自分の知識や能力や人格もアウトプットしていく。
質問をされたら、それを絶好のチャンスと喜び、いい質問の3つの可能性──知識を深める、人間関係を構築する、パフォーマンスを向上する──をお互いの目的と仮定して、それらのうち少なくともひとつを開花できるような価値を追加して答える。
それによって、相手は知識を深め、相手との良い人間関係を構築し、パフォーマンスを向上させる。
瞬時にそのような答え方ができるためには、当然練習が必要なのだが、これはこれまでつい見落としがちだったスキルなのではないだろうか。
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