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2019年2月の28件の記事

2019年2月28日 (木)

悪いエネルギーは1ミリも入れない/井上裕之

1 「悪いエネルギー」が入らなくなれば、逆に「良いエネルギー」を取り込むことができるようになります。  そして、あなたが「良いエネルギー」をまとっていれば、今度は良い人・モノ・コトだけを引き寄せることができるようになるのです。
 そう、不幸は去り、幸せが向こうから寄ってきてくれるようになる、ということ。

確かに人は、「良いエネルギー」を持っている人と、「悪いエネルギー」を持っている人とに分かれる。

たとえば、何かにつけ不平不満を述べ、付き合っていると心が暗くなってしまうような人がいる。

これは「悪いエネルギー」を持っている人と言えよう。

そのような人と会った後は、確かに嫌な気分になる。

多くに場合、「悪いエネルギー」を持っている人は「群れる」ことが多い。

ということは、「悪いエネルギー」を人から受けないためには、「群れない」というのも大事なポイントだといえる。

なぜ「群れる」かというと、不安だから。

自分に自信が持てなかったり、孤独を感じる。

それが悪いことであると思うから、グループやコミュニティに属したくなる。

逆に一流の人というのは「ほどよい距離感」を保つのがうまい。

仕事上必要なコミュニティに属したり、パーティーに参加することはあっても、決して群れない。

つねに独自のスタンスを持ち、自分のポジションをうまくつくっている。

よく「友人5人の平均年収が自分の年収」だと言われたりする。

年収を上げたいと思ったら、年収が高い人と親しくなったほうがいいということだ。

エネルギーも同じこと。

「良いエネルギー」を取り入れたいと思ったら、自分のエネルギーを上げてくれるような、高いエネルギーを持った人とお付き合いすることであろう。

人の放つエネルギーは目に見えない。

しかし、確実に人に影響を与えるという認識は持つべきだろう。

2019年2月27日 (水)

デザイン思考の先を行くもの/各務太郎

Photo 敢えて強調するが、デザインと、センスやクリエイティビティは、全く関係がない。とにかく新しい視点を提供すること、新しい課題を発見するということ、それこそがデザインなのである。

デザインという言葉を聞くと、「私には関係ない」と思ってしまう。

それは自分にはデザインのセンスが全くないと思っているから。

しかし、本書を読んでみると、デザインとセンスとは全く関係ないということがわかる。

そうではなくデザインとは「新しい視点を提供すること」「新しい課題を発見すること」

デザインのはじまりは、シンプルに「新しい視点の提供」と言える。

そしてデザイン力とは問題解決力のこと。

あくまで「問題を発見し、解決の糸口を示す」能力なのである。

「PDCAを回す」という言葉があるが、デザイン思考においてはそれを「プロトタイピングを回す」という。

すなわちデザイン思考とは結局、「消費者の求めるものを聞いてPDCAを回す」ことなのである。

そう考えると、自分も無意識を内にデザイン思考をしていたのかもしれない。

まずデザインという言葉に対する苦手意識を払しょくすることからはじめるべきだろう。

2019年2月26日 (火)

一度太るとなぜ痩せにくい?/新谷隆史

Photo 前頭前野は人類でめざましい発達を遂げた領域であり、私たちの知的活動の中心です。この前頭前野をしっかり使うことができれば、万病の元である肥満を防ぐこともでき、認知症にもならないで済むのです。すなわち、人が健康を保って生きていくためには、前頭前野を最大限に活用することが重要なのです。

肥満自体は病気ではないが、糖尿病や高血圧、高脂血症などの疾患の原因になる。

そして最終的に、心筋梗塞や脳卒中など、死と隣り合わせの重篤な疾患を引き起こす。

だから、放置してはならないのである。

ではなぜ太るのか。

食べ物から得た摂取エネルギーと、生存と身体活動に使った消費エネルギーの収支が合っていれば、人は太ることもやせることもない。

ところが、摂取エネルギー量が消費エネルギー量を上回ると、余ったエネルギーの大部分は中性脂肪に変えられて脂肪細胞に貯蔵される。

これが太るという現象。

だから、摂取エネルギーと消費エネルギーの収支が合うように食事や運動をコントロールすればよいのである。

この役割を担っているのが前頭前野。

私たちが、前頭前野をしっかり働かせることができれば、意識しなくても食べる量を適正に調節して食べ過ぎないようにできると考えらる。

この前頭前野を働かせるために効果的なのが、「記録による視覚化」。

これによって、前頭前野が食べ過ぎをしっかり認識していると、食欲を抑える指令を脳の他の部位に出すことができる。

その結果、増えすぎた体重を適正な体重に戻しやすくなる。

満腹感は頭で判断した摂取エネルギー量で決まる。

すなわち、私たちの脳が、食べ物の中に含まれている栄養素の情報をしっかりと理解できていれば、私たちは食べる量を自然にコントロールすることができる。

プロデューサーの岡田斗司夫が実践することで一年間に50キログラムの減量に成功した「レコーディング・ダイエット」はこの原理を利用したものである。

記録するものとしては、日々の体重、食事内容、運動の内容、感じたことなど。

こうして、カロリーオーバーしていることを認識できれば、自然に食欲が抑制されることが期待される。

また、食事に注意を向けることで、より食事を楽しむことができ、必要最低限の量の食事で満腹感がもたらされる。

前頭前野が十分に機能するよう環境を整えることがダイエットの秘訣ということであろう。

2019年2月25日 (月)

炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません/江部康二

Photo 厚生労働省が四大死因と五大疾病に挙げている   がん、心疾患、肺炎、脳血管疾患、精神疾患、糖尿病  の増加は、重大な社会問題となっており、早急な対策が必要ですが、実は、 これら全てに対して有効な療法 があるのです。
 それは、 糖質制限食です。

