スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション/カーマイン・ガロ
キャリア(法則1――「大好きなことをする」)
ビジョン(法則2――「宇宙に衝撃を与える」)
考え方(法則3――「頭に活を入れる」)
顧客(法則4――「製品を売るな。夢を売れ。」)
デザイン(法則5――「1000ものことにノーと言う」)
体験(法則6――「めちゃくちゃすごい体験をつくる」)
ストーリー(法則7――「メッセージの名人になる」)
これからの時代、企業も個人も、イノベーションを一つの柱としてゆく必要がある。
これができなければ進歩は止まる。
イノベーションとは「ものごとの新しい進め方で、よい方向の変化をもたらすもの」である。
そのために、上記の7つの法則は一つの指針になる。
法則1――「大好きなことをする」
スティーブ・ジョブズは心の声に従ってきたし、それがよかったのだと言う。
法則2――「宇宙に衝撃を与える」
ジョブズは、自分と考え方が似ていて自分のビジョンに賛同する人々、世界を変えるイノベーションへと自分のアイデアを変えてくれる人々を惹きつける。
アップルのロケットは情熱が燃料、ジョブズのビジョンが目的地なのだ。
法則3――「頭に活を入れる」
創造性がなければイノベーションは生まれないが、スティーブ・ジョブズにとって創造性とはさまざまな物事をつなぐことを意味する。
幅広く体験すれば人間の体験を深く理解できるようになると信じているのだ。
法則4――「製品を売るな。夢を売れ。」
アップル製品を買う人々をジョブズは「顧客」だと見ない。
夢や希望を持つ人々だと見る。
そして、その夢の実現を助ける製品をつくるのだ。
法則5――「1000ものことにノーと言う」
洗練を突きつめると簡潔になるとジョブズは言う。
iPodからiPhoneのデザインまで、製品のパッケージからウェブサイトの機能まで、そのイノベーションは、不要なものを取り除き、必要なものの声が聞こえるようにすることである。
法則6――「めちゃくちゃすごい体験をつくる」
アップルストアは顧客サービスとはこういうものだという基準になった。
アップルストアを世界最高の小売店としたシンプルなイノベーションは他の分野にも応用可能で、どのような事業でも顧客と心からのつながりを長期的に結ぶことができる。
法則7――「メッセージの名人になる」
ジョブズは傑出した語り部で、企業の製品発表を芸術の域にまで高めた人物だ。
世界一のイノベーションを思いついても、まわりの人を巻き込めなければ意味がない。
ジョブズをモデルにしたこの7つの法則、かなり難易度が高い。
ただ、少なくともこの7つの法則を使うと、キャリアや会社、顧客、製品などについて、いやでも今までと違う考え方をするようになるはずだ。
一つでも実践してみる事だろう。
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