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2018年1月14日 (日)

日本電産永守重信社長からのファクス42枚/川勝宣昭

42「人の能力差は、あると言ってもせいぜい5倍。しかし意識の差は100倍もある。能力は磨いて上げるのは難しいが、意識は磨けば磨くほど上げられる。だから、企業を強くしたかったら、社員の意識を磨け」

日本電産は1973年の創業以来、50社以上のM&Aを行ってきている。

そのうちの多くは永守社長の表現を借りれば、「集中治療室にいて、外には霊柩車が待っている」重症の赤字会社。

それをいままで1社の例外もなく、1年以内に黒字会社に変身させてきている。

その秘訣はどこにあるのか?

重要なことは意識を変えることだという。

通常、赤字会社の再建で銀行が再建を行う場合は、資産の切り売りから始まるのが通例だ。

場合によっては、リストラと称するクビ切りを行って、赤字幅を縮小させる。

しかし、資産切り売り・人員リストラ型の再建は、1度やったら終わりだ。

効果が出ないからといって何度もできるものではない。

このパターンの再建が行き詰まるのはそのためである。

しかし、日本電産の再建は、人員リストラも資産の切り売りも一切行わない。

被買収会社の役員陣もそのまま引き継ぐ。

代わって行うのは、「意識改革」。

赤字会社はどこも、判で押したように同じ特徴を持っている。

社員は下を向いて仕事をしている。

慢性未達病に侵され、負け犬根性・負け戦慣れしている。

前向きの提案は、いつも「そんなのできるわけない」の「No!」の文化に葬り去られる。

このような会社で大規模リストラを行うのは、体質改善ではなく体質破壊である。

そうではなく、「意識改革」によって、社員が上を向いて仕事をするように仕向ける。

もちろん、そんなに簡単なものではない。

いままで下を向いていた社員・役員に「上を向いて歩こう」と言って、すぐに変わるほど、人と組織は単純なものではない。

これには、用意周到な日本電産流の仕掛けと再建リーダーの血の滲むような努力があってこそ可能となる。

しかし、「意識改革」を経営者自らが先頭に立って、時には泥をかぶりながら行っていくと、1年を待たずして、組織に“化学変化”が起こるというのである。

要は経営者の覚悟とそれに伴う行動が大事ということではないだろうか。

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