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2018年6月30日 (土)

御用学者と呼ばれて/澤田哲生

Photo 原発に賛成するのか、反対するのか。
 私は、この二項対立がよくないと考えています。この短絡的な対立を解消し、そうではない視点から議論を重ね、エネルギー政策を決めていくべきだと思います。

そもそも「御用」とは何か?

もともとは江戸時代あたりからある言葉で、幕府お抱えの学者のことだそう。

でも、本来「御用」があるのはいいこと。

なぜなら、国民の役に立つことを専門家の立場から、国家の中枢に意見具申するわけだから。

「御用」は、国民を益することなのだ。

しかし、3・11後、「原子力村」「御用学者」という言葉がさかんに語られ、「悪」のレッテル張りがなされた。

著者も3・11後、「御用学者」「東電の回し者」というレッテル張りをされたという。

しかし、今後のエネルギー政策を考えるうえで専門家の意見は重要だ。

ところがマスコミは一方的な情報しか流さず、レッテル張りばかりしている。

例えば、3・11後、テレビや新聞で盛んに「メルトダウン」の危険性が叫ばれた。

しかし、メルトダウンは、IAEAなどでも定義されていない言葉だという。

燃料がごっそり溶けて移動し、重力で落ちていく。

メルトダウンという言葉はそのようなイメージを喚起させる。

メルトダウンという言葉には、とにかく恐ろしい響きが盛り込まれている。

炉心が溶けて流れ出すような、聞くだけで恐怖を掻き立てるイメージを内包している。

テレビ報道などで、「メルトダウン!メルトダウン!」と連呼されることによって、炉心の状態を伝達するという事実を逸脱して、社会不安を煽る結果になった。

マスコミはどうして一方的な報道をするのだろう。

「メルトダウン」はニュースになるからだ。

「メルトダウン」は恐怖の増幅装置になる。

でもマスコミの本来の役割は正しい情報を提供することではないだろうか。

エネルギー政策においても様々な意見がある。

それを正しく伝えてこそ、マスコミの役割を果たしたといえるのではないだろうか。

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