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2018年7月の31件の記事

2018年7月31日 (火)

人が集まる職場 人が逃げる職場/渡部卓

Photo 人が集まる職場は、 2.5人称の視点
 人が逃げる職場は、 2人称・3人称の視点

仮に部下から「仕事にやりがいを感じず、行き詰まっている:という相談を受けたとする。

1人称の視点だと、「もし自分だったらどうするだろう?辛くて会社を辞めたくなるかもしれないな」と考えるだろう。

2人称の視点だと、「自分の子供がこんな風に悩んでいたら、と思うといたたまれない。なんとかしてやりたい」と考えるだろう。

3人称の視点だと、「彼ぐらいの歳のビジネスマンは、仕事への不安を抱きやすいものだ。上司としてアドバイスをしよう」と考えるだろう。

1人称、2人称の視点を持った上司の場合、部下の状況を自分や家族に置き換えて考えているので、非常に親身になって話を聞いてあげられそうだ。

しかし、あまりにも自分に近しい問題として考えてしまうと、感情的になったり、冷静な判断ができなかったりする危険性がある。

一方、3人称の視点に関しては、部下の悩みをあくまで他人事と捉え、一般論に当てはめようとしているふしがある。

「2.5人称」というのは、文字通り2人称と3人称のちょうど中間の視点。

感情移入しすぎず、第3者目線になりすぎない絶妙なバランスが必要だ。

先ほどの例で言えば、「仕事にやりがいを持てずに行き詰まっている」という事実を客観的に捉え(3人称の視点)、「それは辛いだろう」と共感し(2人称の視点)、上司として解決策を考えつつも、相手が自分で考えるようにも促す。

このような状態が2.5人称である。

実際にこの視点を持てるようになるのはなかなか難しいかもしれない。

時には感情的になってしまうこともあるだろうし、場合によっては3人称視点に徹した方がいいこともある。

しかし、部下との距離感を考えるとき、この「2.5人称の視点」を持つことは、非常に重要ではないだろうか。

2018年7月30日 (月)

限界の正体/為末大

Photo 僕は、引退したあとも、人間の心について学びながら、限界について考え続けてきました。その結果、ひとつの仮説に至りました。
 それが、
「限界とは、人間のつくり出した思い込みである」
「人は、自分でつくり出した思い込みの檻に、自ら入ってしまっている」
 ということです。

私たちは、一心不乱に努力を続けることで、自分の中の限界を日々、強固にしているのではないか。

もしかすると、限界とは、超えるものでも、挑むものでもないのではないか。

自分の思い込みや、社会の常識が心のブレーキになっているのであれば、それを外しさえすれば、今この瞬間にも、自己ベストを更新できると著者は語っている。

つまり、限界の正体を知ることで、見える世界が変わるというのである。

限界について考えると、今まで見えなかった、自分を縛るまわりの空気に気がつく。

人が生きていくときに、「空気」を無視することはできない。

人間は、社会的な生き物だから。

だからこそ、限界をつくる空気の正体を知ることは、自分の全力を発揮するうえで、もっとも必要なことのひとつではないだろうか。

例えば、プロ野球の世界では日本人はメジャーでは活躍できないという空気があった。

しかし、野茂がそれを打ち破った。

野茂がメジャーリーグで活躍して以来、多くの日本人選手がメジャーに挑戦し、活躍するようになった。

限界とはそのようなものなのである。

さらに、目標を作ることによってかえって限界を強固なものにしてしまうことがある。

だから、目標を達成しても、達成しなくても、プロセスを楽しめる人は、とても強い。

最初から目標を見つけようとするのではなく、まず、目の前のことを楽しむ。

ゴールの方向にとらわれず、気ままに散策に出るくらいのスタンスで、一歩を踏み出してみる。

目標を持たず、自分にできる範囲で楽しんでいるかぎり、人は限界の檻に入りにくい。

プロセスを楽しむということは自分でも取り入れられそうだ。

2018年7月29日 (日)

なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか/石蔵文信

Photo 結婚生活とは「エイリアンとの共生」である。下手に戦うと食い殺されてしまうし、無駄に抵抗しても消耗するだけだ。エイリアンと戦うのは無謀なので、結婚生活をできるだけ楽にする方法を考えたほうが得策ではないだろうか?

昔、「花嫁はエイリアン」という映画があったが、異性はエイリアンと人間くらいの違いがある。

黙っていても信頼関係が築けるといった考えは捨てたほうがよいと言うのである。

著者は言う。

あなたには逃げ場がない。

妻の行動は理解できない。

あたりまえである。

男と女は、人間とエイリアンほど思考や行動がかけ離れているのだから。

別の生き物ならば、お互いにわかり合うことは到底不可能である。

だから、あきらめる以外ない、と。

無駄な抵抗をして、苦労して離婚し、また別の女性と再婚しても、結局は同じ苦しみを味わうだけ。

でも、あきらめは撤退ではない。

現状を受け入れて、前へ進む第一歩なのだ。

あきらめれば、無駄に腹が立つことも少なくなる。

残念ながら、それが正解なのだろう。

読みながら「ナルホド」「そうなんだ」と、妙に納得してしまった。

2018年7月28日 (土)

課長の技術/石田淳

Photo 失敗は、なにかしらの行動をとっているからこそ起こります。失敗をひどく叱ると、社員は「失敗しないこと」を最優先課題とするようになり、その結果、「なるべく行動しない」という方向に流れやすいのです。

失敗を通して人は成長する。

野球の野村元監督は、「失敗」と書いて「せいちょう」と読む、とその著書の中で語っている。

だから部下に成長してもらいたいと思ったら、どんどん難しい仕事に挑戦し、失敗してもらうことである。

ところが、多くの上司は部下が失敗したら叱る。

失敗を叱ると、部下は難しい仕事には挑戦しなくなる。

つまり行動しなくなる。

そうすると部下は成長しない。

これでは逆効果である。

かといって失敗したことを褒めるわけにはいかないだろう。

行動科学ではこのような時は困難な仕事に挑戦し、行動したことを褒めればよいと教えている。

結果ではなく、プロセスに目を止めるということである。

マネジメントとはある意味、科学である。

科学的な根拠に基づいた指導法を上司は身に付ける必要があるのではないだろうか。

2018年7月27日 (金)

