« 新幹線をつくる/早田森 | トップページ | KPIで必ず成果を出す目標達成の技術/大工舎宏、井田智絵 »

2018年10月10日 (水)

なぜ部下とうまくいかないのか/加藤洋平

Photo 私たちは各人固有のレンズを通して世界を見ているため、レンズが異なれば、世界の見え方は全く違ったものになります。 高性能のレンズを持っている人は、レンズの解像度を上げて、他の人が見えない物事の細部まで認識できたりします。 逆に必要に応じて、広角レンズのように、物事を俯瞰的に眺めたりすることもできます。

本書は人間的成長を発達理論に基づく人事評価というアプローチで説明している。

発達理論の世界では、「私たちは、自分よりも上の意識段階を理解することができない」と言われている。

これは、レンズの喩えと合わせて、建物のイメージを持つとわかりやすい。

建物のそれぞれの階から見える景色は多様。

つまり、階が違えば、見えてくる景色も異なってくるということ。

さらに述べると、下の階の人は上の階の人が見えている景色がわからないが、上の階の人は、下の階の人が見えているものも含めて、より広く世界を見渡している。

同様に、私たちは意識段階の違いによって、世界の見え方が異なっており、知識や経験の取り入れ方も違えば、各人固有の容器によって加工されたアウトプットも質的に異なるものになる。

発達理論に基づいた人事評価というのは、成長・発達プロセスにおいて、その人が今どこにいるのかという現在地を把握することに過ぎない。

それによって現在地から将来へ向けた成長・発達を支援していく。

強引に人を成長させようとするのではなく、その人にふさわしい課題と支援を提供しながら、その人自身で変わっていただくようコーチングしていく。

ちなみに、発達には5つの段階があり、

発達段階1 具体的思考段階

発達段階2 道具主義的段階(利己的段階)

発達段階3 他者依存段階(慣習的段階)

発達段階4 自己主導段階

発達段階5 自己変容・発達段階

と、このようになる。

人は、段階5に到達してはじめて、人と組織の永続的な成長を促し、人と組織を導いてくれる真のリーダーになる。

段階5の人は、他者の発達段階を見極める直感力が研ぎ澄まされているだけではなく、他者がどれくらい発達可能性を秘めているのかもわかってしまうような感性を持っている。

ただ、段階5に到達する人は、成人人口の1パーセント未満だと言われている。

それぐらい到達が難しい段階なのだが、人間的成長への一つのモノサシとして考えれば、有効なアプローチ手法なのかもしれない。

« 新幹線をつくる/早田森 | トップページ | KPIで必ず成果を出す目標達成の技術/大工舎宏、井田智絵 »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/555602/67244343

この記事へのトラックバック一覧です: なぜ部下とうまくいかないのか/加藤洋平:

« 新幹線をつくる/早田森 | トップページ | KPIで必ず成果を出す目標達成の技術/大工舎宏、井田智絵 »