本書は糖質制限食のおすすめ本である。

糖質制限食とは、米、麦、いもなどに多く含まれる糖質をなるべく摂らない食事療法。

簡単にいえば、ご飯やパン、麵類などの主食を抜き、その分、たんぱく質や脂質を多く含むおかずを、しっかりと食べる食事のこと。

糖質は人体にとって必須栄養素ではない。

必須栄養素とは、人にとって欠かすことのできない物質なのに自分の身体では作ることができないものを指す。

必須アミノ酸、必須脂肪酸、ビタミン、ミネラル、微量元素などがこれ。

これらの栄養素は、人の身体の仕組みによって作ることができませんから、必ず食事によって補給しないと病気になる。

確かに、人にとってブドウ糖は最低限の量は必要な物質。

血液中にブドウ糖がないと赤血球は働くことができなくなり、人は死ぬ。

しかし、ブドウ糖は食事で糖質を摂らなくても、たんぱく質や脂質を摂っていれば充分な量が確保できる。

人体には糖新生という機能があり、アミノ酸や乳酸などからブドウ糖を作り出すことができるからである。

しかも、糖新生の機能は非常に能力が高く、食事による補給が全くなくても、必要なブドウ糖が不足を生じることは有り得ない。

これは生理学的に確認されていて、科学的に議論の余地のない事実である。

このように糖質制限食は科学的に有効であることが証明されている。

糖質制限食はダイエットをする人がよくやる食事法である。

しかし、病気の予防のためにも、糖質制限食は考えてもよいのではないだろうか。

2019年2月24日 (日)

なぜ「つい」やってしまうのか/デイビッド・ルイス

Photo 多種多様な面をもつわれわれの行動を理解するためには、衝動について理解することが欠かせない。というのも、われわれの行動の大部分は衝動で成り立っているからである。

衝動的というと多くの場合、悪い意味で受け止められる。

衝動買いとかも悪い意味でつかわれる。

しかし、衝動は必ずしも悪いことではない。

1990年、当時オースティンのテキサス大学にいたスコット・J・ディックマンは、2つの異なるタイプの衝動性を区別し、それぞれを「逆機能的」「機能的」と呼んだ。

逆機能的衝動とは、愚かで向こう見ずで自滅的だと一般に見なされるような衝動のこと。

周りから批判を受けるなど、常に思わしくない結果を招き、場合によっては命を落とすことにもなりかねない。

これとは対照的に、機能的衝動は、思い切りよく大胆で度胸があると評価されることが多い。

周りからは称賛を受け、結果は好ましく、有益な場合がほとんどだ。

思考には二種類ある。

「システムI(Iはimpulsive:衝動的な)」思考と「システムR(Rはreflection:熟考)」思考である。

衝動はシステムI思考である。

システムI思考は裏で何が起きているのか私たちがまったく気づかないまま、素早くかつ自動的に働く。

これと対比されるのがシステムR思考である。

これは、より時間をかけ、かつより秩序だてた意識的判断であり、難解で慣れない問題にチャレンジする際や、通常の範疇を超えた意思決定を下す際に用いられる。

要約すれば、システムI思考は、日常の行動の大部分をコントロールしている。

どうしてそんな風に話したのか、なぜそんな行動をとったのか、と問われたときにだけ、われわれはシステムR思考を作動させる。

自らのふるまいについて気のきいた説明を、あるいは、少なくとももっともらしい説明を考え出そうとする。

つまり、システムR思考は後付けなのである。

衝動は必ずしも悪いものではない。

私たちは、システムI思考で、どのような新しい状況にも瞬時に判断を下せるようになる。

たいていの場合、初めて出会ってから数千分の1秒という間に、われわれは相手が好きになれる人間か、興味が持てない人間か、それともそばにいて居心地が悪い人間なのかを感じ取る。

何れにしても、私たちは何によって動かされているのかはしっかりと理解しておく必要があるのではないだろうか。

2019年2月23日 (土)

人事こそ最強の経営戦略/南和気

Photo 「サービス」の時代において、重要になってくるのが「人」です。サービスを生み出し、サービスの価値の源泉となるのは、「人」だからです。

経営資源は「人」「物」「金」「情報」と言われている。

中でも今、企業価値における「人」の価値の重要性が高まっている。

特に労働人口が減少局面にある日本においては、今後は「人」の時代になっていくことは間違いなさそうだ。

では、「人」の価値とはどういうものか。

例えば「金」の価値は、相場によって変動するものなので、コントロールできない。

「物」の価値は、最初の取得原価が一番高く、その後は減価償却により目減りしていく。

「情報」はどうかといえば、今の時代はインターネットにより瞬時に広がってしまうため、こちらもあっという間に陳腐化していく。

しかし、「人」の価値は、その他の経営資源とは大きく異なる特徴がある。

それは唯一、「意図的に高めることができる」ということである。

「人」の価値は、適切なタイミングで、適切な人から、適切な方法で影響を与えることで高めていくことが可能だ。

ただ、逆に一つやり方を間違えれば、簡単にやる気を失い、成果が出ないということもある。

つまり、優秀だからといって常に成果が上がるわけではないですし、全員が全員スーパースターではなくても成果がしっかり出るということもある。

今後、AI やロボットがどんどん進化してくるとともに、益々人の価値の重要性が高まってくるのではないだろうか。

2019年2月22日 (金)

やる気を引き出すモノの言い方48/播摩早苗

48 上司にとっては「給料をもらってるんだから甘えるなよ」と部下に言いたい場面はよくあります。しかし部下は、上司から正論を吐かれると「理屈は納得できても、言うことをききたくない」と抵抗感をもつことがあります。

人は理屈では動かない、感情で動く。

だから、上司から正論を言われても、反発して動かない。

例えば、上司は部下によく「給料分は働け」とか「給料の3倍分は稼げ」ということを言う。

場合によっては「給料ドロボーが」と言ってしまうこともある。

しかし、こんな言い方をされて、反省し、気持ちを入れ替えて一生懸命働くかというと、おそらく逆だろう。

反発して、あるいは、気持ちが落ち込んで、かえってモチベーションは下がってしまう。

これでは意味がない。

部下個々に合わせてモチベーションを上げさせるのが、有能な上司というもの。

このような場合、叱咤や説教でやる気を冷え込ませるよりも、「行動のための具体的プラン」を率直に質問したほうがいい。

そして、部下に行動を促すときは、すぐにとりかかれる小さな一歩や準備を聞いてあげると背中の一押しになる。

部下が、優先順位の高い仕事に着手していないときは、作業のどれかに気を重くするものがある可能性がある。

そんなときは、部下本人が障害に気づくような質問をする。

そして現在は「会社よりも自分のために」と考えたほうががんばれる層が増えている。

なので、達成目標の先にある「部下自身の目的」に気づかせると、部下は自らモチベーションを上げる。

上司に必要なのは的確な質問をすることを通して部下の気づきを促し、行動に移らせることだ。

このようなスキルをコーチングという。

コーチングはもはや部下を持つ上司の必須スキルといってよいのではないだろうか。

2019年2月21日 (木)