経営幹部 仕事の哲学/田口力

Photo マネジメントとリーダーシップの関係を車にたとえて別の言い方で表せば、リーダーシップはハンドルとアクセルペダルで、マネジメントはブレーキとギアです。推進力としてのエンジンを扱うシステムがないのに、ブレーキばかり踏んでいても車は前に進みません。

日本における人材開発の問題点は、人や仕事の「マネジメント」に関する教育に力点を置きすぎて「リーダーシップ」の側面についての教育が十分になされなかったという点にある。

例えて言うならば、アクセルを踏むことをしないで、ブレーキのかけ方ばかり学んでいたということである。

これではうまくいくはずがない。

アクセルをいっぱいに踏んだ時、初めてブレーキを踏む必要も出てくる。

マネジメントとリーダーシップはまさに車の両輪。

日本の企業はマネジメント側面ばかりに注力してきたため、バランスを欠いた経営幹部を作り上げてきたということではないだろうか。

ある本にはリーダーシップとは「What(何をするか)」を決めることであり、「マネジメント」とは「How(どのようするのか)」を考える事と書いてあった。

今の日本に必要なのは、まさにWhatを決めることではないだろうか。

会社の方向性を決めるハンドルを握り、ダッシュボードの計器類に示される車の状態を確認しながらアクセルとブレーキのペダルを使い分け、最も効率的に目的地に到達させる役割が経営幹部の責務ということであろう。

2018年7月26日 (木)

「自分の言葉」で人を動かす/木暮太一

Photo 「教えたいことは何か?」という視点で自分の中から言葉を引き出せば、これまでとまったく違う言い方ができるようになります。 それは、あなたが本当に思っていることで、かつレンタルではない〝あなたオリジナル〟の内容です。

人を動かすというと、「どんな言葉を語れば良いのか?」「どう表現すればよいのか?」と、テクニカルな面に焦点が集まりがちだ。

私たちが人の言葉に動かされるのは、会話のテクニックではない。

相手がもともと影響力を備えた人だったからでもない。

言葉は拙くとも、彼らの言葉に共感したり、驚いたり、おもしろがってテンションが上がった自分がそこにいたからだ。

これこそが、人を言葉で動かす力の本質。

「伝えたい」「教えたい」という強い思いが人を動かす。

だから、言葉がうまく出てこないときは、その対象についてシンプルに「教えたいことは何?」と自分に問いかけるだけでも、頭の中の回路がこれまでと違ってくる。

そして、自分の言葉を作るためには、概要を伝えることよりもまず、自分の感情が揺れた「震源地」を、自分で明らかにすることが大切。

自分の言葉を作るには、自分の感情の山場だけを切り取って表現すること。

〝全体〟よりも〝部分〟のほうが自分らしさが出せる。

そのためには、自分が教えたいと思ったワンシーンや、ワンポイントに絞ればいい。

著者は、3つのステップを紹介している。

ステップ1 「自分の言葉の作り方」を身に付ける 感情の「震源地」に目を向ける。

ステップ2 「相手を動かす言葉の選び方」を身に付ける。誰に話すかによって、話すポイントを決める。

ステップ3 「言葉の力を強くする方法」を身に付ける。なぜ「教えたい!」と思うのか、理由を付け加える。

と、この3つである。

言葉は大切だが、だからと言って、妙に整った借り物の言葉では相手は動かない。

言葉は本当に難しい。

2018年7月25日 (水)

頭で考える前にやってみた人がうまくいく/サチン・チョードリー

Photo ジュガールを日本語で上手に説明することは難しいですが、アバウトに言えば、「インドに伝わる生き方の智慧」 のようなものとご理解ください。

本書はひと言でいえば、ジュガールの紹介本である。

ジュガールには7つのエッセンスがある。

① 少ない力で多くのものを得る。

② 自分の枠を超えた発想で考え、行動する。

③ やわらか頭で考えてピンチをチャンスにする。

④ シンプルに考える。

⑤ 決してあきらめない。

⑥ 自分を抑えつけない。

⑦ セルフ・エフィカシー(自己効力感)を大事に育てる。

一つひとつバランスが取れている。

例えば、何かに取り組んで結果を出すためには、わざわざ不必要な手間はかけず、一番の近道を選ぶことが大切。

ジュガールを取り入れれば、短期間で成功することができる。

チャレンジする前に「どうせ自分にはできない」と決めつけない。

これもジュガールのエッセンス。

始める前から「できない理由」や「断る理由」を考えない。

子供のように、素直な気持ちで常識にとらわれない発想をすることが重要。

これなど日本人に最も欠けた部分ではないだろうか。

長い間言い伝えられてきた智慧だけに非常に奥深い。

2018年7月24日 (火)

「社畜」と言われようと会社は辞めるな!/上田信一郎

Photo 企業経験者で一定の実績があった人が、中小企業で営業的に力が発揮できない例もよく聞きます。大企業にあった看板がなくなったら、ただの人ということでしょう。中小企業は看板力が弱いため、個人力が必要なのです。

確かに大企業から中小企業に転職した人に「勘違い社員」が多い。

それまで大企業の看板でちやほやされてきた社員が、いざその看板がなくなってしまうと自分に何に力もないことを痛感させられる。

ところが気づいたときにはもう手遅れ。

こんな社員を何人か知っている。

今、日本の伝統であった年功序列、終身雇用が崩れようとしている。

私はこれはよいことだと思っている。

終身雇用制は労働者が安心して働くには大切な要素だ。

しかし、それによって社員は自分の付加価値を高めることを怠ってしまうことになるのではないだろうか。

いざ、会社が倒産することになったりすると、もうどうしようもなくなってしまう。

同様に、年功序列賃金体系は、安心して長く働ける制度だが、明らかに若手社員のやる気を下げ、会社全体の成長性を抑制する。

働き方改革が叫ばれているが、まず、日本の古くからある慣行や制度を変えていくことから始める必要があるのではないだろうか。

2018年7月23日 (月)

