トヨタだけが知っている早く帰れる働き方/桑原晃弥
「忙しくて時間がない」ではなく「知恵がないから時間がない」
仕事が忙しくなると、どうしても「人が足りない」「時間が足りない」となり、みんなで残業して何とかしようとする。
しかし、そうではなくて知恵を出して改善を行い、少ない人であまり残業をしなくてもいい仕事をするというのが目指すべき方向ではないだろうか。
「時間がない」と思っているのは、もしかしたら仕事の進め方に工夫が足りないせいかもしれない。
例えば、職場では資料を探す時間が大量の発生している。
資料を探す時間を削減できれば、生産性は確実に上がるはずだ。
ではどうすればよいのか?
トヨタには「なぜを5回繰り返せ」という言葉がある。
それに当てはめると、どうなるか?
「なぜ必要な資料が見つからないのか?」→「資料がどこにあるかが分からない」
「なぜ資料がどこにあるかが分からないのか?」→「資料の整理場所や方法がきちんと決まっていないから」
「なぜ資料の整理場所や方法が決まっていないのか?」→「棚や引き出しが資料でいっぱいで、とりあえず空いているところに入れるから」
「なぜ棚や引き出しが資料でいっぱいなのか?」→「引き出しや棚が不足しているから」
「なぜ引き出しや棚が不足しているのか」→「そもそも資料の整理を誰もやっていないのでつくった書類がそのまま保管され膨大な量になっている」
と、このように一つの「異常」に対して、「なぜ」を5回繰り返していくことで「何ができるか」「何をすればいいのか」を知ることができる。
もしそれをしないままに「じゃあ、書類棚を買うか」と新しいものを買ってしまうと、一旦は問題が解決しますが、しばらくすると再び「保管する場所がない」という問題が起きることになる。
「忙しくて時間がない」ではなく「知恵がないから時間がない」
覚えておきたい言葉だ。
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