脳を鍛えるには運動しかない!/ジョン・J・レイティ、エリック・ヘイガーマン

Photo_2 正確に言えば、運動は脳のなかの神経伝達物質と、そのほかの神経化学物質のバランスを保っているのだ。そしてこれから見ていくように、脳内のバランスを保てば人生を変えることができる。

運動をすると、セロトニンやノルアドレナリンやドーパミンという思考や感情にかかわる重要な神経伝達物質 が増えることはよく知られている。

セロトニンは脳の機能を正常に保つはたらきをしているので、よく脳の警察官と呼ばれる。

セロトニンは、気分、衝動性、怒り、攻撃性に影響する。

ノルアドレナリンは、気分について理解するために研究された最初の神経伝達物質で、注意や知覚、意欲、覚醒に影響する信号をしばしば増強させる。

ドーパミンは学習、報酬、注意力、運動に関係する神経伝達物質と見られている。

ドーパミンは気持ちを前向きにし、幸福感を高め、注意システムを活性化させる。

習慣的に運動するようになると、脳のドーパミン貯蔵量が増えるだけでなく、ドーパミン受容体を作る酵素が生成され、脳の「報酬中枢」にある受容体そのものが多くなる。

実際のところ脳は筋肉と同じで、使えば育つし、使わなければ萎縮してしまう。

脳の神経細胞は、枝先の「葉」を通じて互いに結びついている。

運動をすると、これらの枝が生長し、新しい芽がたくさん出てきて、脳の機能がその根元から強化される。

運動が三つのレベルで学習を助けている。

まず、気持ちがよくなり、頭がすっきりし、注意力が高まり、やる気が出てくる。

つぎに、新しい情報を記録する細胞レベルでの基盤としてニューロンどうしの結びつきを準備し、促進する。

そして三つ目に、海馬の幹細胞から新しいニューロンが成長するのを促す。

私自身、この本をエアロバイクをこぎながら読んでいるので、運動が脳の活性化に有効であることは経験的に知っている。

でも、最新科学でちゃんと証明されているというのは新たな発見である。

2019年2月20日 (水)

世界を動かす巨人たち<経済人編>/池上彰

Photo「私は取引そのものに魅力を感じる」「私にとっては取引が芸術だ。私は取引をするのが好きだ。それも大きければ大きいほどいい。私はこれにスリルと喜びを感じる」
『トランプ自伝』

世界を動かす巨人たちの経済人編にトランプが挙げられているのは興味深い。

トランプはビジネスマンだった時に自伝を書いている。

そして、そこで語られたことを大統領になった今でも、そのまま実行している。

例えば、「トランプ自伝」ではこんなことを言っている。

「マスコミについて私が学んだのは、彼らはいつも記事に飢えており、センセーショナルな話ほど受けるということだ。これはマスコミの性格上しかたのないことで、そのことについてとやかく言うつもりはない。要するに人と違ったり、少々出しゃばったり、大胆なことや物議をかもすようなことをすれば、マスコミがとりあげてくれるということだ。」

またこうも言っている。

「私はマスコミの寵児というわけではない。いいことも書かれるし、悪いことも書かれる。だがビジネスという見地からすると、マスコミに書かれるということにはマイナス面よりプラス面のほうがずっと多い。理由は簡単だ。ニューヨーク・タイムズ紙の一面を借りきってプロジェクトの宣伝をすれば、4万ドルはかかる。そのうえ、世間は宣伝というものを割り引いて考える傾向がある。だがニューヨーク・タイムズが私の取引について多少とも好意的な記事を一段でも書いてくれれば、一銭も払わずに4万ドル分よりはるかに大きな宣伝効果をあげることができる」

これらは大統領となった今、実際にやっていることだ。

かつて、映画俳優出身のレーガン大統領は「大統領を演じた男」と言われた。

同様にトランプは、「ビジネスマンが大統領を演じている」と言ってよいのかもしれない。

2019年2月19日 (火)

奇跡のメモ術/池田義博

Photo 歴史をひもといてみればレオナルド・ダ・ヴィンチやエジソン、アインシュタインなど時代を変えるような発明、発見をしてきた賢人たちは例外なくメモ魔です。もちろん手書きです。現代の最先端のエンジニアでさえ、アイデアの最初のきっかけは紙のはしやホワイトボードに書きつけた手書きのメモということが結構多いのではないでしょうか。

メモと記憶術について書かれている本である。

著者はこれによって記憶力日本一を5度獲ったという。

ポイントはメモは必ず手書きでということと、メモは書きっぱなしにするのでなく、活用するということ。

手書きというのには大きな意味がある。

例えば記憶であればそれが行われている場所は脳である。

とするならば覚えるときに脳が受ける刺激が強ければ強いほど、より記憶できるということ。

脳のなかで特に、知覚、思考、推理、記憶、自分の意思による運動などに関係している場所は「大脳」。

そして、その大脳は身体の各部分と神経でつながっている。

さらにその大脳のなかで「手と指」に対応する領域は全体の3分の1にもなる。

つまり、手書きメモというのは大脳を刺激するという点で効果的ということ。

次に、メモは必ず活用すること。

脳は文字で書かれた知識の情報の記憶「意味記憶」よりも、自分が体験、経験した記憶「エピソード記憶」の方が断然強く記憶に残る。

エピソード記憶にするためには、メモを様々な形で活用すること。

メモによって得られた情報に対し積極的にアプローチしないと覚えたり活かしたりすることはできない。

このようなことを実行することによって、脳はどんどん活性化されていくという。

やってみる価値はありそうだ。

2019年2月18日 (月)

リバース・イノベーション/ビジャイ・ゴビンダラジャン、クリス・トリンブル

Photo リバース・イノベーションとは、簡単に言うと、途上国で最初に採用されたイノベーションのことだ。こうしたイノベーションは意外にも、重力に逆らって川上へと逆流していくことがある。

リバース・イノベーションとは、新興国で生まれた技術革新や、新興国市場向けに開発した製品、経営のアイデアなどを先進国に導入して世界に普及させるという概念。

先進国の技術や商品を新興国へ移転するという従来手法とは逆に、新興国から先進国へ逆流reverseさせるので、リバース・イノベーションとよばれる。

典型例はアメリカのGEヘルスケア社がインド市場向けに開発した800ドルという格安の心電計である。

インド市場にあうように価格を抑えるため、大幅に設計を簡素化し持ち運びできるように小型軽量化したことが奏功し、3000ドルする従来の大型装置に手の届かなかったヨーロッパ諸国の開業医らに受け入れられ、全世界に普及した。