個を動かす/池田信太朗

Photo 新浪の言葉を借りれば「何をやってもうまくいかない敗残兵」のようだったローソンの社員たちに、新浪は語りかけた。
「一緒にうまいおにぎりを作ろう」
 空しく響いたこの言葉を実現させることから、新浪の戦いは始まった。

コンビニ業界のトップはセブンイレブンであり、それにローソンやファミマが続いているという構図はずっと続いている。

新浪氏がローソンの社長に就任した時、社員には敗北意識がしみついていた。

そのため、新浪氏が最初に着手したのが「おいしいおにぎり」を作ることだった。

プリジェクトチームを作り、商品開発を続けた。

結果は予想を超えた大成功だった。

2002年11月に発売して以降、コンビニ業界の「常識」を覆すような168円の高級おにぎり「新潟コシヒカリおにぎり」は売れに売れた。

強気の発注をかけていた山陰地方は見事に売り切り、その「成功」を知って他の地方も追随。

予想の2倍のペースという売れ行きにプロジェクトチームは沸いた。

この「成功体験」を通じて社内の雰囲気が少しずつ変わっていく。

同じ土俵の総力戦に引き込まれたら負けるのであれば、戦力を集中投下して「勝てる局地戦」に必ず勝つ。

どうしても勝てないなら、イノベーションによって「戦いのルール」を変える。

「勝てない」という先入観と諦念を打ち壊していく。

優れた経営のリーダーシップは、越えることなど想像もできない巨大な壁に挑む「意志」を組織の中に生み、鼓舞する。

もちろんただやみくもに挑むのではない。勝てないゲームのルールを変えてみせる。

自らの限られた経営資源を組み替え、最適化し、「こうすれば勝てる」と戦略を示す。

「そうか、戦っていいのか」

「ひょっとしたら自分たちは勝てるんじゃないか」

組織にはびこる敗北主義がじわり溶けていく。

市場セグメントを小さくして、『ここなら負けない』という『強み』を見いだしていく。

そうやって『細分化した市場』を極めて『ナンバーワン』になることで、組織の中にモチベーションとか誇りとかが生まれてくる。

新浪氏のやったことは、まさにこのことで、それをスピード感をもって徹底してやったということではないだろうか。

2018年7月22日 (日)

社長はなぜ、あなたを幹部にしないのか?/小山昇

Photo 失敗はいわば授業料です。それを次の挑戦に生かすしたたかさを持っているのが社長です。先に私は「8割は失敗する」と書きましたが、これは成功を生むための糧です。
 8割の失敗があってこそ2割の成功が生まれるのです。

管理職の仕事とは何か?。

それは「実行」である。

社長の決定を速やかに部下に伝え、部門一丸となって実行に移す、

それこそが管理職の仕事。

ところが問題は、「何も決めない社長」が増えている事。

今、経営環境は激変している。

同じことをやっていたのでは生き残れない。

リスクを取って、新しいことに取り組む必要がある。

ところが多くの社長はそれをやろうとしない。

そして「国が悪い」「業界団体が悪い」と他責にする。

会社のすべては、社長の決定から始まる。

その決定の内容を、役員以下の管理職が、それぞれの職責に応じて社員に実行させる。

これが基本構造。

逆に言えば、良きにつけ悪しきにつけ、中小企業は社長次第ということである。

そして管理職を生かすも殺すも、やはり社長次第ということである。

2018年7月21日 (土)

カルロス・ゴーン リーダーシップ論/カルロス・ゴーン

Photo 「どれだけの痛みと犠牲が必要となるか、私にも分かっています。でも、信じてください。ほかに選択肢はありません」

ゴーン氏が「日産リバイバルプラン」を発表した時の言葉である。

従業員2万1000人の削減、

国内5工場の閉鎖、

1349社に上る金融機関や部品メーカーの保有株式は4社を除き売却検討、

取引する部品・素材メーカーは1145社から600社以下に半減、

販売子会社も2割削減・・・。

ゴーン氏が語った通り、苛烈を極める内容である。

ビジョンを策定すること、

明快な優先順位を付けること、

社員に闘う価値があるビジョンだと納得してもらうこと、

ビジョンを実現するために厳しい決断を下すこと。

これが「日産リバイバルプラン」の全貌だった。

そして「3年間で達成できなければ総退陣する」とゴーン氏は宣言した。

「日産リバイバルプラン」において、ここまで強いコミットメントを発したのは、日産が本当に深刻な状態にあり、死が迫っていたからである。

3年間という期限付きの明快な定量的目標。

これが未達なら総退陣という宣言が加わり、ようやく皆が真剣に注目してくれた。

1%以上の営業利益率を10年間上げていなかった会社のトップが、1年間で黒字化せず、負債が3年で半減せず、4・5%の営業利益率を3年後に達成しなければ退任すると宣言した。

宣言を聞いた誰もが「一体、何を言っているんだ」と感じた。

ただ、ここまで言ったからこそ、これは面白そうだと思い、注目し始めたのだろう。

リーダーの本気度が伝わった。

リーダーは覚悟とそれを表す言葉を持たなければならないという事であろう。

2018年7月20日 (金)

一流のリーダーほど、しゃべらない/桜井一紀

Photo ハーバード大学の研究によると、「人は他人の話を聞くより、自分のことを話したがる」という傾向があり、さらに「自分のことを話しているときに、薬物や食事などの刺激で快感を覚えるときと同じ脳の部位が活性化する」そうです。

