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2018年5月の31件の記事

2018年5月31日 (木)

リアル30'S/毎日新聞「リアル30's」取材班

30s30s 思春期直前にバブル経済が終わった。それから日本はずっと不況。いい思いをしたことはない。仕事を始めて、ベテラン世代があっさりクビを切られる姿も見てきた。
 「『継続は力なり』って言われても、力になってないじゃんって。会社を出た時にどうやって食っていくか、いつも考えてる」

本書が取り上げる「 30's」は次のような人たちだ。

78年~ 82年ごろに生まれ、バブル経済が崩壊、91 年には小学校高学年から中学生を迎えていた。

90 年代後半に大学に入るか就職などの道を選び、大学進学者は 00 ~ 04 年ごろ社会に出た。

取材された2010年頃、 30 歳~ 34 歳の人たちである。

時代の変化に目をつぶり、過去の栄光を忘れられず、若い世代の窮状を想像さえしない先行世代への幻滅。

「別の選択をしていたら」とか「今後は選択を間違えられない」という不安感とも緊張感ともいえない感覚。

それこそが、 30's が抱える「生きづらさ」の正体だと思う。

本書に登場する30代の若者たちに、いわゆる「正社員」はいない。

しかし、それぞれが自分なりの生き方をしている。

「好きなことができている今がいちばん安定している」と、バイトしながら占師をする女性。

「『私』が求められている場所がある」と、正社員の職を蹴ったクラブホステス。

「スキルアップのため」と1年ごとに非正規の職を変えて働く男性。

悲壮感もなければ、社会への怒りもない。

こういう若者たちの生き方を、人生の諸先輩方は「覇気がない」「逃げている」「これからの社会を背負って立つ気概はないのか!」としかるものもいるだろう。

でも一生懸命勉強し、いい大学を出て、正社員として「いい会社」に入り、真面目に生きてさえいれば「いい人生」が用意されているなんて嘘っぱちだと、このの世代は気づいてしまったのではないだろうか。

ある意味、リアリストだと言えよう。

2018年5月30日 (水)

1440分の使い方/ケビン・クルーズ 著

1440 モチベーションとは、つまるところ、「いい思いをしたい」「嫌な思いをしたくない」という気持ちのことだ。そこで、いつも先延ばしにしがちな、きついタスクを片づけるために、そのタスクをやる意味について、次のような想像を交えながら考えてみよう。
「これをやったら、どんないい思いをするだろうか?」
「これをやらなかったら、どんな嫌な思いをするだろうか?」

1日は24時間、1440分である。

タイトルであえて1440分と言っているのは、時間に対する意識を変えろというメッセージが込められている。

私たちは時間をあまりにも無駄に使っている。

中でも「先延ばし傾向」は時間の無駄につながる

しかし、それを意志の力で変えるのは容易ではない。

そうではなく、著者は自らに「これをやったら、どんないい思いをするだろうか?」または「これをやらなかったら、どんな嫌な思いをするだろうか?」

と質問することを勧めている。

確かにこの言葉は感情に直接語り掛ける言葉だ。

また、先送り傾向の強い人に対してこのような「問い」をしてみても面白い。

人は感情で動くものなのだから。

2018年5月29日 (火)

息子が人を殺しました/阿部恭子

Photo 秋葉原無差別殺傷事件から6年後、加藤氏の弟が自殺した。その事実はある週刊誌が小さく報じただけだった。

少年による悲惨な殺人事件が起こると、いつも思うことがある。

「もし、自分の息子が、ある日突然、殺人者になったとしたら、どうなってしまうんだろう」・・・、と。

犯人にも、家族がいる。

両親、配偶者、きょうだいなどの犯人の家族は、事件後、どのような人生を送るのか。

被害者側の怒りや悲しみ、犯人への憎悪や応報感情の矢面に立たされるのは、塀の中に隔離される犯人ではなく、加害者家族の方なのだ。

家族が事件を起こすと、「家族なのにどうして気がつかなかったのか」「本当は知っていたのではないか」などと社会から責められる。

家族は、「あのとき、気がついていれば……」という自責の念に苛まれる。

あの「秋葉原無差別殺傷事件」の犯人、加藤智大の弟も自殺していたという。

本書で初めて知った。

今、世の中全体がワイドショー化している。

何かがあると、一方的に報道され、二次被害を生む。

しかし、その部分については何も報道されない。

物事には必ず表と裏、光と闇の部分があるのに。

いろんな意味で、多様な見方を許容し、尊重し合う社会であってほしいと思う。

2018年5月28日 (月)

本物の自信を手に入れるシンプルな生き方を教えよう。/千田琢哉

Photo_2 いきなり結論から言ってしまうけど、結局のところ「根拠のない自信」というのは圧倒的勘違いのことなんだよ。

自信を持つことは大事だ。

自信には「根拠のある自信」と「根拠のない自信」がある。

成功者は多くの場合、「根拠のない自信」を持っている。

自信に根拠を求めれば求めるほど、必ずどこかでへし折られる。

そもそも根拠至上主義者は、根拠が守られているうちはやたら威勢がいい。

でも自分より圧倒的な根拠を持った実力者を前にした途端、驚くほどに精神的な弱さを露呈する。

つまり他者と比較し、その優劣を自信の根拠としている人は、どこかで自信を無くしてしまうということだ。

では、どうすれば良いのか。

他者と自分を比較することを止めることだ。

そして昨日の自分と今日の自分を比較するようにする。

昨日の自分より1ミリでも成長していれば、それによって自信を持てるようになる。

ライバルは自分自身だと考えると、 人生の価値観はまったく新しいものになるのではないだろうか。

2018年5月27日 (日)

