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2019年4月15日 (月)

「ハードウェアのシリコンバレー深圳」に学ぶ/藤岡淳一

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 中国には「草むらに道を切り開く者は死ぬ」という言葉があるという。先行者利益ならぬ、先行者必敗の法則だ。後から模倣したほうが強いのだ。実際、中国のあらゆる分野でこの法則は繰り返されているように見える。苦労して研究開発した企業よりも、それをお手軽に模倣した企業のほうが強いのだ。

深圳は中国のシリコンバレーと呼ばれている。

深圳は今、活況に溢れている。

深圳の民間企業の活力は、成功した企業だけではない。

次なる成功者を狙って虎視眈々と爪を研ぐ人々がごまんといる。

もともと中国人は商売人気質である。

例えば「恭喜発財」という言葉がある。

誕生日などお祝いの時に使うのだが、「お金持ちになりますように」という意味である。

日本人の感覚からすると、お祝いの場で使うにはどぎつい言葉のようにも思われるが、中国人にとってはお金を稼ぐのは良きこととして捉えられている。

ましてや野心家揃いの深圳では特にその傾向が強い。

「3人集まればすぐ起業の話が始まる」と言われるほどだ。起業だけではなくて、やれどこのマンションがお値打ちだとか、日本投資は儲かるのかだとか、日本で言えば「今日はいい天気ですね」ぐらいのノリですぐお金の話になる。

一事が万事この調子。

更に中国では人を出し抜くことが善なのだ。

同じ人間が親身になってつきあってくれたかと思うと、ずる賢く騙そうとしてくる。

かと思えば、再び親身になってくれる。

熱情と聡明は相反するものではなく、両立している。

だから、中国での取引は、いつ手のひら返しがくるか分からない緊張したものとなる。

日本ならば「これまでの付き合いを考えて……」「今後の良好な関係のために……」といった情も混じってくるが、中国ではいつ裏切られるかわからない。

だから、先のことなど考えても仕方がない。

このくらいに割り切りが必要になってくる。

しかも中国人は決して自分の過ちを認めない。

日本人にはなかなか理解しがたい発想だが、彼らは「自分たちが間違えた」ことをよく知っている。

だからこそ絶対に非を認めない。

認めてしまえば賠償責任が生じる。

自分たちが間違えたからこそ、屁理屈でも逆ギレでもなんでもいいからごねて問題をうやむやにしようとする。

と、このようなことが体験談として書かれていた。

中国に進出しようとしている企業はこの点を十分に理解する必要があるのだろう。

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