このほか、小型のドラム式洗濯機、耐用期間の長いトラクター、ガスで動く小型発電機など、中国、インド、中南米市場などで開発された製品・技術が先進国で広く受け入れられる例が増えている。

リバース・イノベーションは発明からではなく、忘れることから始まる。

学んだこと、見てきたこと、最大の成功をもたらしたことを捨て去り、富裕国でうまくいった支配的論理を手放さなくてはならない。

リバース・イノベーションの機会を考えるうえで出発点となるのが、富裕国と途上国の間にある5つのニーズのギャップ、すなわち、性能、インフラ、持続可能性、規制、そして好みのギャップである。

例えば、途上国の人々はむしろ、超割安なのにそこそこ良い性能を持つ画期的な新技術を待ち望んでいる。

つまり、わずか15%の価格で、50%のソリューションを望んでいるのである。

これを実現するほど大きな設計変更は、既存品からスタートしたのでは不可能である。

まったく新しい価格性能曲線に行きつく唯一の方法は、一から始めることだ。

新しいソリューションを一から開発することなくして、途上国で成長機会を十分に捉えることは不可能である。

リバース・イノベーションは白紙の状態から始めるイノベーションである。

そして、性能、インフラ、持続可能性、規制、好みという5つの大きなギャップは、新興国市場のニーズと、富裕国の慣れ親しんだニーズとを分けるものである。

富裕国の取り残された市場に進出することにより、あるいは、富裕国と途上国のニーズのギャップがなくなっていくまでの時間差を用いて主流市場まで到達することにより、リバース・イノベーションは川上へ向かって逆流する。

しかし、日本人だけにしか通用しない平等主義や治外法権的な人事制度は、有能な国際的人材を引き付ける足かせになる。

イノベーションは、同質的集団からは出にくい。

異質の組み合わせから発生する化学反応である。

本書は私たち日本人に、「変革なくして発展なし」からさらに踏み込んで、「変革なくして生存なし」という考え方に転換すべきときが来たことを訴えている。

2019年2月17日 (日)

心理トリック/多湖輝

Photo アメリカの心理学者H・H・ケリー博士は、レンガに美術模様をつける仕事をしている人たちを対象に、つぎのような調査をしたことがある。
 被験者の99人は、全員まったく同じ仕事をしていたが、一部の者には「キミの仕事はとくに重要で、上等なものだ。」と言い、残りの者には、他のメンバーの仕事のほうが、自分のよりずっと質が高いという印象を与えておく。
 すると、自分は低級な仕事をしているという印象を与えられた工員は、約3倍も多い不満を表わし、しかも、仕事とは関係ない話題をいつも口にしていた。これは明らかに、不安を感じさせる仕事の話題を避けるためで、作業能率も目だって落ちていたのである。

上記の実験は仕事に対する意識の持ち方の違いによって、仕事の満足度や効率が違ってくるということを示している。

仕事には面白い仕事もあれば、面白くない、つらい仕事もある。

できれば面白い仕事をしたいものだが、誰もが面白い仕事にありつけるわけではない。

普通に考えれば、本当に面白いといえる仕事に就いている人は一部で、多くの人は面白くない仕事をやっている。

では、その人たちは、みんな不満たらたらで、すぐにやめてしまうのか。

確かにそのような人もいるが、多くはその一見面白くない仕事を続けている。

生活のため、家族のため、食べていくため、といった理由もあろうが恐らくそれだけではない。

仕事に対する意識の持ち方が違うというのも理由の一つであろう。

どんな仕事でも、それが価値ある仕事と考え、目的意識をもってやればやりがいが持てるもの。

そう考えれば、どんな仕事でも意義ある面白い仕事に変えることができるといえるのではないだろか。

2019年2月16日 (土)

話し方で 損する人 得する人/五百田達成

Photo プライベートでは、空気を読んだり、共感したり、いわば「あいまいに」話すことも有効でした。一方、 仕事ではあいまいなコミュニケーションは損をします。きちんとはっきりと、具体的に話すこと。これが得する話し方です。

プライベート上の会話と仕事上の会話を使い分けること。

これは意外とやっていないかもしれない。

例えば、家族の会話、友人との会話、

大部分はどうでもいい会話である。

別に問題を明確にする必要はない。

結論を出す必要もない。

こんな時はあいまいに話すことが必要。

人はそれぞれ違うのだから、相手に合わせることで十分。

しかし、仕事上ではそうはいかない。

仕事上の指示、命令は明確でなければならない。

あいまいさはトラブルを誘発する。

やる、やらない、イエス、ノー、すべてを明確にしなければ仕事は進んでいかない。

何か問題があれば、その原因を究明し、具体的な対策を立て、実行する必要がある。

ただし、仕事上であっても相手に共感したり、空気を読むことは必要。

要は、その場その場にあったコミュニケーションのスタイルを取れるかどうかが、重要ということであろう。

いずれにしても私たちは言葉によってコミュニケーションをとる。

言葉を発するのは一瞬である。

しかし、同じ数秒でも「どう話すか」によって人生は天国にも地獄にもなる。

その意味で、言葉を制するものは人生を制するといってもよいのではないだろうか。

2019年2月15日 (金)

おカネの教室/高井浩章

Photo「公園をたとえに説明します。自分が来る前より公園を綺麗にする人、つまり生まれる前より世の中を豊かにする人が『かせぐ』です。わざと公園を汚す、富を横取りするのが『ぬすむ』です。では『もらう』は何か。一番簡単なのは、『かせぐ』でも『ぬすむ』でもない人は、『もらう』に入るという分類です。『かせぐ』ほどは富を生まない人。警察官や消防士といったお金もうけには直接つながらないけど大事な仕事をする人。障害者のように社会が支えるべき人。こうしたさまざまな人が入る大きなグループが『もらう』です」