好かれる人の話し方、信頼される言葉づかい/桑野麻衣

Photo 私がたどり着いたコミュニケーションの定義は、「コミュニケーションとは「ココロ」を「カタチ」にすること」というものです。
 

誰もが目の前の相手に対して、何かしらのココロを持っている。

「仲よくなりたいという気持ち」

「思いやる気持ち」

「心配する気持ち」

と、何かしらのココロをもっている。

しかし、それをカタチにできる人というのは正直少ないというのが現実だ。

カタチにできるということは、そのココロの熱量や温度感をそのまま100%相手に伝えられるということを意味している。

思っていても相手に伝わっていないのであれば、思っていないのと同じ。

そのカタチとなるのが「話の内容」「言葉づかい」といった言語によるコミュニケーションだ。

さらに「表情」「身だしなみ」「立ち居振る舞い」「アイコンタクト」「声のトーン」といった非言語によるコミュケーションもある。

これらを活用することができなければ、相手にはそのココロは伝わらない。

そして、ココロがないものとして見なされてしまう。

日本人には「察する」という独特の文化がある。

しかし、特にビジネスの世界においては、「察してほしい」というのは甘えにすぎない。

実際、「伝わっていると思ったから」という思い込みが原因で、取り返しのつかないミスやトラブルを起こしたり、巻き込まれたりすることがある。

人生におけるストレスは、ほとんどがこのような人間関係における「言った、言わない」といったコミュニケーションのすれ違いが原因だと言われている。

「コミュニケーションとは「ココロ」を「カタチ」にすること」

重要なキーフレーズだと思う。

2018年5月26日 (土)

荒くれ漁師をたばねる力/坪内知佳

Photo 人が生きるのはお金や会社のためではない。自分が「これだ!」と思う生きる目的を見つけるため、そしてその目的をかなえるために生きていると私は思うのだ。
 偶然、萩の町に来て、萩大島の漁師たちと出会ったとき、私はこの人たちとなら、そんな生きる目的が見つけられるかもしれないと直感した。

山口県萩大島で漁業を行う萩大島船丸。

その船団を率いるのは若干30歳シングルマザー。

彼女は漁師たちをたばねて新しいビジネスモデルをつくり業績を回復させていく。

本書はその奮闘記である。

彼女が目指したのは、生産者である漁師自身が、流通も、販売もすべて自分たちで行うという「6次産業化」だ。

通常、漁師が海で魚を獲ってくると、それを漁協が管理する市場に水揚げする。漁師の仕事はそれで終わりだ。そのあとはすべて漁協が行う。

水揚げされた魚は、必要に応じて加工されたり、そのまま箱詰めにされたりして、「仲買人」に引き取られ、「仲買人」は「卸」に魚を流し、「卸」が「小売店」に販売し、最終的に消費者に届く。

6次産業化とは生産者が生産だけでなく、製造・加工(第2次産業)や流通・販売(第3次産業)まで一貫して自らの手で行い、所得を上げようという施策だ。

しかし、漁協関係者にしたら、自分たちをすっ飛ばして、漁師が消費者と直接取引するようになるのは死活問題だ。

漁師の水揚げで生活していた彼らにとって、漁師が自分たちですべてをまかなってしまうと、生きるすべを失ってしまう。

当然、モーレツな抵抗にあう。

関係者だけでなく、漁師たちも、若い女性の社長の言うことには反抗する。

それらの大きな壁を一つひとつ乗り越えながら、彼女は夢を実現していく。

大きな夢と、やり遂げようとする情熱と意志があれば、それに巻き込まれて人が動き、不可能と思えることが可能になるということであろう。

2018年5月25日 (金)

人を助けるとはどういうことか/エドガー・H・シャイン

Photo 成果をあげるチームとは、各メンバーが自分の役割を適切に果たすことによって、ほかのメンバーを助けているチームだと定義できるだろう。そうすれば、業績を達成するプレッシャーが大きいときでさえも、相互の信頼関係が確かなため、メンバーは公正さを感じられる。つまり、チームワークの本質とは、すべてのメンバーにおける相互の支援を発達させ、持続させるということだ。

成果を上げるチームは、メンバーの相互支援を発達させ、持続させているという。

「チームワーク」とは、一緒に働かねばならないグループの全メンバーを含めた、相互の多様な支援関係の状態と定義できる。

したがってチーム・ビルディングとは、メンバー全員における人間関係を作ることである。

有能なチームリーダーなら、どんな新しいグループでも、新たなメンバー全員が、メンバー同士や、形式的権限のある人との関係を作り上げねばならないことに気づいている。

こうした関係を築くために時間をかけ、資源を提供する。

だからチームリーダーが、メンバーの言葉に積極的に耳を傾けることによって謙虚な姿勢を見せるチームは、うまくいく。

傾聴は、よい結果を出すには他者が重要だという認識を伝え、皆がグループの中で公正・公平だと感じられるアイデンティティや役割を育む心理的空間をつくりだす。

効果的な相互支援ができるチームをいかに構築するか、これがチームリーダーの重要な仕事であるということだろう。

2018年5月24日 (木)

教養バカ/竹内薫

Photo 教養バカは、自分の知識を断片的に羅列するだけの人。知識を得ることに満足して、思考停止をしている人なので、「なぜそうなるか」は語れないのです。

よく一緒に食事をすると食に関する様々なウンチクを語る人がいる。

本人は知識のある自分に酔っていい気持ちになっているようだが、それは知識をひけらかしているだけで教養のある人とは言わない。

教養バカである。

教養バカの悪い点は、相手にかまわず、自分本位で知識をひけらかすこと。

簡単なことを難しい言葉を使ってわかりにくく伝える。

対して、教養のある人は、難しいことを分かりやすく伝えることが出来る。

なぜ、それができるのか?

