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2019年4月20日 (土)

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編/ティモシー・テイラー

Photo_25   経済学におけるもっとも基本的な問いは、以下の3つです。
 何を社会は生みだすべきか?
 どうやってそれを生みだすのか?
 生みだされたものを誰が消費するのか?


この3つの問いは、あらゆる経済システムの基礎をなすものであり、あらゆる社会に共通する基本的な問題だ。

資本主義か社会主義かを問わず、低所得者層から高所得者層まであらゆる人の生活が、この3つの問いによって動かされている。

そしてこれら3つの問いには、さまざまな答えが考えられる。

一方の端には、国によって完全に統制された経済がある。

何をどのように生産し、誰が消費するかを政府がすべて決定する。

もう一方の端には、完全に自由な経済がある。

何をどのように生産し、誰が消費するかは、各個人の判断にゆだねられる。

もちろん現実には、完全にどちらかの端に位置する社会はほとんどない。

だが、さまざまな国の経済は、その両極端のあいだのどこかに位置づけることができる

たとえば、政府が市場経済のごく基礎的な部分にしか手をださない状態を考えてみると、

政府は盗みを取り締まり、契約の効力を保証し、国防など最低限のインフラを提供するだとう。

しかしそれ以上は関与しない。

「夜警国家」と呼ばれる状態。

そこから徐々に位置をずらしていくと、すこし政府の仕事の幅が広くなる。

夜警の仕事だけでなく、道路の整備や教育といった公共サービスがそこに加わってくる。

もうすこし移動すると、いわゆるセーフティネットが登場する。

年金や健康保険などの社会保障を国が用意する状態。

さらに先までいくと、鉱業や農業といった一部の産業を国が保護したり、場合によっては所有したりする状態が出てくる。

家や食料など生きるうえで必要なものについて、政府が分配をコントロールすることも考えられる。

これをさらにつきつめると、仕事や住居や食料の分配をすべて国が管理する状態にたどり着く。

生産量や価格がすべて国によって決定される。

政府がどこまで経済をコントロールすべきかという問題については、古くから論争がつづいてきた。

「大きな政府」「小さな政府」などはその代表例だ。

経済学はその思考の枠組みを提供する学問だといえるのではないだろうか。

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