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2019年3月25日 (月)

ティール組織/フレデリック・ラルー

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 混沌とした時代に最も危険なのは、混沌そのものではなく昨日と同じ論理で行動することだ。
 ──ピーター・ドラッカー
ティール組織、直訳すると、進化型組織。
進化型組織には上下関係も、売上目標も、予算もない。
従来のアプローチの限界を突破し、圧倒的な成果をあげる組織が世界中で現れている。
それをまとめたのが本書である。
従来の順応型組織と達成型組織には組織図がある。
組織図は複数の箱とそれらをつなぐ線でできている。
箱には肩書と職務の内容が書かれており、職務内容を見れば人々がその職務から何を期待されているのかがある程度わかる。
社員は自分が就いた職務に順応しなければならない。
進化型組織ではこの前提がくつがえる。
人々は事前に決められた仕事に無理に合わせる必要がなく、自分の仕事は、興味や才能、組織のニーズに基づいて自ら選んださまざまな役割と責任によって決まっていく。
進化型組織では、役職と職務内容は社員がそれぞれ担っている役割の組み合わせを正しく表していない。
固定的な名称では組織内で流動的に変化していく職務内容を説明しきれないからだ。
進化型組織の視点からすると、役職はエゴにとっての蜜のようなものだ。
あまりにおいしくて夢中になるのだが、結局は健康を害してしまう。
役職に社会的名声が伴っていると離れられなくなる。
そしてたいてい自分がその役職「そのもの」であると勘違いしてしまう。
階層制度の中に入ると、自分はだれかよりも「上」だ、「下」だと考え始める。
だからほとんどの進化型組織には、ある意味当然だが役職がない。
今日の組織が前提としている考え方がある。
それは、
労働者は怠け者だ。見張られていないと、勤勉に働かない。
労働者はもっぱらお金のために働く。なるべくたくさんのお金を稼ぐために必要なことをする。
労働者は組織にとって何がベストかよりも自分の利益を優先させる。彼らは自分さえよければよいと思っている。
労働者は繰り返し可能な単純作業をする場合に最も効果的に働き、最も高い成果を上げる。
労働者には会社の業績に影響を及ぼすような重要問題について正しい判断をする能力がない。それが得意なのはトップや組織の管理職だ。
労働者は会社の業績に影響を及ぼすような責任が重い仕事をしたがらない。
子どもが親の保護を必要としているのと全く同じように、労働者は保護を必要としている。
これらは言葉にするとかなり厳しく響くが、今日の組織が前提としている考え方だ。
しかし、この考え方を脱していかなければ進化型組織に変わることはできない。
前提から考え直す時期に来ているのかもしれない。

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