BE リーダーとしてのセルフイメージを作れ/村上知紀
喩えていうと、リーダーシップは、人々が乗船している船(Ship)のようなものです。つまりリーダー船です。その船が信頼できて、自分をどこか明るい未来に連れて行ってくれると信じているからこそ人々は乗船しますし、喜んで船の上での役割を果たします。もし、船がぼろぼろで、どこに向かっているか分からないと、みんな小舟で逃げ出してしまいます。このような人々が自発的に乗船するリーダー船(リーダーシップ)の持ち主をリーダーと呼ぶのがしっくりきます。
リーダーシップについては数え切れないほどの書籍が出ている。
その多くは、スキルについて書かれた本だ。
しかし、本書は、スキルの前に「Be」つまり「あり方」が大事だということを言っている。
「Be」というのは、自分自身がこういう人間でありたい、という確固たる認識のこと。
この認識を作り上げることが、リーダーになるために最も重要だというのである。
スキルが不要というわけではない。
要は、自分自身がこういう人間でありたいという確固たる認識を自分の中に持ち、その認識にリーダーのエッセンスを注入することが大事だと言っているのである。
リーダーのシンプルな定義は、その人についていく人がいるかどうかである。
そのためには、この人だったらついていきたいと思わせるだけのものがリーダーの中になければならない。
他の人がついていきたいと思う理由は以下の3つがある。
第1に、その人のようになりたいと思うこと。
第2に、未来に向けて一緒に行動したいと思うこと。
第3に、その場や機会を生かしたいと思うこと。
そのためには、まず「Be」を確立することが大事。
更に「Be」を生きること。
このことがリーダーとしてのキャラクターを生み出し、そのキャラクターが行動を生み出し、行動がビジョンを生み出し、ビジョンが運命を生み出す。
米国陸軍士官学校「ウエストポイント」では47ヶ月間の期間をかけて「Be」の確立を行うという。
その位の時間をかけてでも「Be」の確立は大事だということであろう。
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