どんな人でも自分のことを話したがる。

そして、自分のことを話しているとき、人はいい気持ちになる。

経験上、自分のことを話すことが嫌な人はいない。

もし、話さない人がいたとすると、それは話のもっていきかたが悪いからである。

更に、話すというのは能動的な出力作業である。

頭を使わなければできない。

話すことで、自分の話を咀嚼し、考えが整理され、腑に落ち、新しいアイデアに気づいていく。

自分の言葉になることではじめて、本当の意味で自分のものになる。

「あなたはどうしたらいいと思う?」

「これについて、僕はあんまり詳しくないので、教えてくれない?」

そんなふうに 部下に発言する機会を与えると、驚くほどどんどん意見が出てくる。

更に、「聞く」ことで、部下に自己肯定感を与えることができる。

職場において、上司に認められている、ここに居場所があると思うからこそ、人はがんばれる。

答えを「教える」のではなく、自分で答えにたどり着けるように導くこと。

「気づかせる」こと。

そのためにあるのが「質問」である。

部下との会話を、基本的に質問で形作るようにする。

これができるかどうかはリーダーとして重要な要素だと思う。

2018年7月19日 (木)

挑む力/田島篤、片瀬京子

Photo リーダーたちをインタビューしてまず感じたのは、彼らの発する言葉の強さである。「自分は、何のために、このプロジェクトに取り組むのか」を極めて明確に、かつ力強く語ってもらうことができた。それも、インタビューさせていただいた全員からである。

「誰もやっていないことを実現しよう。そして世界を驚かそう」

2期連続の演算性能世界一を達成したスーパーコンピューター「京」の開発リーダー吉田氏はまず、現場の開発者たちに対して、参加を呼びかけた。

同様に、本書に登場するリーダーたちに共通するのは、「思いの強さ」と「やり抜く姿勢」である。

そして「自分の言葉」を持っている。

「絶対にNo.1を目指す」「覚悟を決めて立ち向かう」「妄想を構想に変える」「誰よりも速く」「人を幸せにするものをつくる」「泥にまみれる」「仲間の強みを活かす」「世界を変える志を持つ」・・・等々。

リーダーたちはこうした「強い思い」に基づいて行動している。

そのため、共感・共振・共鳴を生み出し、周りを巻き込んで事を成すことができる。

反対に思いがない人は、主観や身体性もなく、共感・共振・共鳴を生み出せない。

傍観者になってしまい、イノベーションが起こせない。

リーダーの「強い思い」とそこから生み出される「ことば」が組織と人を動かすのにいかに重要かということであろう。

2018年7月18日 (水)

いい人で、ついつい「損をしちゃう」アナタへ/ゆうきゆう

Photo_3「つきあい始めのときは類似性」が、そして「つきあいが進んでくると相補性」が大切になってくる。

つまり初対面の場合は、なるべく相手と意見を合わせておいたほうが親しくなりやすい、ということ。

相手の好意も高まる。

最初の出会いでは、つい色々とアピールしてしまいたくなる。

しかし、それは逆効果。

「相手がどんな人かわからない……」そんな不安を抱えているからこそ、自分と同じ面を見つけたほうがより強く安心し、それが親近感につながっていく。

ビジネスでも営業先などで初対面の相手に、張り切って「私は○○もできます! ○○だってやったことがあります!」なんてアピールしすぎるのは、かえって相手の親近感を下げてしまうだけ。

相手と初対面のときは、可能な限り「同じ」ことをアピールしたほうが有効。

しかし、付き合いが進むと、今度は違いを出していくことが重要。

それによって「あんなこと言ってたけど本当はすごいじゃない」と相手はその落差からさらに感動してくれる。

それがよい関係に繋がっていく。

この辺りのことは基本的なこととして押さえておく必要があるのではないだろうか。

2018年7月17日 (火)

完全残業ゼロの働き方改革/米村歩、上原梓

Photo_2「明日から残業は一切禁止にします」
 かなり勇気を出して行った決意表明でしたが、社員一同、無反応。「本当かよ……」という空気が漂っていました。

IT企業と言えば、長時間労働が当たり前という印象がある。

「ブラック企業」という言葉もIT企業から出てきた。

そのIT企業アクシアの社長である著者は、自社で残業ゼロを実現したという。

実施したのは「とにかく帰らせる」ということ。

この「帰らせる」ということを、社員が自主的に帰るようになるまで、徹底してやり抜いた。

まず、18時になったら強制的にパソコンの電源を落とさせる。

「どうしても今日中に送らなきゃいけないメールがあと一通あるんです!」という状況でも、「明日、先方に謝りなさい」と決して許さない。

打ちかけのメールも最後まで書き続けることは許さず、容赦なく電源オフ。

システム会社ならではの手も打った。

アクシアでは、1日の業務の最後に日報を打つことになっている。

が、打っている最中に18時になると、「残念でした! また明日!」と表示され、途中まで打っていた日報が消えてしまうというシステムを自社で組み、導入した。

残業ゼロにするには、ここまでやらなければならないということ。

逆に言えば、社長の覚悟があれば残業ゼロはどんな会社にも実現可能だということ。

実現するために、やるべきことがある。

それは、仕事のやり方を変えること。

トップが意思決定し、リーダーシップを発揮すること。

そして、今までとは違う新しいマインドを持つことである。

企業が成長するための一つの道筋として、次のような好循環を目指すべだ。

まずは、残業を削減して労働環境を改善する。

それによって、労働環境改善によって採用力が強化される。

すると、採用力が強化され優秀な人材が集まる。

結果として優秀な人材により売上・利益がアップする。

このサイクルを回すためには、今の時代、残業時間の削減は最優先課題になっていることは確かだ。

2018年7月16日 (月)

6時に帰る チーム術/小室淑恵

Photo 私の会社は、毎日が「残業禁止」です。よほどのことがない限り、私も含めた全社員は、夕方6時になると仕事を終えて帰らなければなりません。「残業は評価面でもマイナス」ということをはっきり打ち出しています。例外的に残業が発生しても、その分は必ず同じ月のどこかで休まねばならず、総労働時間の超過は認めません。