それはいつも「なぜ」を自分に問い続けているからである。

単に知識を増やすのではなく、何かがあったとき「なぜ、そうなるのか」と自分に問う。
そして自分なりの「問に対する答え」を持っている。

だから人にもわかりやすく伝えることができるのである。

逆に言えば、教養バカを脱して、本当の教養人になるためのトレーニング方法は、相手に「わかりやすく伝える」ことである。

さらに、断片的な知識をつなぎ合わせ、ストーリーとして相手に伝えることができれば、相手にも伝わる。

つまり、教養人とは相手が興味を持つようにストーリーとして、伝えることができる人だと言えよう。

2018年5月23日 (水)

機会発見/岩嵜博論

Photo 機会とは製品企画の「根拠」、いわば「発想のジャンプ台」であり、「試行錯誤の起点」であることがわかってくる。

機会発見とは、「枠外の視点を探索して、統合・構造化によって新しい市場の可能性を創出する」アプローチだ。

複雑化・成熟化した市場においても、物事を計量的・分析的に操作する方法によって、カイゼン的に「いまよりいいもの」を生み出すことは十分可能だろう。

だが企業の成長に真に寄与する「いままでにないもの」、つまり革新的な製品・サービスを開発し、新しい市場をつくるには、機会発見アプローチが必要だ。

潜在ニーズを探索する上でポイントとなるのが、生活者への「共感」である。

生活者がどんな動機や価値観のもとで行動・購買しているかを知るために、生活の現場に直接赴き、深く理解・共感すること。

現代のような複雑化・成熟化した市場であるからこそ、「生活者視点」が大事になるということではないだろうか。

2018年5月22日 (火)

百発百中/斎藤一人、柴村恵美子

Photo 本当の天職とは、「今のこの仕事を天の神様ならどうやるかな?」と考え出したとき、その仕事があなたの天職になるのです。
 言い換えれば、今やっている仕事を大我でやったとき、その仕事があなたの天職になるんですよね。

自分の天職を求めて、転職を繰り返す人がいる。

そして多くの場合、職を転々として結局は天職に巡り合えない。

それどころか、それによってどの仕事もモノにならず給料も上がらない。

どこか考え方が間違っていると言わざるを得ない。

世の中には数え切れないほどの仕事がある。

恐らく一生かけてもすべての仕事を体験することはできないだろう。

ということは、まず、目の前の仕事を全力で取り組むことではないだろうか。

そうすれば、様々な工夫改善が生まれ、面白くもなる。

自分の天職を求めて職を転々とする人は「青い鳥症候群」になっているのではないだろうか。

2018年5月21日 (月)

40歳を過ぎたら、働き方を変えなさい/佐々木常夫

40 出世するには、一定レベルの技術点が求められるのは確かですけれど、技術点さえ高ければよいというわけでもありません。いくら能力が高くても、利己的だったり品性に欠けていたりすれば、下の人間がついてこない。人柄のよさという芸術点も、出世における重要なファクターになると言えます。

40代になると、多くの人はマネジャーになる。

マネジャーになると、いちプレイヤーのときとは違ったスキルが求められる。

それを著者は「技術点」と「芸術点」と言っている。

ここで言う「芸術点」とは人柄であったり、教養であったり、主に人間性に関するものである。

例えば、どんなハイパフォーマーであっても、人望がなければマネジャーとしてよい仕事はできないだろう。

人望という言葉、定義するのが難しい言葉なのだが、要は「あの人についていきたい」「あの人と一緒に仕事をしたい」と思わせる何かがあるかどうかということである。

嘘をつかないこと。

謙虚であること。

そして人に対して思いやりを持つこと。

そうした「真摯さ」をつねに忘れないことが、意外と大事だ。

また、ビジネスでは、物事の本質を見極める判断力や、人を理解し動かしていく人間力などが求められる。

これらを会得するには、さまざまな観点からの知見、ものの見方、考え方を養わなくてはならない。

そのためには、哲学や文学など、人間性の土台を育み精神性を養う教養書が非常に役立つ。

40代はそれらを身に付けるかどうかのターニングポイントになる時期ということではないだろうか。

2018年5月20日 (日)

アドラーに学ぶ部下育成の心理学/小倉広

Photo ほめること、叱ること、教えることはすべて勇気づけとは反対の「勇気くじき」になる、とアドラー心理学では考えます。勇気づけとは、相手が自分の力で自発的に困難を克服するよう、応援することです。人は誰もがよくなるために努力をする。それを助けるのです。

アドラー心理学では「ほめること」「しかること」「教えること」を否定する。

そして「勇気づけ」を勧める。

どうしてなのか?

これら3つは何れも相手を無意識にコントロールしようとしているからである。

例えば「ほめること」

これは無意識のうちに上下関係をすり込んでいる。

「あなたはよく頑張っているね。偉いね」

この言葉を発した瞬間に、「私が上、あなたは下」という暗黙の了解が発生する。

ほめるという行為の裏側には、このようなメッセージが含まれている。

「ほめない」「叱らない」「教えない」の前提となるのは「相互尊敬」「相互信頼」。

子どもや部下は、決して「格下」ではない。

あくまでも人として「対等」な存在。

だからこそ、嫌みを言ったり、叱ることは御法度なのである。

そして大事なことは「勇気づける」こと。

「勇気づけ」とは、「相手が自分の力で課題を解決できるように支援すること」。

ポイントは「自分の力で」にある。

これらの考え方、コーチングの考え方に非常に近く、組み合わせて使うと効果的なのではないだろうか。

2018年5月19日 (土)

トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術[超実践編]/浅田すぐる

Photo 頭の中が整理できず、考えがまとまらない、あるいはポイントがつかめない、ゆえに、何を伝えればよいか見えてこない、あるいは次に何をすればよいのかわからない、その結果、具体的な行動がとれないのです。

