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2019年4月 5日 (金)

社員を「大切にする」から黒字になる。「甘い」から赤字になる/近藤宣之

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 会社の役割は何かというと、とてもシンプルです。
 働くことで得られる喜びを社員に提供することであり、この喜びが働くモチベーションになって、会社の生産性を上げていくわけです。

著者が日本レーザーの社長に就任して以来、就任1年目から黒字化、以降25年連続黒字、10年以上離職率ほぼゼロに導いた。

日本レーザーは社員数55名、年商40億円で女性管理職が3割という中小企業である。

この会社が注目を集めているのは、ありえないくらい社員を大切にしている会社だから。

そして社員を徹底的に大切にしていたら、 25 年間連続して黒字を維持することができたと著者は言う。

ただし、「社員を大切にする」ということは「社員を甘やかす」ことではない。

社員を絶対に守る、解雇しないのは、社員に「当事者意識」をもってもらうため。

会社の危機は自分たちの危機だと思っているので、社員は会社の危機の時は火事場の馬鹿力をだす。

それによって危機を乗り越える。

人を大切にするためには、その手段として、利益が絶対必要。

経営者にとって会社を赤字にするのは犯罪行為。

絶対に赤字にしてはならない。

ただし、利益を出すことが目的ではない。

あくまで社員が働く喜びを実感し、幸せになることが目的。

著者は、会社というのは「社員を幸せにするところ、そして社員が頑張って成長するためにあるところ」と定義している。


そのためには、社員が頑張るための社員意識、言い換えれば企業風土がひじょうに重要になってくる。

会社は社員に生涯雇用を約束する。

だから社員も業績を向上させるために、全身全霊で会社に尽くして頑張る。

これが「当事者意識」を持つ社員がいる企業風土。

結局、中小企業の原動力になっていくのは、「当事者意識」とそこからくる愛社精神、家族意識、さらには健全な「危機意識」である。

経営とは何か?ということを考えさせられる本である。

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