« 感動の会議!/寺沢俊哉 | トップページ | 驚くほど差が効果的に出る‼︎求人広告の書き方/木下晶啓 »

2019年6月24日 (月)

「好き嫌い」と経営/楠木建

Photo_20190622081101

 経営者の動因を形成するのは何か。それは、つまるところその人の「好き嫌い」であるように思う。「良し悪し」ではない。


本書のメッセージを一言でいえば、「好き嫌いの復権」である。

本書は、その人の「好き嫌い」に焦点を絞って14人の経営者とじっくり対話した記録である。

好き嫌いについての対話を通じて、経営を考えるときに避けて通れない動因と戦略構想の基底にある直観の源泉に迫っている。

経営者の仕事の中核は決断することだ。

右に行くか左に行くか。大きな意思決定を迫られたときに、決断するのが経営者の仕事。

その判断が良いか悪いかはやってみなければわからないことが多分にある。

良し悪し以前に、明確な選択をすることそれ自体が大切なのだ。

決めないでおくことが一番良くない。

日々決断を迫られるのが経営者だが、「判断は直観に基づく」と言い切る経営者が多い。

直観とは分析的な良し悪しの判断の積み重ねを超えたものの総称を指している。

この直観にしても、淵源はその人の好き嫌いにある。

だからこそ、好き嫌いが重要。

「良し悪し」「正しい・間違っている」とは別に、経営者は「うちはこういう商売が好きなんだ」という話を大いにすればいい。

そこで働く1人ひとりにしても、「自分はこの会社のここが好きだ」っていう、良し悪しと別の動因があるはずだ。

仕事でも「自分はこういう仕事が好きなんだ、こういうのは嫌いだからやりたくない」というものがある。

それなのに「これからはこの仕事が稼げる」とか、客観的な良し悪しばかりを基準にしてしまうと、仕事にしても、経営にしても、戦略にしても、すべて台なしになる。

「好き嫌いの復権」

重要なキーワードではないだろうか。

« 感動の会議!/寺沢俊哉 | トップページ | 驚くほど差が効果的に出る‼︎求人広告の書き方/木下晶啓 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事