売る!アイデアの作り方のすべて/市村よしなり
私はいつも、1日30個くらいの「あったらいいな」を考えるようにしています。それを続けていくと、年間で1万は超えるじゃないですか。その中でおそらく、10個ぐらいは本当にビジネスになるものがあると思うんです。
著者は幼少期、父の経営する会社の破綻により、夜逃げしたという過去を持つ。
家族がみんな一緒だったとはいえ、小学生にして、住む家を失ってしまったという。
そして、この夜逃げを転機に「起業」したというのである。
生活していくため、食っていくため。
自給自足というには余りに過酷な環境の中で、著者はさまざまなアイディアを生み出して、なんとかして命をつなげてきた。
著者にとってアイデアを出すということは生きることだったと言っても過言ではない。
このような絶体絶命の環境からアイデアが生み出されてきたのである。
例えば、『1日30個くらいの「あったらいいな」を考える』ということだけでも、毎日続けるのは大変だ。
むしろ、これを継続させるだけの強い動機があるということに着目すべきだろう。
本書はノウハウ本である。
6パターン39通りの考え方で、アイデアの全てを、整理・パターン化して示している。
でも、これらは果実の部分であり、この根っこの部分をよく理解しなければ、本当の意味で使えるアイデアを出せる人にはなれないのではないのだろうか。
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