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2019年4月 8日 (月)

マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する/丸山俊一

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 赤ん坊を殺すか否かで投票はしないだろう? 赤ん坊を殺すべきか? 人口の70パーセントが赤ん坊に反対だと考えてごらんよ、そして彼らは投票すらできない。われわれはこれに投票なんてできるか? できない! これがオプションであると考えるなんて、非民主主義的だろう?
 何でも多数決で決められることが民主主義、そう考えることこそが、混乱の原因だ。

本書で若き天才哲学者のマルクス・ガブリエルが「戦後史」から「日本」までを語りつくしている。

ここでガブリエルは「民主主義」について語っている。

民主主義には価値の体系がある。

それは「自由」「平等」「連帯」の骨組み。

そして民主主義は情報処理の特定の形。

民主主義とは、一つの制度であり、同時に人間の行動を組織化する方法。

それ以上でも、それ以下でもない。

それが、民主主義。

しかし、現在の状況を見ると、民主主義を、真実を得る方法だと思い込んだり、噓つきの政府を暴く方法だとまで期待している人々がいて、それが大きな混乱をもたらしている。

なんでも多数決で決め、それが民主主義だと思ってしまっている。

実は、民主主義は、大多数の票とはあまり、いや実は全然、関係ない。

民主主義を「多数決」と考えるのは完全なる混乱だ。

そうした考え方にはいくつかの問題がある。

ブレグジット(イギリスのEUからの離脱)するかしないか。税率を上げるか否か。

皆が投票するべきで、55パーセントが賛成の場合可決する。

そんなの最悪であり、悪夢だ。

民主主義とはまったく関係ない。

それは恣意的なものだ。

だから、民主主義はすべてにおいて投票ができ、多数決で決めるという意味であると考えるなら、民主主義が何であるかをまったく理解していないということになる。

今日の政治の混乱も、こんなところから来ているのかもしれない。

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