トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術[超実践編]/浅田すぐる
頭の中が整理できず、考えがまとまらない、あるいはポイントがつかめない、ゆえに、何を伝えればよいか見えてこない、あるいは次に何をすればよいのかわからない、その結果、具体的な行動がとれないのです。
どうして行動できないのか。
それは頭の中が整理されていないから。
「あれもやりたい、これもやりたい」
「その前に、あれをやらなくては」
と、いうように頭の中が散らかった状態になっていて、何をやりたいのか、何をやるべきなのかがはっきりわからず、次の1歩を踏み出せない。
もし、「紙1枚」という目に見える形にまとめることができたら、スッキリするのではないだろうか。
私たちの身の回りに起きる問題のほとんどは、頭の中の「ゴチャゴチャ」を「スッキリ!」に変えることで解決できる。
そのためのもっともシンプルにして実践的な思考整理術が、本書のタイトルにも掲げている『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』である。
この手法には3つの特徴がある。
第1に、ひと目で全体が見える、つまり一覧性があるということ。
A4またはA3サイズの用紙「1枚」に情報がまとまっているため、ひと目で全体の情報量がわかり、情報の関連性も視覚的にわかるようになっている。
第2に、枠、つまりフレームがあるということ。
紙面の情報がカテゴリーごとに枠で囲まれている。
これによって読み手は、1つのテーマがどこで始まり、どこまで続いているかがひと目でわかる。
第3に、枠ごとにタイトルがついているということ。
枠の上には、その枠内に何が書かれているかを示すタイトルがついている。
枠内に何が書かれているかがひと目でわかる。
なので、2の「フレーム」と組み合わせると、どういう構成・ストーリーで資料を組み、これからこの資料をどう説明していくつもりなのか、あるいは読み手にどう読んでほしいのか、という「思考の道筋」も一見して把握することが可能となる。
これによってゴチャゴチャになっている頭の中が整理される。
よって、行動に移りやすくなり、また、自分の考えを相手にわかりやすく伝えることができる。
身に付けたいスキルの一つである。
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