たった一言で部下を成長させる技術49/播摩早苗
このNGのように「なぜ?」から始まる質問は、部下は「君のせいだ!」という叱責として受け止めやすいものです。しかし質問の形をとっているため、上司は使いやすいのです。日常的に行なっていると、部下は上司が聞きたい純粋な質問に対しても、「叱責された」と捉えるようになったり、上司の言葉の意図を探ったりするようになります。それよりも「なに?」や「どんな」を使った質問に言い換えてみましょう。部下の行動が軽くなります。
「なぜ?」という言葉、上司は部下によく使う。
「なぜ、失敗したんだ」「なぜ、売り上げが上がらないんだ」等々、いろんな場で「なぜ?」という言葉が使われる。
「なぜ?」という言葉、字句通りに受け止めれば、「理由」を聞く質問。
ところが、「なぜ?」と問われた部下はそうは受け止めない。
「質問」ではなく、「詰問」されていると受け止める。
もっと言えば、「責められている」と受け止める。
そうすると、部下は自分を守るために懸命になるために、ホンネは決して出てこない。
「言い訳」しか出てこない。
これはどう考えても生産的ではない。
部下はまた同じ失敗を繰り返すだろう。
人は誰もが失敗する。
その時、もしその原因を究明し、二度と同じ失敗を繰り返したくないのであれば、言い方がある。
それは「なぜ、失敗したんだ」と詰問するのでなく、「何が原因で失敗したんだと思う?」「どうすれば同じ失敗を繰り返さなくなると思う?」と問いかけることである。
言葉の使い方ひとつで人の気持ちは前向きにもなるし、後ろ向きにもなる。
言葉を大事にしたいものだ。
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