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2018年10月19日 (金)

SEは死滅する/木村岳史

Se 「ITをよく分からない」経営者の最大の問題点は、IT部門を専門家集団だと信じて疑わないことだ。だが、今のIT部門の多くは、ITに関して素人集団にすぎない。今やIT活用の巧劣がビジネスの成否、企業の命運を決める。そんな経営に最重要なITを素人に任せているのは、経営者として〝背任行為〟に等しい。経営者にその自覚が無いのが大問題なのだ。

IT産業というと時代の最先端をいく産業という印象があるが、実態は違う。

実態は、日本のIT業界は典型的な労働集約型作業であり、その意味ではハイテク産業の皮をかぶったローテク産業である。

「ブラック企業」という言葉が生まれたのもIT企業からだ。

IT業界は「3K」だといわれる。

3Kと言うと通常は「きつい、汚い、危険」を指す。

しかし、IT業界ではこれが「きつい、帰れない、休暇が取れない」になる。

IT産業に限れば日本は圧倒的に後進国だ。

知的集約の極致であるはずのソフトウエア開発が、「人月いくら」という労働集約にすり替わっている。

〝人売り〟商売がハイテク産業を偽装する。

この構造は企業のIT部門についても同様だ。

多くの企業においてIT部門は、今や抵抗勢力、保守勢力の牙城だ。

事業部門がどんなにお願いしても、「忙しくて対応できない」「開発に1年かかる」なんてことを平気で言う。

あるいは「セキュリティ上の問題があるので絶対にダメ」と、ITを活用したビジネスをつぶしにかかる。

「こんな最新技術があって、それを使えばビジネスをこんなふうに変えられる」と提案できるIT部門でなければ、〝滅びの道〟を歩むしかない。

日本ではIT人材が不足しているとよくいわれる。

必要なIT人材とは、別にニュータイプの技術者のことを言っているのではない。

以前から必要性が叫ばれてきた「顧客の業務や最新技術に知見を持ち、提案できる技術者」のことだ。

ところが、このような技術者が圧倒的に足りない。

国も企業も業界も、期待するIT人材とはどのようなものかを明確化して、育成に取り組む必要があるのではないだろうか。

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