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2019年3月27日 (水)

国家と教養/藤原正彦

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 通常は嗅覚により自分にとって価値ある情報を選択しているのです。
 その嗅覚は何によって培われるのでしょうか。教養とそこから生まれる見識が大きく働いているのです。

今、ネットには情報があふれている。
恐らくその中に自分の知りたい情報も含まれているのだろう。
ところが、逆にこの世に溢れる情報の99.9999%はゴミ情報である。
誰しも、有限の人生において、無価値の情報に関わっているヒマはない。
自分にとって価値のある情報だけを選択したい、とすべての人々が思っている。
それらがその人の判断力の基盤となるからだ。
それでは人間は、耳目に入るありとあらゆる情報から、どんな物差しにより価値ある情報、自分にとって有意義な情報を選んでいるのか。
それは嗅覚である。
人は嗅覚によって情報を選択している。
人はそれぞれその人独自の嗅覚を持っている。
では嗅覚とは何か?
著者は、それは、教養とそこから生まれる見識だという。
では、教養とは一体何か、ということになる。
ところが教養というものの定義は余りに多く、人により千差万別と言ってよいほどだ。
ただ、恐らく現在もっとも共有されている教養とは、「古典や哲学などの知識とそれらを通した人格の陶冶」というような概念であろう。
そして現代人にもっとも欠けているのは、その教養だという。
変化が激しく情報が氾濫する現代だからこそ教養が大切な時代になったといってよいのかもしれない。

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