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2018年6月 1日 (金)

部長、その恋愛はセクハラです!/牟田和恵

Photo セクハラは『羅生門』。当事者の立場によって見方は変わる。

最近、財務省の福田事務次官のセクハラ問題を機に、セクハラへの関心が高まっている。

セクハラ問題が難しいのは、悪いと知っていてやったという、いわば「確信犯」のハラッサーはめったにいないということ。

多くの場合、「合意の付き合いだった」「相手が嫌がっているとは思わなかった」「全く悪気はなかった」・・・というケースである。

例えば、今回の財務事務次官のセクハラ問題は、メディアで報道さることによって単純化されたダイジェスト版である。

結果として、事後的に、そういうふうにストーリーが描けるということであって、実際の現れ方はさまざまなだ。

重大な人権侵害であっても、別の見方からすれば、フツウの職場で、フツウに起こっている大したことないことにしか見えなかったりする。

しかし、相手が嫌がっているそぶりを見せなくとも、仕事の立場上、望まないのに受け入れざるを得ない状況に追い込まれることもセクハラである。

著者はセクハラは『羅生門』だという。

同じ一つのできごとでも、関与した人たちそれぞれの立場によって、まったく違って見えてくる。

それぞれの人たちがウソを言っているわけではなくとも、自分の利害関心や経験・性向のおかげで、無意識のうちに、違う像を結んでしまう。

セクハラも、ある意味、同じだというのである。

人は誰でも自分の都合のいいように事態を見てしまうもの。

「自分はセクハラなんかしていない!」と言い張る男性も、必ずしもウソを言っているつもりはない。

セクハラが悩ましいのは、立場の違いで見え方が違うからだけでなく、「グレーゾーン」が大きいことにもよる。

これと言った解決策が見いだせないところにこの問題の難しさがあるのではないだろうか。

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