残業を減らす一番シンプルであり、効果的な方法は、残業を禁止することだ。

残業を禁止すると、「社員がどんどん自分で学びはじめる」という効果がある。

特にスキルが未熟な若手社員ほど、よく学ぶようになる。

こうした若手は、それまでスキルの未熟さや知識のなさを、残業や休日出勤という「時間」でカバーしていた。

しかし、全員が残業禁止となると、こうした人は「なぜ自分は時間内で仕事が終わらないのだろう」と考えはじめる。

そこではじめて、自分の知識・スキル不足や業務の標準化不足に気付き、仕事のマニュアル化に取り組んだり、定時後に自己研鑽をしたりするようになる。

本書には様々な残業時間を減らすノウハウが記載されている。

ただ、これは言わば残業を禁止したことから生まれた副産物に過ぎない。

残業をするとマイナス評価になるという追い込まれた状態になり、工夫改善が生まれたということである。

マニュアルを作ったり、多能工化を進めたり、無駄な会議を減らしたり、等々、様々な工夫が生まれる。

残業を減らすためにどこから手を付けたらいいのか分からない会社は、まず残業を禁止することから始めたらどうだろうか。

これを実施するのに不可欠なのは経営者の覚悟であろう。

2018年7月15日 (日)

世界で活躍する人が大切にしている小さな心がけ/石倉洋子

Photo 最初の一歩を踏み出せば、「世界」はすぐそばにあるのです。

著者は、世界で活躍する秘訣は「最初の一歩を踏み出す事」だという。

また本書では、それに類する言葉が多く出てくる。

例えば、小さな心がけの例として

「正しいやり方」よりも「むやみにやってみる」

「ダメ元」で言ってみる

誘われたら一度は行ってみる

できなかったら場数を踏む

自信がない時こそ、前に座り、最初に質問

意識してつきあう人や場所を変える

一に体力、二に体力!

成果が出なければ、すっぱり見切る

「やらないこと」を明確にする

一度やめても、また気楽に始めればいい

等々、すごくプラス思考である。

結局、考えるよりもまず一歩を踏み出し行動すること。

これが成功の秘訣ということではないだろうか。

2018年7月14日 (土)

稲盛流コンパ/北方雅人、久保俊介

Photo 稲盛は言う。
「コンパとは、私が従業員との間で率直にコミュニケーションを図る場であり、同時に、私の考えをみんなに理解してもらうための大切な場です。(中略) 私は会社を創業して以来、機会を見つけてはコンパを開き、リラックスした雰囲気の中、膝を突き合わせて酒を酌み交わし、人生について、仕事について語り明かしました」

経営者と従業員、上司と部下、同僚同士が互いに胸襟を開き、仕事の悩みや働き方、生き方を本音で語り合う。

酒を通して一人ひとりが人間的に成長し、組織を強固な一枚岩にするのが「稲盛流コンパ」だ。

ただ、この「稲盛流コンパ」、普通のコンパとはかなり違う。

例えば、通常コンパでは自由に語り合う。

テーマなどは決めない。

ところが「稲盛流コンパ」では必ずその日にみんなで話し合うテーマを設ける。

少しでもテーマと関係ない話をしようものなら注意される。

誰かが発言した意見をみんなで取り上げて、それを議論することを繰り返し、テーマをどんどん深く掘り下げていく。

場合によっては、議事録を残す。

だったら、普通の会議と変わらないではないか、と考えがちだが、そうではない。

昼間に会議だと一方的な話や建前が中心になってしまう。

会話のキャッチボールがうまくできない。

ところが酒が入ると本音が出る。

酒が潤滑油になって人間性が出る。

本当の意味で、人間対人間の会話になってくる。

だから、昼間に話すのとは納得感が全然違うというのである。

稲盛氏はある盛和塾生に吐いている。

「コンパは従業員への愛情表現です」

単なる飲み会なら自由参加でも許されるが、稲盛流コンパは信頼関係を築く場なので、対象メンバーは全員参加が原則。

病気や育児、介護などよほどの事情がない限り、プライベートは後回し。

たとえ仕事が残っていても、コンパを優先させる。

これが稲盛流コンパである。

組織とは結局は感情を持っている人の集まりである。

人間関係がよくなければ生産性が上がるはずがない。

そのためにコンパは非常に有効だということ。

たかがコンパ、されどコンパ、ということであろう。

2018年7月13日 (金)

フツーの女子社員が29歳で執行役員になるまで(仮)/横山祐果

29 こんなすごい人たちの中で、知ったかぶりをしても仕方がない。
 そう思って、私は早々に白旗を揚げました。分からないことがあれば、分からないと素直に聞く。自分が納得するまでとことん聞く。そんな「教えて上手」ができるようになったのは、この時に揚げた白旗のおかげです。

サイバーエージェントで史上最年少執行役員になったという著者。

読んでみると、確かに「普通の女子」である。

あえて言うならば、素人の良さを強みとしている、ということ。

知ったかぶりをしないで素直に教えを乞う。

相手をリスペクトしたうえでの「教えて」や「お願い」は、受け入れられる確率が高い。

相手も嫌な気はしない。

言うならば「素人パワー」を最大限に使えることが彼女の強みなのであろう。

「素人パワー」には無謀さと、力強さがある。

「素人であることは、プロデューサーとしての弱点」。

普通ならそう考える。

でも彼女は、そう感じたことがほとんどない幸せな素人。

というより、あまりに素人すぎて、それが弱点かどうなのかも気づかない。

ゲームを作る際も、素人目線が役に立つ。

リーダーシップとは何かということを考えさせられる。

2018年7月12日 (木)

歌丸 極上人生/桂歌丸

Photo ただ、変えていい噺と変えて悪い噺があって、それはちゃんと区別しなくちゃいけませんけどね。あたしは最近思うんですけど、烏滸がましい言いかたかもしれませんが、直していい落語と、手を入れちゃいけない落語の区別のついてない人があると思うんです。なんでも手を入れて構わないっていやあ、構わないんだけど、あまりと言えばあまりなのがあるんですねェ。商売人だったら、もう少しそのへんは、考えてもらいたいなという気がするんですがね。

