あなたが知っている健康常識では早死にする!/近藤誠
人間ドックが有害無益であることは、その後におこなわれた海外の比較試験などによって、すでに明らかになっています。そのため欧米諸国には、人間ドックどころか、職場健診すら存在しません。
今、テレビで健康情報番組が盛んに放映されている。
「この食べ物は寿命を縮める」「このサプリは身体によい」等々、健康情報のオンパレードである。
当たっている部分もあるのだろうが、これらを全部実行しようとするとかえって神経質になり、寿命を縮めるだろう。
日本人ほど、医者に行く国民はいない。
また、薬好きも日本は抜きんでている。
だが、著者によると、サプリは飲んでも効果がなく、コレステロール値は高いほうがよく、血圧や血糖値などを下げるとかえって命を縮めることが多いというのである。
人間ドッグにしてもどの位効果があるのだろう。
たとえば、人間ドックで「血圧が高い」と言われたとする。
この場合、医者はまず「体重を減らしましょう」などとアドバイスする。
しかし、体重は簡単には減ってくれない。
すると、医者は「ダメなようですね」などと言い放って、「降圧剤」を処方して「患者」に仕立てあげる。
医者や製薬会社にとって、死ぬまで薬を買い続けてくれるお客様の誕生である。
今、フェイクニュースが話題になっているが、健康情報のファクトチェックもしっかりすべきではないだろうか。
« 9つの動機/木村孝 | トップページ | 羽生結弦は助走をしない/高山真 »