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2018年6月26日 (火)

朝日ぎらい/橘玲

Photo これまでの常識では、若者はリベラル(革新)で、家族や資産など守るべきものが多い高齢者ほど保守化するはずだ。ところが「保守」の安倍政権は若者に強く支持される一方、高齢者からは嫌われている(少なくとも好かれてはいない)。この事実は、「知識人」を自称するひとたちを困惑させ、ときに激怒させてきた。

若者が右傾化してきているとよく言われる。

だから右翼の安倍政権を支持するのだと。

でも本当だろうか?

安部政権の政策、三本の矢や働き方改革、IR法案、これらはむしろリベラルな政策である。

既存の体制や価値観を「絶対変えてはならない」と、頑なに守るのが保守というのであれば、これらは明らかにリベラルな政策である。

憲法改正にしても、「今の憲法は変えてはならない」というのは保守的な考え方である。

「現実に憲法が合わなくなっている以上、それに合わせて変えるべし」というのはむしろリベラルな考え方である。

驚くべきことに、いまの若者は共産党や立憲民主党を「保守」、自民党や維新を「リベラル」と見なしている。

つまり若者は昔も今も一貫して「リベラル」なのだ。

だとしたら、日本の政治にいったい何が起きているのか。

これはものすごくシンプルに説明できる。

かつて「リベラル」とされていた政党が「右傾化」した。

こうして「リベラル」な若者は、より自分たちの政治的主張にちかい自民党=安倍政権を支持するようになった。

こう解釈できる。

日本社会は、「既得権にしがみつかないと生きていけない世代」と、「既得権を破壊しなければ希望のない世代」によって分断されている。

マスコミ、大企業の正社員、労働組合は前者、

そして高齢者は前者であり若者は後者である。

このように考えれば、若者が〝改革派〟の安倍政権を支持し、高齢者層で支持率が低くなることになんの不思議もない。

奇妙なのは、保守でしかないひとたちが自分のことを「リベラル」と言い張り、改革を進める安倍政権を「独裁」と批判していることだ。

そしてその象徴的な存在が朝日新聞なのである。

世界でも日本でもひとびとの価値観は確実にリベラルになっている。

リベラルが退潮しているように見えるのは、朝日新聞に代表される日本の「戦後民主主義」が、現実と合わなくなってきているからだといえるのではないだろうか。

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