モチベーション革命/尾原和啓
これからは仕事と私生活が分離した「ワークライフバランス」ではなく、生きがいをお金に換えていく「ライフワークバランス」の時代です。
今の若い世代は生まれたときからすべてがそろっていた。
だから、金や物や地位などのために頑張ることができない。
埋めるべき空白が、そもそもない「乾けない世代」なのである。
でも、「だからダメなんだ」と言ってしまっては元も子もなくなってしまう。
そうではなく、モチベーションの源泉が違うのである。
ないものがない「乾けない世代」は、上の世代に比べ、「達成」や「快楽」よりも「意味合い」「良好な人間関係」「没頭」に意味を置く世代である。
だからこそ、この世代だからこそ作れる「新しい価値」がある。
その「新しい価値」は、自分だけの「好き」や「歪み」から生まれやすい。
その「自分だけの世界の見方」を発信すると、それが他の人にとって「新しい世界の見方」になったり、既存のモノに新しい意味を与えたりする。
「生きがい」を磨く生き方は、はじめはちょっと孤独だ。
一人部屋で絵を描く時間も、誰にも自分の「好き」を理解されないことも、寂しいもの。
でも、その孤独こそが、自分の「生きがい」を確固たるものへと鍛え上げてくれる。
そして信じて貫いていくと、同じ高みを目指してきた人との出逢いが始まり、本当の意味での「仲間」が増えていく。
やがて、それがビジネスへと発展していく。
こんな生き方が可能な時代になったということ。
今の時代をもっと肯定的にとらえていくべきだろう。
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