ストレスづきあいの上手な人、下手な人/保坂隆
じつは、「ストレス」と「ストレスによる病気」には、ある傾向が見られます。それは、病気になった人に共通のパターンがあることで、「A型行動パターン」と「C型行動パターン」と呼ばれます。
ストレスは、言ってみれば「外部からの刺激」である。
そしてこれには個人差がある。
たとえば、ボールに同じように力を加えても、ソフトボールと硬式野球のボールとでは歪み方が違う。
同様にストレスを受けたとしても、それをうまく回避できる人と、症状となって現れる人がいる。
ストレスを受けたとき、それが症状として現れる人には、共通のパターンがある。
それが「A型行動パターン」と「C型行動パターン」と呼ばれるもの。
まずA型の人は、ストレスを受けると、攻撃的になり、イライラしがち。
もう一方のC型は、周囲との調和をはかろうとする。
たとえばA型の人は、のんびりダラダラするなんて時間のムダとしか思えない。
忙しい状態でいることに生きがいを感じる。
そのため、A型にとっては、自分の力が発揮できない、あるいは認めてもらえないことがもっとも大きなストレスになってしまう。
またA型は物事が自分のペースで進まないときもストレスを感じる。
ほとんどの人は、忙しい日が続いたら、「たまにはのんびりしたい」と考えるのだが、A型は逆だということである。
ではC型人間はどうなのか。
事を荒立てるのが嫌いなのがC型人間である。
一般的には「人あたりのいい、温和な人」という印象だ。
ところが、その心の内には、じつは激しい感情を秘めているという説がある。
つまり、自分の感情を抑え込みがちなタイプだということ。
それがある時、ストレス症状として現れる。
おとなしくて、まじめで、日頃から自分の感情を抑えている人ほど、本人も気がつかないうちに、何かしら 鬱屈したものをためこんでいく傾向があるということであろう。
ストレスが進行すると、だいたい次の3つのタイプになって現れる。
第1に、身体的症状
慢性疲労、肩こり、腰痛、胃や腸の 潰瘍、 動悸、息切れ、高血圧、睡眠障害など。
第2に、精神的症状
イライラ、焦り、不安、何事もおっくう、物事に集中できないなど。
第3に、行動的症状
酒、タバコの量が増える、ギャンブルにふける、いつも何かしていないと落ち着かない、食べすぎる、極端な早食い、刺激の強いものを好んで食べるなど。
以上3つである。
少なくとも、A型とB型の人がストレスをため込みやすいということは、知っておく必要があるのではないだろうか。
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