「あなた」という商品を高く売る方法/永井孝尚
キャリアづくりで見落としがちなのは、自分のことを中心に考えるあまり、「あなたを必要とする相手は誰か? 自分がその人に対して何ができるか?」を考えないことだ。
多くの人が自分のキャリアを考える時代になってきた。
しかし、ほとんどは「自分がやりたい」を中心に考えている。
だから失敗する。
確かに自分のやりたいこと、つまり動機に合ったことを中心に考えることは重要だ。
自分のやりたいことでなければ長続きしない。
しかし、これにはマーケティングの視点が抜けている。
つまり市場がそのような能力やスキルを必要としていなければ意味がないということである。
私たちのキャリアは、「自分という商品」の価値を必要とする人が、高く買ってくれることで決まる。
だから「自分という商品」を高める戦略が必要なのだ。
自分という商品づくりの出発点は、「他人がやっていない、好きなことをする」ことだ。
レッドオーシャンで大競争を続けるか、ブルーオーシャンで無競争を狙うか、どちらが自分という商品を売れるかと考えることである。
やはり自分という商品の価値を高めるには、ブルーオーシャンを狙うことが必要だ。
そのために求められるのが、「戦略」である。
細分化されたニーズに特化すれば、ライバルはいなくなり、競争は避けられる。
狙うべきは完全独占。
つまり「好きなことで、誰もやっていないこと」をやる。
キャリアを考えている人が見落としてしまいがちな視点なのではないだろうか。
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