どうして行動できないのか。

それは頭の中が整理されていないから。

「あれもやりたい、これもやりたい」

「その前に、あれをやらなくては」

と、いうように頭の中が散らかった状態になっていて、何をやりたいのか、何をやるべきなのかがはっきりわからず、次の1歩を踏み出せない。

もし、「紙1枚」という目に見える形にまとめることができたら、スッキリするのではないだろうか。

私たちの身の回りに起きる問題のほとんどは、頭の中の「ゴチャゴチャ」を「スッキリ!」に変えることで解決できる。

そのためのもっともシンプルにして実践的な思考整理術が、本書のタイトルにも掲げている『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』である。

この手法には3つの特徴がある。

第1に、ひと目で全体が見える、つまり一覧性があるということ。

A4またはA3サイズの用紙「1枚」に情報がまとまっているため、ひと目で全体の情報量がわかり、情報の関連性も視覚的にわかるようになっている。

第2に、枠、つまりフレームがあるということ。

紙面の情報がカテゴリーごとに枠で囲まれている。

これによって読み手は、1つのテーマがどこで始まり、どこまで続いているかがひと目でわかる。

第3に、枠ごとにタイトルがついているということ。

枠の上には、その枠内に何が書かれているかを示すタイトルがついている。

枠内に何が書かれているかがひと目でわかる。

なので、2の「フレーム」と組み合わせると、どういう構成・ストーリーで資料を組み、これからこの資料をどう説明していくつもりなのか、あるいは読み手にどう読んでほしいのか、という「思考の道筋」も一見して把握することが可能となる。

これによってゴチャゴチャになっている頭の中が整理される。

よって、行動に移りやすくなり、また、自分の考えを相手にわかりやすく伝えることができる。

身に付けたいスキルの一つである。

2018年5月18日 (金)

執事の手帳・ノート術/新井直之

Photo 大富豪やVIPほど、スケジュールに「空白」が多い というのも、ひとつの共通点です。一見、余暇ともとれる時間に何をしているのかというと、遊んでいるわけではありません。
 家族と過ごす時間なども大切にしつつ、たいていは、新しい仕組みや新規事業のコンセプトを考えたり、インスピレーションを得られそうな場所に出かけたりしているのです。

 

「貧乏暇なし」という言葉がある。

これはスケジュール管理にも言えそうだ。

スケジュールが毎日ぎっしり埋まっていることで安心している人がいるが、その人はロクな仕事をしていない可能性がある。

毎日やるべきことが分刻みで入っているということは、目の前の仕事をこなすことでキュウキュウとしているということ。

目の前の仕事のことは考えても、将来の仕事のことについては考えていない可能性がある。

これでは未来は開けない。

時間の余裕の無さは、そのまま、心の余裕の無さにもつながる。

そして、それは創造性を阻害する。

だから、スケジュール管理をする場合、むしろなるべく空欄をつくり、将来に向けた思考、行動の時間とすることが必要だ。

これが本当の意味での「働き方改革」なのではないだろうか。

2018年5月17日 (木)

死ぬときにはじめて気づく人生で大切なこと33/大津秀一

33 生まれ持って与えられたものがなければ、いくら努力を重ねても、オリンピック選手にも、イチロー選手にも、天才物理学者にもなるのは非常に困難です。
 けれども、まるでそれがタブーのように、スタート地点が人によってあまりに違うとは語られず、〝努力が大切〟という一般論が幅を利かせます。

著者は終末期医療に携わる医師として、これまで、直接死亡確認をした患者さんの数は千人を超え、特に、終末期から亡くなるまで濃厚に時間をともにした患者さんの数は二千を超えてるという。

その中で感じるのは、人生は決して平等ではないということ。

生まれ持った遺伝子によって明らかに才能のある人もいれば、いない人もいる。

外部の環境に恵まれる人もいれば、いない人もいる。

以前、出産時に取り違えられ、同じ遺伝子を持つ実の兄弟なのに、裕福な家庭に育てられた人が成功し、恵まれない家庭に育った人が厳しい生活を余儀なくされたことが報じられたことがある。

外的な環境も内的な環境と同様に、スタート地点では選ぶことはできない。

その選ぶことのできない内的、外的な環境が相まって、早い段階で病を患い、短い一生を終えるということも現実にある。

思うようにならないのが人生だ。

そのような世界に生きる私たちにできることは、運が支配するこの世界の馬鹿馬鹿しさを受け止めることだと著者はいう。

努力を絶対化するのではなく、人生をありのまま受け止め、その中で懸命に生きる事。

そして、結局変えられるのは己の思考と行動のみだということではないだろうか。

2018年5月16日 (水)

トヨタだけが知っている早く帰れる働き方/桑原晃弥

Photo 「忙しくて時間がない」ではなく「知恵がないから時間がない」

仕事が忙しくなると、どうしても「人が足りない」「時間が足りない」となり、みんなで残業して何とかしようとする。

しかし、そうではなくて知恵を出して改善を行い、少ない人であまり残業をしなくてもいい仕事をするというのが目指すべき方向ではないだろうか。

「時間がない」と思っているのは、もしかしたら仕事の進め方に工夫が足りないせいかもしれない。

例えば、職場では資料を探す時間が大量の発生している。

資料を探す時間を削減できれば、生産性は確実に上がるはずだ。

ではどうすればよいのか?

トヨタには「なぜを5回繰り返せ」という言葉がある。

それに当てはめると、どうなるか?

