「数字」が読めると本当に儲かるんですか?/古屋悟司、田中靖浩
本来であれば、「会社をもっと成長させよう」「もっと給料をよくしていこう」「もっとお客さんに喜んでもらおう」などという目的のために、もっとがんばって働こうという気持ちになると思います。
でも、人をどんどん雇っていった結果、雇った人の給与を稼ぎ出さなくちゃいけない、というのが目的に変わっていきました。
多くの「成功本」には「お金はあとからついてきます」という言葉が頻繁に出てくる。
さらに「お客さんが喜ぶことをすれば、お金はあとからついてきます。だから、お客さんに 真摯 に向き合い、真面目に取り組みましょう」とも、成功本にはよく書かれてある。
しかし、これは半分正しいが半分間違っている。
ここには数字が出てこないからである。
経営で重要なのは売り上げではなく利益。
大企業であればシェアが大事なので、売上を優先するのはわかる。
しかし、中小企業では利益が何よりも大事。
どんなに売上が上がっても、そのために人を増やし固定費が上がれば利益は縮小する。
そのため、どんなに売上が上がっても儲からないという現象が起こる。
数字を把握しないからこんなことが起こる。
指標とすべきなのは売上ではなく「利益」。
「利益」を、毎日「見える化」できたら、安心して経営できるのではないか。
「会社の数字のことをしっかりと理解」したうえで、お客さんを喜ばせて、真摯に向き合えば、お金はあとからついてくる、と言い換えるべきだろう。
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