先日亡くなられた桂歌丸師匠の自伝である。

芸の上では古典ものから、新作まで幅広くこなして、とうとうたる芸の味を常に感じさせた人だった。

それだけに歌丸師匠の「直していい落語と、手を入れちゃいけない落語の区別のついてない人がある」という言葉は重い。

なんでもそうだが物事には、変えていいものと、決して変えてはならないものがある。

この区別がついているかどうかが長続きするかどうかのポイントである。

代表例は「笑点」だろう。

笑点はある意味マンネリ化している。

だからこそ50年以上も続いた。

出演者もほとんど変わらないし、番組の進め方もずっと変わらない。

でも、出演者が語るネタは今の時代を反映している。

だからこそ、視聴者は安心して観ることができる。

本書のタイトルは「極上人生」。

歌丸師匠の人生を表す最もふさわしい言葉ではないだろうか。

2018年7月11日 (水)

筋トレが最強のソリューションである/Testosterone

Photo 筋トレするとエンドルフィン、アドレナリン、セロトニン、ドーパミン等の 気分ブチ上げオールスターズといった感じの脳内物質が分泌される ので、気分が落ち込み疲れた時こそ「無料で処方してもらいにいくか」とジムに行く。

著者は「世の中の99%の問題は筋トレとプロテインで解決する」という。

でも、この言葉、よくある○○商法や新興宗教の「これによってすべての問題は解決します」といった類のものに聞こえてしまい、ちょっと違和感を感じてしまう。

確かに筋トレには一定の効果があるのは私も体験している。

私自身、ほぼ毎日ジムに行ってトレーニングしている。

また、出身大学は日体大なので、専門に学んだこともある。

だからといって筋トレは万能ではない。

また、筋トレをやってもネガティブな人がポジティブになるとは限らない。

更に言えば、ネガティブなことが悪いことだとは限らない。

人にはいろんなタイプがあるのだから。

これらを踏まえた上で、筋トレをすれば、それはそれで一定の効果があるのではないだろうか。

でも、それ以上でも、それ以下でもない、というのが正しい受け止め方ではないだろうか。

2018年7月10日 (火)

小さな会社は経営計画で人を育てなさい!/山元浩二

Photo 「経営計画」を作成している会社で、「人材育成の計画」まで盛り込んでいるところはわずかです。
 しかし、会社を成長させたいのであれば、その成長に合わせて人材も成長させる必要があります。
そのため、人材をどのように成長させるかという「人材育成計画」も、必ず「経営計画」に入れるべき内容です。

そもそも中小企業で経営計画を作成している会社はごく一部だ。

あるとしたら、それは数字だけが入っているもの。

つまり、銀行が融資のために作ってくれたものである。

確かに数値目標は大事だ。

3年後に売上○億、利益○百万、という目標もないよりはあった方がいい。

しかし、数値目標を達成するためには、ただやみくもに働いてもダメだ。

ガンバリズムで数値目標を達成できたのは高度成長期だけ。

今は、そのためには戦略が必要になる。

しかし、どんな素晴らしい戦略を打ちたてても、それを実行する人材が育っていなければ、それは絵に描いた餅になってしまう。

戦略を実現するための人材育成計画がなければならない。

結局、実現する経営計画を作成するためには「数値目標」「戦略」「人材育成計画」この3つが必要となる。

本書はそれをどのようにして作成するのか、わかりやすく解説している。

非常に実践的な書となっている。

あとは実行あるのみといったところではないだろうか。

2018年7月 9日 (月)

伝えることから始めよう/高田明

Photo 今を生きる。過去にとらわれない。未来に翻弄されない ──。
 これが本当に大切なことだと思うのです。カナダ出身の有名な精神科医、エリック・バーンという方も言っておられます。「過去と他人は変えられない。けれど未来と自分は変えられる」。

小さなカメラ店からスタートし、年商1700億円を超える会社にまで成長させた高田氏。

そのモットーは「今を生きる」だそう。

本書を読んでいると、高田氏の「今を生きる」一生懸命さが伝わってくる。

目の前のことを一生懸命にやっていれば、自然と次の課題が見えてくる。

課題ができると、不思議なことに、それを達成するためのアイデアが生まれくる。

一生懸命に今を生きていれば、時代が味方してくれる。

高田氏は自分が他人と違ったところがあったとすれば、「いつも目の前のこと、今やるべきことに、全身全霊を注いできた。常に自分の力の 200%、300%の力を注いできた」ことだと言っている。

「今を生きる」は高田氏がテレビショッピングのトークにも表れている。

決してうまいしゃべりではない。

甲高い声で、しかも方言丸出し。

でも一生懸命さは伝わってくる。

本気度が伝わってくる。

だから見ている人を動かす。

結局、人に伝わるかどうかはテクニックではないということではないだろうか。

2018年7月 8日 (日)

自分の秘密/北端康良

Photo_2 人は「ないもの」を追い求めて生きる。「ないもの」を手に入れることを夢見る。自分の手の中にないからこそ、いま、この世界に存在しないものだからこそ、私たちは夢を見るのです。

歴代の偉人の生い立ちを調べたところ、「ないもの」への強い渇望があり、それが才能に繋がっていったという。

スティーブ・ジョブズにとって、それは「存在と居場所」への切望感だった。

ジョブズには「当たり前にあるはずの家庭」がなかった。

ジョブズは生まれた瞬間に家族との絆を分断された。

だからこそ、いかに人の温かさ、心のつながりが大切なのか、身に染みて知っていたのだろう。

それを象徴するのが、ジョブズの語ったこの言葉。

「ハングリーであり続けろ、バカであり続けろ」

同様に、ココ・シャネルには「家族・居場所」がなかった。

母親は、父親不在の家庭で、子供を育てるために働き続けるが、シャネルが11歳のとき病死する。

その後、父親はすぐに子供たちを施設や親戚に預け、姿を消した。

それ以降シャネルは、姉・ジュリアとともに修道院で暮らす孤児となる。

彼女もまた「居場所」を失った子供だった。

そして、松下幸之助は「一家の没落と度重なる家族の死」により「安心」がなかった。

だから成功した松下幸之助が、人生の使命に掲げたのが、貧困という「闇」の撲滅活動だった。

すべての人に水が行き渡っているように、すべての物資を世界の隅々にまで、行き渡らせようとした。

成功者と言われる人々には「ないもの」への渇望があり、そこに人生のルーツがあった。

それが強烈なエネルギーになった。

私の人生のルーツはどこにあるのだろう。

2018年7月 7日 (土)

