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2019年3月23日 (土)

4倍速で成果を出す「チームリーダー」の仕事術/高橋恭介

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 私がめざすチームマネジメントは、「この指とまりたい」マネジメントです。
 これは、チームリーダーが「この指」の先にあるものをメンバーに明確に示し、「チームリーダーの指にとまりたい」と思わせるというものです。チームのベクトルとメンバーの目線を合わせることで、自発的な貢献意欲(エンゲージメント) を引き出します。

著者の述べている、三つの「この指マネジメント」という、たとえ話は面白い。

一つ目の「この指とまれ」マネジメントは、いわゆるトップダウン型のマネジメントを表している。
創業経営者やワンマン型のチームリーダーに多いのがこのタイプ。
これまでの実績と強烈な個性のもと、「言わなくてもわかるだろう」とあうんの呼吸でマネジメントを行う。
個人の感情に関係なく、一人ひとりの特性に合わせることもなく、いいから俺の言うことを聞けというマネジメントが、「この指とまれ」マネジメント。
ほんの20年くらい前までは、この高圧的な「この指とまれ」マネジメントが主流だった。
ただ、現在では、高圧的で強制力の強いマネジメントを行うと、パワーハラスメントで訴えられる可能性がある。
メンバーの離職にもつながる。
メンバーのモチベーションが下がる大きな要因にもなる。
そのため、最近は「この指とまれ」マネジメントの対極のマネジメントが一気に増えている。
それが、メンバーひとりひとりの「この指」にチームリーダーのほうからとまりにいくような「どの指にもとまります」マネジメント。
その結果、社員のモンスター化を助長したり、メンバーに「言えば通るんだ」という誤解を与えた。
チームや会社の規律、モラルを崩壊させている。
一度、モラルが崩壊してしまうと、もとのモラルがある状態に戻すのは至難の業だ。
「どの指にもとまります」マネジメントは、チームリーダーとメンバーの距離が近くなり過ぎてしまい、なあなあの緩んだ関係を生む。
そして、メンバーの横暴を生んでしまう。
終身雇用、年功序列の企業では、「この指とまれ」という昭和のマネジメントが主流だった。
それが限界を迎え、一気にダイバーシティだ、働き方改革だと言われ、メンバーに迎合し過ぎたマネジメントが増えている。
「この指とまれ」でも「この指にもとまります」でもない、三つ目のマネジメント、それが著者が勧めている「この指とまりたい」マネジメントである。
これは、チームリーダーが「この指」の先にあるものをメンバーに明確に示し、「チームリーダーの指にとまりたい」と思わせるというもの。
これは手間のかかるマネジメントだ。
「この指とまれ」マネジメントで「いいからやれ」と命令するのは簡単だし、「どの指にもとまります」マネジメントで「メンバーから言われたことに応えるだけ」というのも簡単にできる。

しかし、その中間の距離感を保ちつつ、メンバーの貢献意欲を引き出すのは簡単なことではない。
何よりも大事なのは、どうやって、「この指とまりたい」とメンバーに思ってもらうのかということ。
大前提として、チームリーダー自身が「~しなければならない」という考え方から、「~したい」という考え方に変わることが不可欠。  
そして、この考え方をチーム全体に浸透させ共有していく。
困難なことだが、今、求められているマネジメントはこれではないだろうか。

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