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2018年8月 5日 (日)

「いい会社」ってどんな会社ですか?/塚越寛

Photo 極論すれば、賃金体系のあり方は、大きな問題ではありません。「社員が仕事を通して成長し、幸せな人生を送ってもらえるようになってほしい」という思いが経営者になければ、どんなに賃金体系を変えても失敗します。

本書の著者、塚越寛氏は伊那食品工業の社長。

「日本でいちばん大切にしたい会社」で紹介された会社である。

伊那食品工業の社是はシンプル。

いい会社をつくりましょう ─たくましく そして やさしく─

「いい会社」は「良い会社」とは異なる。

良いという言葉は、業績が良い、収益率が高いなど、経営数値がプラスであるイメージが強い。

一方、いいという言葉には、数値だけでなく、もう少し情緒的なイメージも含まれる。

具体的には、取引先や顧客、地域住民など周囲の人に対する社員の接し方などが該当する。

情緒的な要素を含む全体のイメージがプラスであるのが「いい会社」である。

会社を取り巻くすべての人に、日常会話の中で「伊那食品工業さんはいい会社だね」と言ってもらうことが理想だという。

その後に続く「たくましく そして やさしく」は、いい会社をつくるためにどう行動するかを、もう少しかみ砕いて示したもの。

たくましいというのは、仕事に一生懸命取り組むことを指す。

寒天製品の研究開発や生産、販売活動に手を抜かないという意味。

やさしいというのは、他人に対する思いやりがあること。

儲けることだけに力を注ぐ「たくましいだけ」の会社は山ほどある。

しかし、会社を取り巻く関係者に対する思いやりがなければ、会社は長続きしない。

たくましさとやさしさの両立。

これが大切。

そしてそれらの考え方の基、賃金体系がある。

経営理念や経営者の人材観、社員に対する教育方針と賃金体系が、どれも整合性を持ってつながっている。

これがあるからこそ、社員は最大限、力を発揮することができるのだろう。

シンプルだが、なかなかマネのできないことである。

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