お金のことを物語形式でわかりやすく書かれた本である。

「かせぐ」「もらう」「ぬすむ」「かりる」「ふやす」「つくる」

お金を手に入れるにはこの6つの方法がある、と。

クラスのテストの平均点に例えるのは解りやすかった。

クラスの平均点を大きく引き上げるのが「かせぐ」人、

クラスの平均点を大きく下げるのが「ぬすむ」人と考えてみると、

平均点付近を取る「もらう」人が世の中大多数だと気付く。

銀行の役割や、あのリーマンショックの全貌、最近流行りの仮想通貨まで、書かれている。

印象深かったのは、『ATMを最後に、銀行の発明したものは人類に貢献していない』との言葉、

確かにその通りかもしれない。

2019年2月14日 (木)

日本史で学ぶ経済学/横山和輝

Photo 徳川吉宗の享保改革は、人件費カットを主眼とする支出削減ではなく、むしろ人件費については金銭的インセンティブを積極的に与えるものでした。人件費カットではなく、取引コストのカットにより組織の効率化が進められたのです。

経済学においても歴史から学ぶことは多い。

例えば、財政難になった時、どうすればよいのか。

参考になるのは、第八代将軍の吉宗の改革。

吉宗は、経済学でいう取引コストと呼ばれる非効率性を削減することによって組織の効率化を達成した。

それは、人員削減あるいは給与カットといったコストカットとは全く異なる組織改革だった。

人間どうしが以心伝心になれることはむしろ珍しいはず。

そして以心伝心になれないために生じるコストが取引コスト。

吉宗は、効率化、つまり徳川政権内における取引コストの削減を通じて財政難を乗り越えようとした。

享保改革は、勘定所の組織改革が本丸だったと言える。

吉宗は、勘定所の組織改革において、昇給・昇進の機会を拡大するなど、金銭的インセンティブを与えることを重視した。

歳出を削減するのではなく、官僚機構の成果を引き上げることを狙った。

そして、徳川政権の財政収支について、吉宗は相当程度に再建できていたことが歴史研究で評価されている。

第五代将軍徳川綱吉は、徳川政権の財政難を克服するために人員削減を断行した。

具体的には、会計遅延あるいは年貢未進著しい51名の代官を免職もしくは死罪とした。

不正役人の排除を通じて人員を削減した。

しかし、綱吉の時代に年間20万両の赤字が累積した。

一方で第八代将軍の吉宗は、同じく財政難を克服するために人員を増やした。

結果、徳川政権は黒字化した。

綱吉と吉宗の政策で、財政難は克服できたのかどうか、史実は雄大に物語ってくれる。

歴史は結果が歴然だ。

吉宗の改革は、今の働き方改革にも通ずるものではないだろうか。

2019年2月13日 (水)

徹夜しないで人の2倍仕事をする技術/三田紀房

2 マンガ連載の企画を立てるとき、私は必ず「空席になっているかどうか」を点検する。自分の連載が他より目立つには、誰もやっていないジャンルであることが重要だからだ。

「空席」を見つけること、これは漫画家に限らず、すべてのビジネスで共通することではないだろうか。

ビジネスの世界ではブルーオーシャンとかニッチと言われる分野である。

そして「空席」をみつけたら、考える前にまず座ること。

自分のポジションを確保し、あとは本番の中で自分を鍛えていけばいい。

「練習してうまくなってから」「準備を完全にしてから」と言っているうちに、何もしないで終わる人は多い。

最初はへたでもいい。

まずは、一歩を踏み出すことから始める。

実は私自身もこのやり方でやってきた。

そしてある程度の成功を勝ち取ってきた。

「空席」を見つけたら、考える前にまず座ること。

多くのビジネスに共通する成功法則ではないだろうか。

2019年2月12日 (火)

七つの会議/池井戸潤

Photo 虚飾の繁栄か、真実の清貧か、強度偽装に気付いた時、八角が選んだのは後者だった。
 後悔はしていない。
 どんな道にも将来を開く扉はきっとあるはずだ。

大手総合電気の雄であるソニックの子会社の東京建電を舞台にしたストーリー。

8つの短編で成り立ち、8人の主人公が登場する。

まず、第一話で東京建電の秘密がほのめかされ、それに沿って、それぞれの短編は展開される。

そして、最後は一つのストーリーに集約される。

要は、ねじの強度偽装を軸とした物語である。

あるきっかけでネジの強度不足が発覚する。

使われている用途が旅客機や電車用のイスだけに、場合によっては人身事故をも招きかねない事態。

本来ならばリコールをする案件。

しかし、リコールすれば巨額の費用が発生する。

そんなことをすれば東京建電の経営は持たない。

そこで経営陣が選んだのは隠蔽だった。

しかし、それは顧客の視点に立っていない、許されない行為。

これを良しとせず、動き出すのが「居眠り八角」と呼ばれている八角民夫。

かつてはトップセールスマンだった八角は、その正義感の故に出世争いから脱落し万年係長に甘んじていた。

最後は八角の内部告発によってリコール隠しが発覚し、東京建電は整理される。

八角はその後も東京建電に残り、清貧に甘んじるといった形で終わる。

でも、実際にはどうなのだろう。

八角のような人物が登場するのは稀で、多くの場合、隠蔽されたままという会社は多いのかもしれない。

2019年2月11日 (月)

ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪/今野晴貴

Photo 日本の雇用契約の場合には、長期雇用と引き換えに仕事の内容や命令のあり方にほとんど制約がかけられず、たいていのことが「人事権」として認められているところに特徴がある。契約内容をあいまいにすればするほど業務命令の内容は柔軟に、雇用の継続は確実にされていく関係にあるとされる。

日本の雇用契約とそれを規制する法律には独特なものがある。

それは入口と中間は自由、出口は不自由といったもの。

入口というのは採用。

採用は男女雇用均等法や年齢によって差別することを禁ずる法律はあるものの、原則、だれを採用しようと企業の自由である。

出口とは解雇のこと。

日本の解雇法制は極めて厳しい。

社会通念上相当であり、合理性がない解雇は無効となっている。

そして社会通念上相当であるか、合理性があるかは判例によって確立されている。

このハードルは極めて高い。

中間というのは転勤、職種変更等の異動のこと。

これに関する法制は極めて緩い。

多くの異動は合法とされる。

そもそも中間が自由なのは出口が不自由なのとのバランスの上に成り立っている。

企業は環境によって様々なリスクにさらされる。

赤字になった場合もアメリカのようにむやみに解雇できない。

だったら、その間、職種変更や配置換えをすることによって乗り切る以外にない。

そのため、日本企業の人事権は極めて強い。

そこから奴隷契約まがいの転勤命令、パワハラ、長時間労働が生まれる。

この日本独特の法制がブラック企業を生み出す背景になっているということも忘れてはならないことだと考える。

2019年2月10日 (日)