「なぜ必要な資料が見つからないのか?」→「資料がどこにあるかが分からない」

「なぜ資料がどこにあるかが分からないのか?」→「資料の整理場所や方法がきちんと決まっていないから」

「なぜ資料の整理場所や方法が決まっていないのか?」→「棚や引き出しが資料でいっぱいで、とりあえず空いているところに入れるから」

「なぜ棚や引き出しが資料でいっぱいなのか?」→「引き出しや棚が不足しているから」

「なぜ引き出しや棚が不足しているのか」→「そもそも資料の整理を誰もやっていないのでつくった書類がそのまま保管され膨大な量になっている」

と、このように一つの「異常」に対して、「なぜ」を5回繰り返していくことで「何ができるか」「何をすればいいのか」を知ることができる。

もしそれをしないままに「じゃあ、書類棚を買うか」と新しいものを買ってしまうと、一旦は問題が解決しますが、しばらくすると再び「保管する場所がない」という問題が起きることになる。

「忙しくて時間がない」ではなく「知恵がないから時間がない」

覚えておきたい言葉だ。


2018年5月15日 (火)

富野に訊け!!/富野由悠季

Photo やりがいのある仕事が見つからない、なんていうのは、実はあなたが好きなものを見つけようとしていないだけでしょう。

本書は、『機動戦士ガンダム』『伝説巨神イデオン』他、数多くのオリジナルアニメの原作・総監督を務める富野氏による人生相談である。

上記は「仕事にやりがいが見いだせない」という若者の相談に対する答え。

「今の仕事にやりがいを見いだせない、だから転職する」という考え方は結局うまくいかない。

堂々巡りで終わることがほとんどである。

そもそも最初からやりがいのある仕事などない。

やりがいのある仕事にするのである。

仕事は言われたままやったのではやりがいは持てない。

しかし、たとえ上司から命じられた仕事であっても、創意工夫を加えながらやれば面白さも生まれるし、やりがいも持てるようになる。

要は仕事に対する姿勢が受身か能動的かによってやりがいは決まるということではないだろうか。

2018年5月14日 (月)

抵抗勢力との向き合い方/榊巻亮

Photo ここで「6度6割」という言葉を紹介しておきたい。6回伝えて、6割伝わる、という意味だ。 一発で完全に理解してくれて、すごく協力的に振る舞ってくれることなどまずあり得ない。

私の仕事の一つに人事制度改革がある。

賃金制度や評価制度を変えようとした場合、必ずといってよいほど抵抗にあう。

いわゆる「抵抗勢力」である。

しかし、抵抗勢力は必ずしも悪ではない。

抵抗する側にも理屈があり、正義がある。

まず、第1に、現状維持バイアス。

これは、変化に対する強い動機や危機感がない場合、「まあ、今のままでいいか」と考えてしまう心理傾向を指す。

未知のものや未体験のものを受け入れず、現状は現状のままでいたいと、誰もが自然に考えてしまうのである。

第2に、保有効果。

これは、自分が現在所有しているものに高い価値を感じ、それを手放すことに強い抵抗を感じてしまう心理効果のこと。

結果として新しいものを手にしたときに得られるメリットよりも、今、手にしているものを失うことによるデメリットを強く感じ取ってしまう。

第3に、損失回避性。

これは、「利益」と「損失」では「損失」の方がより強く印象に残り、それを回避しようとする行動を取ること。

言い換えると「とにかく損はしたくない」ということだ。

新しいことにチャレンジして得られる「利益」と、被る可能性のある「損失」を比較すると、「損失」を重く捉える傾向にある。

そのため、「利益」が相当に大きくない限り、行動を起こせなくなる。

つまり、抵抗は人間の生理現象なのである。

必ず起こるものだと分かっていれば、感情的にならず、冷静に対処できる。

しかし、抵抗は放置すると育ってしまう。

だから、抵抗は必ず起こるものだと認識し、粘り強く接し続けること。

結局、これに尽きるのではないだろうか。

2018年5月13日 (日)

3秒で心をつかみ 10分で信頼させる 聞き方・話し方/小西美穂

3_10 「コミュニケーションの達人」とは、「また会いたい」と思わせる人。初対面であろうと、旧知の仲であろうと、「この人と話すと楽しい」「また次も会って話したい」と思わせられるかどうかが、とても大事なポイントなのです。

第一印象が大事なことは誰もが知っている。

逆に言えば、第一印象が悪いと、その印象を変えるのには相当骨が折れるということ。

では、良い第一印象をよくするために何が必要か?

それは笑顔であり、あいづちである。

「そうなんだ」

「なるほど」

「確かに」

これは、相手が話していることをしっかり受けとめてあげるあいづちだ。

このフレーズを繰り返すだけでも、結構話しは弾む。

そして相手と共通の話題を持つこと。

著者は誰でも関心を持ちやすい「旅行、食べ物、飲み物」の「自己ベスト3」をつくっておくと良いという。

今までに行ってよかった旅先ベスト3

美味しかったお店ベスト3

好きなお酒ベスト3

と、こんな感じ。

そして相手の顔ぶれや年齢層を見て、使い分けられるネタを複数持っておくと安心だという。

恐らく、第一印象の良い人はそれなりの準備をしているのではないだろうか。

2018年5月12日 (土)

実践版GRIT/キャロライン・アダムス・ミラー

Photo 本物のグリット とは、
「高い目標に対する情熱的な追求であり、周囲の人の畏敬の念を引き起こし、より良い人間へと成長し、精神的な持続的幸福を獲得し、ポジティブなリスクを冒し、最高の人生を送りたいというモチベーションを引き出すもの」を指す。

「グリット」とは「やり抜く力」と訳される。

成功の秘訣は、成功するまでやめない事、という人がいる。

確かに、成功するまでやり続ければ、いつかは成功する。

その意味では、グリットは成功するために不可欠な要素であろう。

本書は、本物のグリットは単に「養うことができる」だけでなく、卓越性を目指す社会規範を維持し、諦めの心を遠ざけるためには、私たちはグリットを「養う義務がある」ということを、明示している。

成功者たちは、全身が震えるような感動と大きなエネルギーにつながる目標や活動に身を捧げることで、自分の内側から輝きを放っている。

周りの人間に左右されることはなく、他に面白そうなものがあってもそれらには目もくれず、ただひたすら、人生を目的意識に満ちた有意義なものにすべく、ひとつのことに気持ちを集中させる。

