誰でもできる<完全独学>勉強術/山口真由
私が東大受験も司法試験も国家公務員試験も一発合格できたのは、教科書を7回読むことに徹したから。
東大法学部に現役合格し、大学3年生の時に司法試験に一発合格、大学4年生の時に国家公務員Ⅰ種試験にも1発合格したという著者。
どう考えても秀才だと思うのだが、本人は努力のたまものだと言っている。
そして、努力の仕方として教科書を7回読むことを勧めている。
そのやり方というのは、1回目から3回目は、いわば下地作り。
教科書全体をざっと「眺める」ことが目的。
この段階では、教科書の内容はほぼ理解できなくてOK。
とにかく教科書全体にざっと目を通す。
読むのではなく「眺める」ことで、教科書全体のイメージをつかむことがポイント。
4回目から5回目で、ようやく「読む」というレベルになる。
教科書のどこになにが書いてあるのか、それがなにを意味するかを知る段階。
ここで教科書の内容の理解度が、8割くらいまで一気にアップする。
そして、6回目と7回目で教科書の内容を頭に「叩き込む」。
教科書に書いてあることを、図版や資料まで含めて、細かいところまで完全に理解する。
そして、試験でアウトプットができるレベルにまで覚える。
と、こういったやり方である。
これを実践するにはかなりの努力が必要なのだが、そうはいっても地頭の違いというのはあるはず。
以前読んだ本に、学力は50~60%くらいの遺伝率だと書いてあった。
更に両親が医者ということなので、おそらく学習する家庭環境があったものと想像する。
つまり、元々、かなりのアドバンテージをもって生まれた人なのである。
「誰でもこれを実践すれば私のようになれる」と言った類の本だが、これをこのまま受け止めると、かなり失望する人が出てくるのではないだろうか。
参考にする程度でよいと思う。
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