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2019年5月22日 (水)

ゲーム理論の思考法/川西諭

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 ゲーム理論はあらゆる場面に応用できます。いま、あなたが直面している問題も、まず間違いなくゲーム理論の対象となるはずです。

ゲーム理論とは、「2人以上のプレイヤーの意思決定・行動を分析する理論」だ。

ここでいう「プレイヤー」とは、人間だけではない。

企業、国家などさまざまな「意思決定を行なう主体」を指し、幅広い応用が可能。

ゲーム理論には、大きく分けて次の3つの目的がある。

第1に、ゲームの構造(問題の全体像)を把握する

第2に、起こりうる未来を予測する

第3に、適切な解決策を見つける

である。

たとえば、会社の待遇が気に入らず、上司と交渉しようか、それとも現状のまま我慢するかを迷っているとする。

ゲーム理論では、この状況そのものを「ゲーム」ととらえる。

このゲームにおいて、自分は「自分の利益を高めるために交渉する」のか「現状のまま我慢する」のかを判断しなければならない。

交渉して待遇が改善されれば、当然自分の利益となる。

しかし、その交渉がきっかけで上司との関係が悪化し、仕事がしにくくなれば不利益を被る。

使いにくい人材としてさらに待遇の悪い部署へ回されるかもしれない。

これでは完全に逆効果。

逆に、上司の選択肢について考えてみるとどうなるのか。

部下から待遇の改善要求を受けた上司は、それを「受け入れる」ことも「拒否する」こともできる。

受け入れることであなたのモチベーションはあがるだろうが、それだけ余分なコストが発生する。

一方、拒否することでコストアップは回避できるが、部下のモチベーションを下げ、場合によっては辞めてしまうかもしれない。

お互いの選択肢を整理すると。

部下の選択肢は、待遇改善を申し出る」「我慢する」の2つ。

上司の選択肢は、「受け入れる」「拒否する」の2つ。

そして、お互いどのような選択肢を持ち、各選択肢においてどんな結果が予想されるのかを合理的に検証していく。

検証した結果、上司にとって「受け入れる」という選択肢が妥当だとわかれば、部下は迷うことなく待遇改善を申し出ればいいということになる。

反対に、上司が「拒否する」ことがわかっているなら、部下のとるべき選択肢は「我慢する」である。

つまり、「相手がとるだろう選択肢」がわかると、自ずと自分にとってベストな行動が見えてくるという仕組みである。

直面する様々な問題について、ゲーム理論で考えてみるのも面白いかもしれない。

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