アタマがみるみるシャープになる!! 脳の強化書/加藤俊徳

Photo 20 代前半までは、多くの人が学校生活を送っていますが、学校では決められたカリキュラムをこなすことに重点が置かれ、それ以外の能力はあまり重視されません。ですから、脳の中の基本的な部分が集中的に使い込まれているにすぎないのです。 ところが、学校を卒業すると社会に直接アクセスする機会が増えるため、学生時代には使われなかった脳を働かせる機会が劇的に増えます。 つまり、脳が本格的に刺激を受け、成長を始めるのは、社会人になってからなのです。

脳の鍛え方の本である。

脳には全部で120の脳番地が存在する。

この120の脳番地を機能別にくくると、次の8系統に分けられる。

① 思考系脳番地……人が何かを考えるときに深く関係する脳番地

② 感情系脳番地……喜怒哀楽などの感情を表現するのに関与する脳番地

③ 伝達系脳番地……コミュニケーションを通じて意思疎通を行う脳番地

④ 理解系脳番地……与えられた情報を理解し、将来に役立てる脳番地

⑤ 運動系脳番地……体を動かすこと全般に関係する脳番地

⑥ 聴覚系脳番地……耳で聞いたことを脳に集積させる脳番地

⑦ 視覚系脳番地……目で見たことを脳に集積させる脳番地

⑧ 記憶系脳番地……情報を蓄積させ、その情報を使いこなす脳

以上である。

そしてそれぞれの脳の鍛え方がある。

それは日常で行っていることをチョット変えること。

例えば思考系脳を鍛えるには次のような方法がある。

週に1日、絶対に残業しない日を決めて、それを実行する。

このトレーニングの狙いは、仕事を強制的に終わらせる状況をつくること。

1日を振り返って「一番楽しかったこと」「一番大変だったこと」「やり残したこと」を3つ挙げ、記録すること。

このように日常の中にチョットした変化を与えることによって脳は活性化する。

本書には66のトレーニングメニューが記されている。

簡単なものから実行するとよいと思う。

2019年2月 9日 (土)

人の心を操る技術/桜井直也

Photo 一般に、無意識のしぐさは顔から遠くなるほど顕著になります。嘘の場合も、顔から遠いほど「誤魔化そう」という意識が届きにくくなりますので、顔よりも手、手よりも下半身に、嘘のサインは現われやすくなります。

人は嘘をつくものである。

では、その嘘を見抜くにはどうすればよいのだろうか。

多くの人は視線を見ればよいという。

目をそらしたり、キョロキョロとしだすのは嘘をついている証拠だと。

しかし、嘘を相手に見抜かれないようにしたいと思っている人はそんなことはしない。

見抜かれないために、あえて相手の目をしっかりと見るようにする。

だから、視線を見ただけでは嘘は見抜けないということである。

ではどこを見ればよいのか。

顔から嘘を見抜くことは難しいが、唯一その可能性が残されているのは「瞬き」。

瞬きは、経験している精神的なストレスと関係があり、瞬きの頻度は、情報を処理しているスピードを表している。

嘘をつくときには、通常より速く頭を回転させる必要があるため、瞬きが多くなる。

会話中に突然、相手の瞬きが増えたとしたら、嘘をついている可能性がある。

また、「肩」を見るのも有効。

向かい合っている相手に心が開いているときは、お互いの肩が平行になっている。

反対に、相手の意見に同意できなかったり、隠しごとがあったりすると、人は若干肩を回転させて、この平行を崩す。

これは、相手と向き合いたくない心理の表れ。

会話中にこのサインが現れたら、その人は嘘をついているか、話に納得していない可能性がある。

肩を揺らしている場合も同様。

次に「手」を見るのも有効。

話しているときに、口や鼻の辺りに手を持っていくのは、「出てくる言葉を抑えたい」という心理の表れ。

これは、嘘のサインと考えることができる。

また、膝や机の上などを指でコツコツ叩くしぐさは、イライラした気持ちや、その場にいたくないストレスを表している。

相手が話している最中にこのサインが現れたら、嘘をついている可能性がある。

相手は退屈や苛立ち、居心地の悪さなどを感じている可能性がある。

次に「足」を見る。

足を組み、上の足を揺らしたり、ペダルを踏むようにパタパタしたりするのも、指でコツコツ叩くのと同じ意味がある。

また、お互いの肩が平行になっていても、相手の膝やつま先が他の方向に向いていたら、それも向き合いたくない心理の表れ。

特に膝やつま先が出口のほうに向いていたら、その場から去りたい気持ちを強く表している。

ある話題になったとき、突然このしぐさが現れたとしたら、その話題には触れて欲しくないのかもしれない。

このように人は嘘をつくとき、無意識にサインを出すものである。

これをしっかりと見ることが嘘を見抜くコツだといえよう。

2019年2月 8日 (金)

我が闘争/堀江貴文

Photo さしたる意図もなく積み重ねてきた人生の断片に 、一つの共通点があると気が付いた 。それは僕がいつも闘っていたということだ 。僕は目の前のままならないこと 、納得できないこと 、許せないことと闘い続けてきたのだ 。

堀江貴文の名前を初めて知ったのは、近鉄バッファローズの買収に名乗り出た時。

これを機に、堀江氏およびライブドアという会社を多くの人は初めて知ったことだろう。

その後、堀江氏はホリエモンと呼ばれるようになった。

当時のマスコミの扱いは概ね好意的で時代の寵児という扱いだった。

結局、買収は成らなかったのだが、それはそれでよかったのだろう。

この一件でライブドアの知名度は急上昇した。

一気にお茶の間レベルに達することができたと言える。

しかも日本人独特の判官贔屓という感覚も相まって、同時に好感度も手に入れた。

その後、堀江氏は国会議員の選挙に立候補する。

結局、選挙には落ちたものの、堀江氏への好感度は高いままだった。

一転したのは、ライブドアがニッポン放送の買収をしようとしていることが報じられてから。

「ITベンチャーがテレビ局を乗っ取ろうとしている」

「金さえあればなんでもできると思いやがって」

フジテレビはもちろん、他のマスコミ各社も過剰と思われるほどの主観的な報道を繰り返した。

ついこの間までは、堀江氏のことを新時代の寵児と持ち上げていた面々が、いきなり掌を返したようなバッシングぶり。

結局、堀江氏は他の件で有罪とされるのだが、いまだにどうして有罪になったのか、はっきりしない。

マスコミの身勝手さの一例だと思う。

2019年2月 7日 (木)