天才・偉人エニアグラム診断で分かる9つの性格に見合った9つの成功例/花菱昼男

Photo エニアグラムとは、円周を九等分して作図される特定の象徴図形に因んで、民族・国家・宗教・文化を越境して、全ての人間の性格を九つに分類した性格診断法です。日本で普及している血液型性格診断や星座占いとは異なり、この性格分類法が最も普及したのは、多様な人種が入り乱れる多民族国家のアメリカ合衆国でした。

エニアグラムがアメリカで普及したということには大きな意味がある。

なぜならアメリカは多民族国家、人種のツルボである。

異なるタイプ人間がいかにお互いに理解し合い、協調し合えるか。

これがなければアメリカは国家としても成り立たない。

タイプの違いを対立の構図とするか、それとも強みとするか。

それは考え方次第である。

エニアグラムではタイプの違いが明確に説明される。

ちなみに本書では偉人をタイプ別に紹介している。

タイプ1 プラトン、マルティン・ルター、ヘンリー・デビッド・ソロー

タイプ2 マザー・テレサ、ナイチンゲール

タイプ3 エルヴィス・プレスリー、スコット・フィッツジェラルド

タイプ4 エドガー・アラン・ポオ、ボードレール、ドストエフスキイ

タイプ5 釈迦

タイプ6 諸葛孔明

タイプ7 モーツァルト、バルザック、ベンジャミン・フランクリン、レオナルド・ダ・ヴィンチ

タイプ8 ナポレオン・ボナパルト、キング牧師、ブルース・リー、ヘミングウェイ

タイプ9 エイブラハム・リンカーン

ちなみに、私はタイプ9なのだが、タイプ9の偉人には、リンカーンが挙げられている。

リンカーンは、アメリカ第16代大統領。

アメリカ合衆国南部における奴隷解放、南北戦争による国家分裂の危機を乗り越えた政治的業績、リーダーシップなどがしばしば高く評価されている。

アメリカ政治史上、最も偉大な大統領の一人だ。

リンカーンが自分と同じタイプだと知ると、何か嬉しくなってしまう。

2018年7月 6日 (金)

相手を完全に信じ込ませる禁断の心理話術/岸正龍

Photo エニアグラムは個人の特性を9つのタイプに分類していて、世界中のすべての人はそのうちの1つに当てはまるとしています。
 タイプは生まれた瞬間に決まっています。そして死ぬまで変わることはありません。

世の中には数え切れないほどの心理分析ツールがある。

ただ、エニアグラムが他と違うのは、性格ではなく自我・気質をタイプ別に分類している点である。

性格は変えられる。

例えば、穏やかな性格の人であっても、厳しい環境に置かれたり、人から騙され続けたりすると、猜疑心が強くなり、厳しい性格になっていく。

つまり、環境によって性格は変わっていく。

また自らの努力によっても性格は変えられる。

しかし、自我・気質は変えられない。

タイプ1で生まれた人は死ぬまでタイプ1である。

言わば岩盤のようなものであって、この上に性格は形成される。

だから、自らのタイプを知ることは自らを成長させ、他者との良好な人間関係を形成する上で非常に有効だ。

私自身、まだ勉強中と言ったところだが、何としてもこれを自分のものにしたいと思っている。

また、それだけの価値のあるものだと認識している。

2018年7月 5日 (木)

ほんとうの環境白書/池田清彦

Photo 石油・石炭などの化石燃料は、どのみちいつかは枯渇する。これらに代わる新エネルギーの開発は急務である。世間では、CO2を出さない自然エネルギーの開発は、地球温暖化の防止のためだ、と思っている人もいるようであるが、本当のことを言えば、温暖化などは大した問題ではないのだ。
 少々温暖化したところで人々が暮らしに困ることはないが、エネルギーが枯渇したら現代生活は途端に窮してしまう。

CO2が増えると地球温暖化が進むと言われている。

しかし1997年以降、地球の平均気温に目立った上昇傾向は見られないのだという。

イギリス気象庁とイースト・アングリア大学が2012年に発表したデータによると、地球温暖化は1997年にストップし、21世紀に入ってからごくわずかだが寒冷化しているというのである。

日本でもこのところ寒い冬が続いている。

ただ、是が非でもCO2を悪と決めつけたい人々は、厳冬もCO2増加のせいなどと言う。

問題は、CO2による人為的地球温暖化説は完全な利権になっているということ。

そして、ウソだと判明しても、利権を守りたい人々は、科学の事実を隠蔽する。

新聞やテレビはCO2による人為的温暖化説を真実だと信じ込まされて報道してきた手前、なかなか方向転換できない。

さらには人為的温暖化説で研究費を獲得してきた科学者たちも、不都合な事実には目を瞑り、都合の良いデータを出すことばかり考えている。

そのため、多くの国民はいまだに騙され続けている。

科学者の役割は事実に基づく客観的なデータを公表すること。

マスコミの役割はその事実を国民に歪めることなく知らせること。

この基本的な役割を果たしていないことが日本の最大の問題なのではないだろうか。

2018年7月 4日 (水)

