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2019年4月 1日 (月)

企業が「帝国化」する/松井博

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 私はこれからやってくるのは「勝者総取り」の時代だと考えています。今後はごく一部の人たちが巨万の富を手にし、大多数の人は低賃金にあえいでいくのです。特に交換が容易な人材にとっては厳しい状況が長く続いていくでしょう。


著者はこれからは「勝者総取り」の時代がやってくると言っている。

本書は6年前に書かれた本だが、今、その流れはますます顕著になってきている。

「GAFA」で総称されるグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、

これらグローバル企業が世界の利益を総取りしている。

今、世界は、世の中は「仕組み」を創る少数の人々、「仕組み」の中で使われる大半の低賃金労働者、そして「仕組み」の中で消費を強いられる消費者という3つの側面から成り立っている。

これら「私設帝国」には次の3つの際立った特徴がある。

第1に、ビジネスの在り方を変えてしまう。

「帝国」と呼ばれるのにふさわしい企業は、それまでのビジネスの慣習などを破壊し、その在り方を自分たちにとって都合のいい形に根底から変えてしまう。

第2に、顧客を「餌付け」する強力な仕組みを持つ。

「帝国」と呼ばれる企業はどこも、一度手を出すとやめられなくなる麻薬のように、顧客を魅了し、餌付けしてしまう製品やサービスを提供している。

第3に、特定の業界の頂点に君臨し、巨大な影響力を持つ。

「帝国」の3番目の条件は特定の業界の「食物連鎖」の頂点に君臨し、業界全体に強い影響力を保有する。

といったもの。

更に、この3つを実現するため、「私設帝国」には次に示す5つの機能的な特徴がしばしば見受けられる。

1.得意分野への集中

2.小さな本社機能

3.世界中から「仕組みが創れる」人材を獲得

4.本社で「仕組み」を創り、それを世界中に展開

5.最適な土地で最適な業務を遂行

今、これら「GAFA」を規制しようという動きが世界中にみられる。

それによって「勝者総取り」の流れに歯止めがかかるのか、

それとも益々その流れが加速されるのか、

目が離せない状態である。

 

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