グリットというのは目標を追求する際の「行動のタイプ」に関する概念であり、グリットに必要なのは、目標に対する忠実で規律ある行動だ。

高い目標を情熱を持って追求する姿勢である。

周囲の人の畏敬の念を引き起こし、他者の中から、より良い人間へと成長し、精神的な持続的幸福を獲得し、有益なリスクを冒し、最高の人生を創りたいという意欲を引き出すものである。

本物のグリットは、すべて「夢」からスタートする。

自分にとって極めて重要で充実した何か、もし一度もそのための一歩を踏み出さなかったらきっと後悔するであろう何かをするには、自分の標準状態から抜け出なければならない。

そのためには「夢」は重要だ。

グリットを高めたいと思うなら、自分が最高の状態にあったときについて認識することは必須のステップとなる。

なぜならそのストーリーは、 自分の強みをどういう状況でどの程度発揮したら物事がうまく進むかを教えてくれる手がかりになるからだ。

自分が「最高の状態」にあったとき、自分の強みはどのような形で発揮されていただろう?

この質問を自らにすることは、グリットを手に入れる第一歩になるのではないだろうか。

2018年5月11日 (金)

究極の問題解決力が身につく瞬発思考/寺嶋直史

Photo 問題解決力習得には、「①現状把握→②問題発見→③原因究明→④ゴール・イメージ→⑤具体策」という手順(=瞬発思考法)を繰り返せばいい。

この問題解決の手順は、極めてスタンダードなものである。

恐らく多くの人が、この手順で問題を解決していることだろう。

では、どうしてこれが「瞬発思考」なのだろう。

それはこの手順を何回も繰り返すことによって、これがルーチンになり、結果として各プロセスのスピードが上がってくるからである。

問題をすばやく的確に解決する策を導くためには、手順を明確にし、その手順どおり思考することが必要だ。

中でも「ゴールイメージ」は重要だ。

仕事のできる人は、常に頭にゴールを描いて仕事をしている。

ゴールを描けるから、物事を正確に判断でき、即断即決で決断できる。

また、ゴールを描いているから、何が重要で何が重要でないかを区別し、優先度に差を付けて取り組むことができる。

最短距離で高品質な仕事を行なうためには、ゴールをイメージしておくことが不可欠。

これが「瞬発思考」のキモとなる部分ではないだろうか。

2018年5月10日 (木)

自分を休ませる練習/矢作直樹

Photo 今に集中できているとき、心は今を楽しむことができます。その状態こそ、マインドフルネスな状態であり、リラックスしている状態なのです。

自分を休ませるには何が必要か?

単に十分な休暇をとるだけでは不十分。

それだと身体は休まるかもしれないが、心は休まらない。

そして心が休まらなければ、結局身体も休まらない。

著者によるとマインドフルネスな状態にすることによって、心も身体も休まるのだという。

本来マインドフルネスとは、何かの行為を指すのではなく「今この瞬間」に気づいている状態を言う。

「今の連続が未来」

「今を楽しむことで未来が楽しくなる」

「今こそ自分が生きているすべて」

この感覚を持つこと。

確かに、自らを省みてみると、「今この瞬間」に生きていない。

過去のことにこだわっていたり、未来のことを心配していたり、

「今この瞬間」に生きていない。

そのためには、まず、自分を褒めること。

今を生きている自分、嫌なことも、つらいことも、すべてを受け止める自分でいること。

この感覚を持つことが大事なのではないだろうか。

2018年5月 9日 (水)

できる課長は「これ」をやらない!/安藤広大

Photo モチベーションに関する上司の本当の役割とは何か。モチベーションを上げる手助けをすることではありません。部下のなかに、勝手にモチベーションが設定される状態をつくることです。

モチベーションを問題にする人は多い。

確かにモチベーションは大事だ。

モチベーションがアップすれば仕事の効率は上がる。

だからいかにモチベーションを上げるかをテーマにした書籍も多い。

モチベーションは仕事を頑張るための理由として使われている。

「社員のモチベーションを上げて頑張ってもらうのが会社の責任」ということが「常識」になっているようなところがある。

そうなると働く人たちは、「会社がモチベーションを上げてくれるから頑張る」となる。

それは裏を返せば、「会社がモチベーションを上げてくれないから頑張らなくてよい」となる。

つまり、「自分が仕事を頑張るには会社がモチベーションを与えてくれることが必要であり、モチベーションは仕事を頑張る理由として必要である」と認識してしまっているのである。

しかし、一人ひとりが仕事を頑張る理由として、モチベーションを求め出したらどうなるだろう。

一つひとつの業務について、頑張る理由を用意しなくてはいけなくなってしまう。

上司は、チームを勝利に導くという責任を負っている。

その責任を果たすために、部下に役割を与える。

ときには、部下にとってモチベーションが上がらない、つまらない仕事があるかもしれない。

しかし、それもチームの勝利のためには必要な仕事であるから、上司は指示をしている。

だから、部下に、すべての業務に対して「頑張る理由」が必要などという勘違いをさせてはいけない。

その組織にいることを選択し、その役割を与えられている以上、頑張る理由が見つからなくても、やらなければいけないのだということをしっかりと認識させなければならない。

仕事とはモチベーションが上がろうが下がろうがやるものだ。

「今日はモチベーションが上がらないから」と仕事をやらないことは許されない。

そして上司がモチベーションを問題にしすぎると、部下は仕事をやらない理由をモチベーションのせいにしだす。

これはマイナス効果でしかない。

上司はこれらのことを勘違いしない、させない、ことが大事ではないだろうか。

2018年5月 8日 (火)

なぜこの国ではおかしな議論がまかり通るのか/高橋洋一

Photo 法の世界には「否定する者には、挙証責任はない」という格言がある。「ない」ことを証明するのは困難だからだ。加計学園問題における論法は、いわば「悪魔の証明」(それを証明するのに非常に困難な命題を証明すること)だった。