ハローワーク採用の絶対法則/五十川将史

Photo 私のハローワーク求人における絶対法則であり、コンセプトは「他社と圧倒的な微差を作り出すこと」にあると考えています。

「人が採れない」

私の顧問先の多くの中小企業経営者がそのようのぼやく。

大企業であれば、お金をかけて求人広告を出し、人を採ろうとする。

しかし、資金に限りのある中小企業ではそれにも限界がある。

そこで出てくるのがハローワークの求人票の有効活用である。

そのためには「他社と圧倒的な微差を作り出すこと」が重要だという。

大企業と比べ経営資源の量・質で劣る中小企業が、求人の世界においても他社と単純に「圧倒的な差」をつけることは困難なこと。

しかし、「自社の欲しい人材」を明確に定めた上で、「微差」ともいえる取り組みを「圧倒的」に積み重ねていく。

それによって、「圧倒的な微差」を作り出す求人票とすることができる。

無料で利用できるハローワークの仕組みを理解し、徹底的に活用することで、「自社の欲しい人材」を引き寄せる可能性が、まだまだ広がる。

お金のない中小企業こそ、知恵を使う必要があるということではないだろうか。

2018年7月 3日 (火)

フィンランド 豊かさのメソッド/堀内都喜子

Photo フィンランドの試験には、日本でよくある穴埋め式や選択式というのはなく、基本的には論述式である。例えば歴史の問題であれば、「フランス革命について述べよ」といった問いで、解答には、年号だけではなく、革命が起きた背景、実際に誰が何をし、どうなったのかなど、かなり幅広い知識と論旨の流れが求められる。英語や国語にしても、小論文を書かされ、その中で文法、スペル、文章力がチェックされる。

フィンランドは人口わずか5百万人の国である。

にもかかわらず国際競争力は世界でもトップクラス。

でも、がむしゃらに働いているわけではない。

平均的な勤務時間は朝8時から午後4時まで。

フレキシブルな勤務時間を設けているところが近年多く、9時に行けば5時に仕事が終わり、基本的に労働時間は7時間半。

それ以外はあまり残業をしない。

いかに効率よく仕事をしているかがわかる。

効率の良さといえば、フィンランドの企業や学校でおこなわれる会議のスタイルにも同じことがいえる。

単刀直入に本題に入り、各自の考えや意見をストレートに述べて、その場で決定、解散となる。

感情面や人間関係の構築といったことにはあまり時間が割かれないため、一見、冷たくもみえるが、効率はとてもいい。

いかに少ない人数、そして少ない時間で効率良くものごとを進めていけるか。

こういった効率社会がフィンランドの競争力を支えている要因の一つ。

そしてそれを支えるのが、質の良い人材である。

フィンランドは他の国と対等にわたりあえる良い人材を創るために、国民全体の教育水準を高めることが必須であった。

その結果、90年代以降、教育制度の改革がおこなわれ、すべての国民に高等教育の機会が与えられるように様々な制度が整えられていった。

また、教育を担う教育者の質を高めるため、教育者の再教育も盛んにおこなわれていった。

フィンランドでは日本のような詰め込み教育は行われない。

創造力や考える力を養うような教育が行われている。

テストも穴埋め式や選択式のものはなく、基本的には論述式である。

論述式は本人の力を測るには効果的なのだが、一方、採点は難しい。

公平、公正という意味では問題がある。

逆に言えば、日本の教育は公平、公正にあまりに重点が置かれすぎているような気がする。

日本の教育も再検討すべき時に来ているのではないだろうか。

2018年7月 2日 (月)

中国人の無恥、日本人の無知/森田靖郎

Photo 「政治は血を流さない戦争であり、戦争は血を流す政治である」と、 毛沢東 は、「無抵抗は我々には命取りになる。我々の目標は敵に抵抗させないことだ」と、軍事力が政治の武器であることを説いてきた。

南シナ海への埋め立てを続け、尖閣諸島への領海侵犯を繰り返す中国。

中国の強気の外交姿勢の背景には強大な軍事力がある。

習近平は、就任のスピーチで三つのことを強調した。

「中華民族の復興」「中国共産党の実績」、そして「強大な軍事力」である。

軍事力によって外交の発言力を高めていこうという毛沢東の政治のありかたを、習近平も受け継いでいる。

外交は単なる話し合いではない。

力を背景とした交渉事である。

そして力とは軍事力であり経済力である。

ところが日本は軍事力を背景にした外交はできない。

北朝鮮がどうして拉致被害者を返さないのか。

日本が怖くないからである。

そして北朝鮮と「血の同盟」を結んでいるのが中国である。

魑魅魍魎が渦巻く外交の世界で、日本はもっとしたたかさを身に付けるべきだろう。

〝実弾なき戦争〟は、すでに始まっているという認識を日本は持つべきだろう。

2018年7月 1日 (日)

橋下徹の問題解決の授業/橋下徹

Photo 僕が政治家だったときも、世間に秘密にしていた僕の政治活動や政治意図について、政治評論家はあーだ、こーだ言っていたけど、当たったためしはなかった。そりゃそうだ。本当に秘密にしなければならないものは、情報管理を徹底していて仲間内でも話さない。

橋下氏のマスコミに対する姿勢は辛辣だ。

マスコミ、評論家、野党、彼らはもっともらしいことを言う。

「核兵器廃絶」「格差是正」「規制緩和」「脱原発」と。

そんなことは誰でもわかっているし、口では言える。

ただ、それを実行するのは大変だ。

「脱原発」だってそうだ。

3・11を経験した日本人は、誰だって原発に頼らない国づくりをしたいと思っている。

しかし、行政は、理想主義や思い込みでは動かせない。

ましてや国のエネルギー政策となれば、なおさらだ。

行政的なプロセスを踏みながら物事を動かしていかなければならない。

朝日新聞や毎日新聞、反原発の自称インテリたちは、「原発を止めろ!」しか言わない。

口で言って止まるなら苦労はしない。

こういう人たちの共通点は、高邁な理想を言うだけでそれが実現すると信じているところである。

むしろ、解決困難と思われる問題において解決の糸口を見つけ出し、それを解決するプロセスを構築する力。

ベストな解決方法でなくても、ベターな解決方法を何とか構築する問題解決能力。

これこそ、これからの時代に必要不可欠な能力ではないだろうか。

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