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2018年10月15日 (月)

生物に学ぶイノベーション/赤池学

Photo 日産自動車は、この衝突回避ロボットカーをさらに進化させて、魚群のルールで集団走行するロボットカー「エポロ」を六体発表した。

生物の中にはイノベーションのヒントが隠されている。

たとえば、自動運転の技術には、イワシの群れが隊列を維持したまま泳ぐ原理が応用されている。

なぜ、イワシの群れは、仲間の魚にぶつかったり、バラバラになったりしないのだろうか。

実は、魚には、目、耳、口、鼻、皮膚以外に、体の両側のエラから尾にかけて、側線という六つ目の感覚器官がある。

側線の上のウロコには小さな孔が開いており、そこから入ってくる水が内側の細胞を揺らす具合によって、周囲の状況を感知しているのである。

その情報と目からの情報で、一緒に泳ぐ仲間との距離を認識し、群れで泳いでいても衝突したりしないのだ。

また、こうした群れの行動はたった三つのルールだけで成り立っていることも、研究によって明らかになった。

それは、隣を泳ぐ仲間の動きに反応して追いかける(追従)

視覚により仲間であることを確認して近づく(接近)

側線感覚で近づきすぎたことがわかると離れる(反発)

という行動。

それぞれの魚が、この三つを満たしてさえいれば群れの隊列は保たれるというわけである。

この原理に基づいて開発されたのがエポロである。

エポロは、衝突を回避したり、並走したり、一列になったりと、互いの位置を調整しながら移動することができる。

交差点などでも、どちらが止まって、どちらが先に進むか、コミュニケーションをとりあって決定する。

こうした研究が、実際の自動車開発に活かされている。

つまり、生存競争の中で生き残ってきた生物と、市場競争の中で勝ち残ってきた技術の間に、明らかな共通点があるということである。

第一は、変えること、変わることの勇気を 放棄 したものは 淘汰 されるということ

第二は、すなわち絶えず変化する状況に対し、変革・革新を行なってきたもののみが生き残るということ

第三は、さらに、その変革・革新は、他者とのつながりや環境への配慮といったバランスマネジメントのうえに成り立っている必要があるということ

そう考えると、生物にの中に無限のイノベーションのヒントが隠されていると考えても、不思議ではないと言えよう。

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