習慣が10割/吉井雅之

Photo 習慣は、人生を通して役立つ最強のスキル なのです。
 習慣を作るのに、能力や資質は関係ありません。
 時代遅れの根性論も不要です。

習慣が大事なことは誰もが認める。

そして習慣化するためには同じことを繰り返すことが必要。

ところがこれがなかなか難しい。

そのためついつい根性論に走ってしまう。

つまり、「私には根性がないので習慣化できないのだ」と。

しかし、習慣化のために必要なのは脳のメカニズムを知り、それを利用すること。

習慣を続けるために必要なのは、正しいことを無理に続けようとすることではない。

「正しいことを楽しむ努力」をすること。

楽しいか楽しくないかという感情は、すべて自分が後付けした結果だ。

最初から「楽しい仕事」と「嫌な仕事」が存在するわけではない。

何らかの経験から、脳が「これは楽しい仕事」「これは嫌な仕事」と記憶してしまう。

そして人間は楽しいことは続けることができるが、嫌なことは続かない。

だから、まず「これは楽しいこと」だと脳に認知させることが必要。

脳と習慣には強い関係性がある。

脳が楽しいと感じることは続き、楽しく感じられないことは続かない。

脳は過去の記憶によって「快」と判断したことには接近反応を起こし、「不快」と判断したことには回避反応を起こす。

右脳で将来のイメージを描けば、左脳の過去の記憶に引きずられず、多少のことは辛抱できるので物事が長続きする。

こうした脳の性質を味方につけることが、習慣化を成功させる秘訣になる。

習慣形成の法則は、次の方程式で表すことができる。

「習慣=思いの深さ×繰り返し反復」

そして、思いを深めるポイントは、「理想の自分を手に入れた時、それを見て誰が喜んでくれるか」を想像すること。

それが繰り返すエネルギーになる。

さらに、習慣を始める時、 絶対にやってはいけないことがある。

それは「完璧」を目指すこと。

これが習慣形成を挫折させる大きな原因となる。

大事なことは続かないことを意思が弱いからだと考えないことであろう。

そして、習慣化にはそのための方法論があるということである。

2019年2月 6日 (水)

「やる気が出ない」が一瞬で消える方法/大嶋信頼

Photo 「動けなくなる」という状態は、たとえるとしたらみなさんの心の中で「バグ」が起きているようなものです。バグというのはパソコン用語で、「プログラムの中にある誤り」を指します。このバグがあることで、システム全体に狂いが生じ、システムダウンを引き起こすこともあります。

動けなくなるのは、心の中で「バグ」が起こるからとのこと。

ではバグを起こさないためにはどうすればよいのか。

そのためには、次々に起こる事態を意識で判断しようとせず、とにかく自分にとって快か不快かを本能のまま感じ、「これは快」「これは不快」とそのまま受け取ることが重要。

ところがこれがなかなかできない。

多くの人は「快・不快」を自分のせいにしたり自分で判断したりする。

この感覚を、万能感という。

万能感、つまり「正しい・間違っている」とか、「良い・悪い」という判断を作り出すのは、意識の世界。

意識の世界が、どんどん「正しい・間違っている」「良い・悪い」という暗示を入れていって悪循環を起こすと、最終的に物事がうまく進まない、動けない状態、無気力を生んでしまう。

そして、人から見捨てられるかもしれないという不安を持っている人ほど、「自分で何とかしなければ」との思いが強くなり、万能感を持ちやすくなる傾向がある。

他人への基本的な信頼感が薄いことで、「自分で何とかしなければ」という思いを持ち、そのことで余計に動けなくなる。

つまり、心のバグを取り除くには、万能感をなくしていくことが大切。

「問題の原因が自分にある」と考えることは、かえってとんでもなくおこがましいことだと自覚することだ。

いま自分がこうなっている理由は誰にも「わからない」のに、そこに意味や理由を求めてしまう感覚=万能感は、ヒト本来のバイナリコードを狂わせる。

この辺りの心のメカニズムを知るだけでも、訳もわからずに自分の気分に振り回されていたころより気持ちが楽になる。

知識として、どうして人が動けなくなるのか、を知ることは重要なことだと思う。

2019年2月 5日 (火)

習近平と米中衝突 「中華帝国」2021年の野望/近藤大介

Photo こうして、「米朝対決」の2017年から、「米朝和解」の2018年へと、東アジア情勢は劇的に変化していくことになった。換言すれば、トランプ政権の「仮想敵」は、北朝鮮から中国へと転換していったのである。

確かに2017年から2018年にかけて、アメリカの仮想敵は大きく変わっていった。

2017年の初めは北朝鮮の核ミサイル問題をどうするかが課題だった。

ところが、今のトランプ政権の仮想敵は明らかに中国である。

貿易問題を皮切りにアメリカはあらゆる面で中国の力を抑え込もうとしている。

この2年間はトランプ、習近平、金正恩に振り回されてきたといえる。

考えてみれば、この3人、驚くほど似ている。

言ってみれば、3人とも、「似た者同士」だ。

わがままで気まぐれ、

計画よりも直観とスピード重視、

完全トップダウン主義、

会議嫌い、

逆らう者は即座に抹殺(罷免)、

多弁で放言癖がある、

理念より実利重視。

さらに言えば個人的嗜好も、贅沢三昧、

ステーキが好物、

美女が大好き、

信じられるのは家族だけ、

妻は美人の元芸能人。

と、こんなところだろうか。

つまり似た者同士の争いに世界が振り回されているという構図である。

そして、今年も世界は3人に振り回されることは間違いない。

2019年2月 4日 (月)

日本のIT産業が中国に盗まれている/深田萌絵

It 「超限戦」は、通常戦、貿易戦、外交戦、テロ戦、諜報戦、金融戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦など、超国家的・非接触攻撃を含む25種類の戦略によるグローバル時代の「新しい戦争」のやり方で、軍人だけでなく、好むと好まざるとにかかわらず、非戦闘員(一般市民) まで参加するのが特徴だ。

