ダラダラ気分を一瞬で変える 小さな習慣/大平信孝、大平朝子
ルーティンは、特別な一部の人のための「儀式」ではありません。脳科学や心理学に基づいた「技術」です。
一流のアスリートほどルーチンを大事にする
五郎丸選手のキック前のルーチンやイチロー選手の打席に入る前のルーチンは有名である。
ルーチンは単なる縁起担ぎではなく、キチンとした科学的根拠がある。
脳は、「変化を嫌う」という防衛本能を持っている。
新しいことや難しいことよりも、いままで生き延びてきた現状維持をよしとする。
しかし、脳は、少しずつであれば、変化を受け入れるという性質も持っている。
これを脳の「可塑性」という。
ルーチンはこのような脳の性質をうまく利用したもの。
多くの方は、高い目標を掲げて、短期間で変わろうとするが大抵失敗する。
そうではなく、小さな変化が積み重なって変わっていくのが、脳の自然なメカニズム。
仕事のやり方にしても、いきなり無理矢理変化させると、その分リバウンドしてしまう。
この点、ルーティンはリバウンドをしない。
なぜなら、動作が実にささやかで、誰でもできる簡単なものなので、脳の可塑性の範囲内に収まるから。
だから、ちょっとずつ無理なく変化するために、ルーティンを使っていくことである。
面白いことに、変化するのが当たり前になれば、今度は変化しなければ落ち着かなくなるという現象が起こってくる。
変化することに慣れて、それが普通になる。
脳の防衛本能としては、「変化しないことが通常」の状態。
これを、「変化するのが通常」の状態に変えていくのである。
上手くルーチンを使うことが大事ということだろう。
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