最近の国会の議論やマスコミの報道を見て違和感を感じる。

一連のモリカケ問題でも、野党やマスコミは、安倍総理が関与しなかったことを証明せよという。

しかし、これは「悪魔の証明」と呼ばれるもので、やってはいけない事である。

無かったことを証明することは極めて困難なことである。

例えばブラックスワンが存在しないことを証明することは不可能である。

でも、存在することを証明することは簡単である。

世界のどこかでブラックスワンが見つかれば、それで証明できる。

だから、裁判であっても、立証責任がどちらにあるかが問題となる。

犯罪であれば、原告は被告が犯罪を犯した証拠を突きつけ、有罪であることを立証する。

そして「疑わしきは罰せず」という「推定無罪」という考え方がある。

これは裁判における原理原則といわれるものである。

これによって冤罪を防ぐ。

ところが、今、国会で行われていることはこの原理原則を完全に無視している。

マスコミもこのおかしさを報道しない。

これで日本は法治国家だと言えるのだろうか?

2018年5月 7日 (月)

魔法のNLP実践トレーニング/椎名規夫

51fl1l9clxl イチロー選手は打撃不振になってスランプに陥ると、ライトスタンドから観客として自分を見つめることをするそうです。
 ライトスタンドの観客席から、バッターボックスにいる自分と相手のピッチャーを眺めます。
 客観的な立場から、バッターボックスにいる、スランプに陥っている自分を見ることで、主観的な立場では気づくことができないことに気づくことが出来るからです。

このイチロー選手のスランプ脱出法は、NLPのポジションチェンジというスキルに似ている。

NLPでは自分・私のポジションを第1のポジション、

相手・あなたのポジションを第2のポジション、

善意の第三者のポジションを第3のポジション、という。

イチローはこの第3のポジションから自分を見ることによってスランプに陥っている自分を、善意の第三者の立場でみることによって、いろんな気づきを促していたのだろう。

イチローはNLPを知らない。

しかし、体験的にNLPの手法を使っていた。

非常に興味深いエピソードである。

2018年5月 6日 (日)

ケンタッキー流 部下の動かし方/森泰造

Photo 自ら考えて自ら動けるようになった従業員は、仕事を辞めることは、まずありません。
 彼らにとって仕事は、やりがいを感じる自己実現の手段となっているからです。

自分で考えて動くようになった時、仕事は楽しいものとなる。

仕事が楽しくなると、生産性は上がるし、ストレスによって折れてしまうこともなくなる。

そして創意工夫して仕事をするようになる。

では、どうして自ら動く社員が少ないのか。

それはリーダーがいちいちアドバイスするからである。

リーダーがアドバイスしたとたん、部下は考えることをやめ、アドバイスされたとおりのことをやるようになる。

そして、自ら工夫して創造的な仕事をするという発想がなくなり、「指示を待つことが仕事」という部下ができあがる。

人は理由なく動かない。

動きたいから、動く必要があるから、動く。

動きたくないから、指示が来るまで動かない。

人が動くのには4つの理由がある。

第1に、「やらないと叱られる」「居場所がなくなるから」と、仕方がないから働く。

第2に、「自分の役割は果たさなければならない」と、使命感・責任感から役割を果たそうと動く。

第3に、「行動しているのを認めてほしい」と、認められたい、承認してほしいという理由から動く。

第4に、「やってみたい」「挑戦したい」と、仕事を通して自己実現したいという理由で動く。

後半になるほど、モチベーションが上がり、持続性がある。

いかにして自ら動く社員を育てるのか?

働き方改革が叫ばれている今、重要なテーマなのではないだろうか。

2018年5月 5日 (土)

スタンフォードのストレスを力に変える教科書/ケリー・マクゴニガル

Photo ストレスに対処するための最善の方法は、ストレスを減らそう、避けようとするよりも、ストレスについての考え方を改めて、ストレスを受け入れることです。

「ストレスは悪である」「ストレスは健康に悪い」と多くの人は考えている。

しかし、ある調査によると、強度のストレスを受けて死亡リスクが高まったのは、「ストレスは健康に悪い」と考えていた人たちだけだったという。

つまり、ストレスそのものが問題なのではなく、ストレスに対する考え方に問題があるというのである。

物事に対する考え方が健康に影響を与えるということは多くの実験や事例が証明している。

例えば、イェール大学のある有名な研究では、中年の男女を 20 年にわたって調査した。

その結果、中年期に年齢を重ねることをポジティブにとらえていた人たちは、ネガティブにとらえていた人たちよりも、平均寿命が7.6年も長かったという。

また「ほとんどの人は信用できる」と考えている人は、長生きする傾向にあるという研究もある。

デューク大学が15年かけて行った研究によると、55歳以上の成人で「人を信用できる」と思っていた人たちの60%は、15年後の研究終了時にも生存していた。

それとは逆に、「人は信用できない」と思っていた人たちの60%は、研究終了時にはすでに亡くなっていたというのである。

大事なことはストレスに対するマインドセットを変えることである。

ストレスのよい面も悪い面もきちんと認識したうえで、あえてよい面を見つめること。

そして、自分がつらい思いをしているのを認めたうえで、そのストレスのせいでかえって、大切なものとの結びつきが強まっているのだ、と意識することである。

ストレスは人を賢く、強くし、成功へと導く。

人はストレスの経験から学び、成長することができる。

そして、勇気や思いやりを持つこともできる。

ストレスを感じたときにどんな気分になるかも、ストレスの多い状況に対してどう対処するかも、ストレスについての考え方しだいで決まる。

それが究極的には、ストレスに負けずにがんばれるか、心身ともに参ってうつ状態になってしまうかの分かれ目になる。

私は、自分にはストレスをプラスの力に変える能力があると信じているだろうか?