今、反ファーウェイの流れが明確になってきている。

ファーウェイは単なる民間企業ではない。

ファーウェイは人的ネットワークで情報を吸い上げる現実空間での巨大なスパイ組織で、中国共産党政府そのものだ。

中国の諜報活動を担っている中国共産党の先兵といってもよい。

このファーウェイに世界の5Gを握られてしまうと、世界の情報が中国共産党に駄々洩れになってしまう。

それに対する危機感が、米国をはじめとする反ファーウェイの流れといってもよい。

著者は、今のような問題が起こる数年前から、ファーウェイから様々な圧力をかけられその問題を告発してきたという。

著者はファーウェイ告発記事を幾度となく出版社に持ち込んだ。

しかし、いったんは雑誌に掲載されても、次には必ず潰される。

著者の執筆先や取引先に彼らが裏で接触してきて商談まで潰される。

ファーウェイに関わりのある中国系企業や朝鮮系企業から脅迫を受け、副社長を買収されて、発売前の新製品から通帳・印鑑まで盗まれる。

そして、ついに著者の経営する会社は倒産に追い込まれたという。

本書にはそのあたりのことが具体的に書かれているのだが、「ここまでやるのか」といった印象だ。

目に見えない戦争はすでに始まっている。

私たちは戦争というと銃弾の飛び交う戦争をイメージしがちだが、今の戦争はそうではない。

1999年に、人民解放軍空軍の喬良と王湘穂が、メディア戦・情報戦ほか、手段を選ばない「超限戦」戦略を提唱してから、世界は中国の思惑どおりに動いている。

日本の〝平和デモ活動〟もその一つ。

デモの参加者は、日本人ではあっても中国が仕掛けた情報戦の兵士として利用されていると著者は言う。

このことはしっかりと見ておく必要があるのだろう。

2019年2月 3日 (日)

世界を動かす巨人たち<政治家編>/池上彰

Photo 1952年10月7日、この町で生まれたウラジーミル・プーチンは、惨状が色濃く残る中で育ちました。ドイツ軍の包囲下で、いかに悲惨な目にあったか、両親から聞かされていたはずです。プーチンの二人の兄は、プーチンが生まれる前に早々と亡くなっています。とりわけ二番目の兄は、ドイツ軍の包囲下で病死しています。
 強くなければ、自分たちの安全は守れない。プーチン少年の脳裏に、この教訓が刻み込まれたはずです。

本書では、ロシアのプーチン、ドイツのメルケル、アメリカのヒラリー、中国の習近平、トルコのエルドアン、イランのハメネイと、6人の指導者について書かれている。

いずれにも共通するのは、強烈な個性を持つ指導者であるということ。

特にロシアのプーチン、中国の習近平、トルコのエルドアンはかつての栄光を取り戻そうとしているところが共通している。

ロシアのプーチン大統領は、かつてのロシア帝国への郷愁に駆られ、中国の習近平国家主席は、明の時代に憧れ、エルドアン大統領は、強大なイスラム帝国だったオスマン帝国の再興を夢見ている。

プーチン大統領は、かつてのロシアのピョートル大帝を尊敬し、執務室に肖像画を飾っていると言われている。

ピョートル一世は、初代のロシア皇帝であり、戦争で領土を拡大したことから、ピョートル大帝と称される。

バルト海から黒海までの広い範囲に覇権を確立し、海軍を創設。ロシア正教を国家の管理下に置き、絶大な権力を掌握。

ロシア帝国を打ち立てた。

ソ連の栄光を再び。

ロシア帝国の栄光を再び。

これがプーチン大統領の夢なのだろう。

そのために、強い指導者であろうとする。

そして、その動機の原点には子供の頃の経験があるような気がする。

プーチンは子供の頃の経験から強い指導者を目指した。

習近平やエルドアンにも共通するところがある。

今、世界を見渡しても、トランプをはじめとして強烈な個性を持つ指導者が多くなったような気がする。

それによって今年はどんなことが起こるのか。

その動きに目が離せない。

2019年2月 2日 (土)

億の資産を「稼ぐ人」になる技術/午堂登紀雄

Photo 「偉大な作曲家たちは、意欲がわいたから作曲に取り組んだのではなく、取り組んだから意欲がわいたのだ。ベートーベン、バッハ、モーツァルトは、毎日来る日も来る日も、作曲に取り組んだ。彼らはインスピレーションがわくまで待って、時間を無駄にするようなことはしたくなかった」

これは本書で紹介されている、イギリスの音楽評論家のアーネスト・ニューマンが言ったという言葉。

私たちが天才的な作曲家に対して持っているイメージは、突然天からインスピレーションが降ってきて、それが曲になるというもの。

しかし、実際には彼らは作曲に取り組んだから意欲がわき、インスピレーションがわいてきたのだという。

つまり、最初に行動を起こしたということ。

それも圧倒的な量の行動である。

これは作曲に限らず全てのことに共通する。

億を稼ぐという著者も最初からそうではなかった。

今でこそ1日の労働時間は多い日でも6時間くらいということだが、最初の頃は圧倒的な量をこなしている。

並みの能力を持っているものが、人より突き抜けるためには、量で勝負するしかない。

「量より質」「労働時間が長ければいいというものではない」と言っている人に限って、ろくな仕事をしていない。

この事実にしっかりと目を向ける必要があるのではないだろうか。

2019年2月 1日 (金)

死ぬこと以外かすり傷/箕輪厚介

Photo「クオリティにこだわりたくても、自分の能力をあげたくても、休めと言われて働けないのがつらい」とテレビ局や広告代理店の人からよく聞く。
 もちろん過労死などは問題だが、好きで仕事をすることすら制限されてしまう世の中はすこしおかしい。

働き方改革が至る所で叫ばれている。

多くは効率のよい働き方を勧め、残業時間の削減を目指す。

長時間労働は悪と決めつける。

確かに過労死するほどの長時間労働は問題がある。

ところが、効率の良い働き方をしたいのであれば、一時期、こなしきれないほどの仕事をする必要がある。

このプロセスを経て初めて効率の良い働き方が身に付く。

つまり、量から質への転化がなされるのである。

ところが、今はワークライフバランスが叫ばれ、仕事は定時に終えることが勧められ、パワハラの議論が先鋭化する。

これまで良しとされたものまで否定されている。

本当にそれでいいんだろうか。

本書の著者は数々の本をヒットさせてきた編集者である。

ワークライフバランスとは真逆の働き方をしている。

でもこのような存在がなければ多くのベストセラーは生まれなかったのだろう。

改めて、本当の意味での働き方改革とは何かと考えさせられた。

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