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2018年6月19日 (火)

官僚がバカになったから日本は「没落」したのか/原山擁平

Photo 「キャリア官僚は、この安定期に力を発揮する人材タイプが多いんです。ところが今の日本は変革・衰退期に入っていると考えられる。そうすると多分、これまでに省庁が採用してきたタイプとは異なる人材が求められているはずなんです」

官僚は〈官吏。役人。特に、国政に影響力をもつ上層の公務員群についていう〉と広辞苑に記されている。

つまり官僚=キャリア官僚ということになる。

東大法学部を頂点とする〝一流大学〟を卒業しただけでなく、戦前なら「高等文官試験」を、戦後なら「国家公務員Ⅰ種試験」や2012年度からは「国家公務員総合職試験」となった〝超難関採用試験〟を突破した筋金入りに〝優秀〟な人々だ。  

そして日本は優秀な官僚が支えていると言われてきた。

昔は「経済一流、政治三流」と言われたものだが、三流であるはずの政治は経済の足を引っぱらなかった。

それはキャリア官僚が政治家をサポートしているためだ。

こういう見解は、日本人の共通認識としてあった。

ところが最近、その官僚がおかしい。

「官僚の中の官僚」と言われた財務省の文書改ざん問題やセクハラ問題等々、以前では考えられないことが起こっている。

日本の官僚は劣化してしまったのだろうか。

恐らくそうではなく、官僚の持つ能力そのものが時代に合わなくなってきたのではないだろうか。

官僚は〝超難関採用試験〟を突破した筋金入りに〝優秀〟な人々だ。

だから、情報や事務の処理能力が極めて高い。

その面では優秀だ。

まさしく限られた時間で多くの受験科目をこなし、最も高い点数を取るためには何に力を注げばいいか幼い時から訓練を受けているからだ。

そして入試にはそういう能力を持った人間を選抜する傾向がある。

つまり、予め決まった答えをより早く正確に出す能力には優れているのである。

その能力が発揮できるのは日本が安定期であった時代。

しかし、今の日本は、変革・衰退期に入っている。

例えば、成長期の会社なのに、間違って安定期タイプの人材が入社してしまうと不思議に浮いてしまい、無能の烙印を押されてしまう。

安定期の会社に成長、変革・衰退期のキャラクターが入っても同じ結果になる可能性が高い。

無能か有能かという問題は、当然、単純にその人間の偏差値や努力で決まるものでもない。

その意味で今の官僚の持つ能力が時代に合わなくなってしまい陳腐化してしまったと言えるのではないだろうか。

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