2018年5月 4日 (金)

サイコパス/中野信子

Photo リスクをおそれず大事業をなす度量、政治家として大衆を魅了する才能──サイコパスの特性は、一歩間違えば独裁と粛清を招いてしまうわけですが、時と場合によっては、必要悪なのかもしれません。

サイコパスは100人に1人くらいの割合でいるという。

サイコパスには次のような特徴がある。

外見や語りが過剰に魅力的で、ナルシスティックである。

恐怖や不安、緊張を感じにくく、大舞台でも堂々として見える。

多くの人が倫理的な理由でためらいを感じたり危険に思ってやらなかったりすることも平然と行うため、挑戦的で勇気があるように見える。

お世辞がうまい人ころがしで、有力者を味方につけていたり、崇拝者のような取り巻きがいたりする。

常習的にウソをつき、話を盛る。自分をよく見せようと、主張をコロコロと変える。

ビッグマウスだが飽きっぽく、物事を継続したり、最後までやり遂げることは苦手。

傲慢で尊大であり、批判されても折れない、懲りない。

つきあう人間がしばしば変わり、つきあいがなくなった相手のことを悪く言う。

人当たりはよいが、他者に対する共感性そのものが低い。

と、このような特徴がある。

サイコパスというと衝動的な殺人犯や連続殺人犯を想像するが、それは負け組サイコパスであり、勝ち組サイコパスはその特徴をよい方向に使っているという。

スティーブ・ジョブズやアポロ11号のアームストロング船長はサイコパスである。

特に今のような先の見えない時代、サイコパスのリーダーが求められているような気がする。

トランプ、プーチン、習近平、金正恩、等々・・・

気が付いたら世界のリーダーはサイコパスだらけ。

サイコパスの時代と言えるのかもしれない。

2018年5月 3日 (木)

社長の心得/小宮一慶

Photo 社長が「歩くビジョン」となるのです。

社長の仕事の第一は、「正しい価値観を共有した組織をいかにつくるか」だ。

正しい価値観に基づく会社のビジョンや理念を徹底するには、それを明文化することも必要だが、それだけでは不十分。

社長自身が「何が何でも自分の目の黒いうちは、これを求め続ける、守り通す」と決めることである。

そして、わずかでもぶれないように常に注意し続けることだ。

ぶれたら、すぐさま軌道修正しなければならない。

ときには、社員や幹部からの抵抗に遭うこともあるだろう。

それでも、守り抜く強い意志が必要。

そして何より、社長が自ら体現することが必要。

お客さま第一と言いながら、自分はゴルフばかり。

良い仕事が目的だと言いながら、それを儲ける手段にして自分の贅沢に夢中になる社長には、社員はついて行かない。

そのためには、社員に言い続け、自分にも言い続け、自ら実践していくことである。

社員は社長の一挙手一投足を見ているのだから。

2018年5月 2日 (水)

頭がよくなる図化思考法/齋藤孝

Photo 龍馬は、手紙にしばしば絵や図のようなものを描き入れています。龍馬には、デザインや筋道を図化する思考習慣があったのではないかと推測されます。

このエピソードは面白い。

あの時代、藩が中心の社会で、国家という視点で動き、明治維新の礎を築いた龍馬。

あの視野の広さと深さ、従来の固定概念にとらわれない発想の柔軟さの根源に図化思考があったのではないだろうか。

「図化」は、できあがった図による「図解」とは違う。

読み、聞き、話しながら図を描いていくこと。

図にすることと考えることを同時に行なう。

手と頭を連携させることで、新しいアイデアを生み出す。

表層の動きや言葉をそぎ落とし、本質や構造をずばりとつかむ行為でもある。

よく、「つかみがいい」と言われる人がいる。

そういう人は例外なく、次々と変化する表層に目を奪われず、奥にある本質や構造をがっちりつかむ人である。

そういう「つかみ力」は、才能ではない。

誰でも習得できる「技術」である。

具体的に言えば、「図化の技術」である。

誰でも習得可能なスキルである以上、努力して身に付けて損はないのではないだろうか。

2018年5月 1日 (火)

「事業を創る人」の大研究/田中聡、中原淳

Photo 成長志向性の高い人が新規事業の担い手として適任であると言えます。

今は同じ事業を営々と続けることがリスクになってきている。

時代の流れを先取りし、新しい事業を立ち上げ、それを軌道に乗せ収益源の一つに育てていかなければ企業は生き残れないだろう。

そして新規事業を立ち上げる場合、問題は「誰に担わせるのか」という人の問題。

仕事に対する志向性は、「業績志向」と「成長志向」の2タイプに分けられるという。

業績志向人材の特徴は、周囲から自分自身の能力を高く評価されることに重きを置き、業績を上げることに意欲を燃やす特徴がある。

一方、成長志向人材の特徴は、業績志向とは違って周囲からの評価は気にせず、自分自身の知識・能力を高めることに重きを置く。

すでにオペレーションの仕組みがある程度、確立した既存事業では、業績目標の達成に心血を注ぐ業績志向人材が重用されやすいことは想像に難くない。

では、未知で予測不可能な出来事が立て続けに生じる新規事業ではどうなのだろう。

新規事業では答えのない中でひとり試行錯誤を繰り返す時間が続くことになる。

その場合、そのプロセスを自己成長ととらえて経験から学ぼうとする姿勢が、事業を創造する上で重要である。

実現までの過程に自己成長という価値を見いだし、積極的に経験から学ぶのが成長志向人材である。

その反面、業績志向が高い人の場合では、失敗する確率の高い新しいチャレンジや難しい仕事を極力避けようとする傾向がある。

どんなに優れた新規事業の戦略があっても、それが実行されて成果に結びつかなければ意味がない。

机上ではうまくいくと思われる理論も、現場でそれを形にするのは「人」である。

成長志向の人材をいかに見いだし、新規事業の担い手として登用するのか。

この辺りが、新規事業を立ち上げるための重要なポイントとなるのであろう。

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