サイコパス/中野信子
リスクをおそれず大事業をなす度量、政治家として大衆を魅了する才能──サイコパスの特性は、一歩間違えば独裁と粛清を招いてしまうわけですが、時と場合によっては、必要悪なのかもしれません。
サイコパスは100人に1人くらいの割合でいるという。
サイコパスには次のような特徴がある。
外見や語りが過剰に魅力的で、ナルシスティックである。
恐怖や不安、緊張を感じにくく、大舞台でも堂々として見える。
多くの人が倫理的な理由でためらいを感じたり危険に思ってやらなかったりすることも平然と行うため、挑戦的で勇気があるように見える。
お世辞がうまい人ころがしで、有力者を味方につけていたり、崇拝者のような取り巻きがいたりする。
常習的にウソをつき、話を盛る。自分をよく見せようと、主張をコロコロと変える。
ビッグマウスだが飽きっぽく、物事を継続したり、最後までやり遂げることは苦手。
傲慢で尊大であり、批判されても折れない、懲りない。
つきあう人間がしばしば変わり、つきあいがなくなった相手のことを悪く言う。
人当たりはよいが、他者に対する共感性そのものが低い。
と、このような特徴がある。
サイコパスというと衝動的な殺人犯や連続殺人犯を想像するが、それは負け組サイコパスであり、勝ち組サイコパスはその特徴をよい方向に使っているという。
スティーブ・ジョブズやアポロ11号のアームストロング船長はサイコパスである。
特に今のような先の見えない時代、サイコパスのリーダーが求められているような気がする。
トランプ、プーチン、習近平、金正恩、等々・・・
気が付いたら世界のリーダーはサイコパスだらけ。
サイコパスの時代と言えるのかもしれない。
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