« 絶対達成マインドのつくり方/横山信弘 | トップページ | いまこそ知りたいAIビジネス/石角友愛 »

2019年6月 5日 (水)

決定版サイバーセキュリティ/ブループラネットワークス

Photo_68

 多くの国では、サイバー攻撃をWMDに分類しています。ペンタゴン(米国国防総省)の国防脅威削減局にはサイバーセキュリティ課が存在します。つまり、今やアメリカをはじめとする世界各国は、サイバー攻撃を核兵器や生物・化学兵器に匹敵する脅威だと考えているのです。


WMDとはWeapons of Mass Destruction の頭文字をとったもの。

大量破壊兵器の略称である。

人を大量に殺傷したり建造物などを大量に破壊したりする能力を持った兵器で、一般に、核兵器、化学兵器、生物兵器、放射能兵器のことを言う。

以前起こったコインチェック事件、日本年金機構情報流出事件、ベネッセ顧客情報漏洩事件、日本航空ビジネスメール詐欺事件、江の島の猫の遠隔操作事件は、すべてサイバー攻撃による犯罪である。

サイバー攻撃は、日常生活の奥深くに潜んで、こっそりとおカネを盗んだり、動画を撮影してばらまいたりしている。

日々の行動を監視、盗み見され、そしてそれらの情報がデータとして蓄積され、私たちが意図しない別の目的に利用される。

個人情報の売買には、すでにビジネスとして成立している成熟したブラックマーケットがある。

クレジットカード詐欺をしようと思った不届き者は、メール1本でブラックマーケットから個人情報を購入することができる。

確かな証拠があるわけではないが、ロシア、中国、アメリカ、朝鮮民主主義人民共和国などは、国家レベルでサイバー攻撃を行っていると見られている。

証拠がないのは、痕跡が残るような稚拙なミスを犯さないプロ集団による攻撃だから。

サイバー攻撃はすでに、国家による攻撃、つまりサイバー戦争の段階に足を踏み入れているということができる。

中国には2万人から10万人、アメリカには9000人、朝鮮民主主義人民共和国には7000人、ロシアには2000人のサイバー戦闘員がいると推測されている。

特に、北朝鮮には、サイバー攻撃による国家ぐるみの〝銀行強盗〟の疑惑がある。

サイバー攻撃を仕掛けるとき、自国のサーバーから直接相手国のシステムを攻撃する必要はない。

多くの場合、複数のサーバーを経由し、その痕跡を消し去っているため、発信源を特定するのは非常に困難。

実行犯が特定されにくいため、報復を受ける危険性が非常に小さくなる。

サイバー攻撃を受けた側は、加害国がどこであるのか概ね見当はついても、確たる証拠はない。

そのため、サイバー攻撃を受けたことを理由に、軍事的に報復しても、国際世論の支持は得られない。

そして、これからは、もっとたいへんなことになる。

あらゆるものがインターネットにつながるIoT時代がすぐそこに来ているからだ。

IoTとは、Internet of Things の略。

建物や電化製品、自動車、医療機器など多種多様なモノがインターネットに接続され、相互に情報をやりとりすることを言い、インターネットに接続できるモノをIoTデバイスと呼ぶ。

IoTの世界では、例えば、テレビやエアコンなどを外出先からコントロールできるようになる。

あらゆるものがインターネットでつながる世界では、サイバー空間でさまざまな情報の送受信が頻繁に繰り返される。

別の言い方をすると、サイバー空間では私たちの生活が丸裸にされているということ。

それが新たな脅威となる。

電力、水道、ガスなどのインフラ施設がすべて停止すれば、瞬く間に都市生活は崩壊してしまう。

病院が狙われたら、多くの命が瞬時に奪われてしまう。

想像を膨らませると切りがないが、そんな危機がすぐそこに迫っている

そこでカギを握るのは5Gである。

5Gのシェア拡大がそのままサイバー空間の覇権につながる。

今の米中貿易戦争の背景にもこのことがある。

5Gの覇権を米中のどちらが握るのか?

どちらの国にも問題があるのだが、少なくとも中国にサイバー空間を支配されたくないというのが多くの日本国民の本音ではないだろうか。

« 絶対達成マインドのつくり方/横山信弘 | トップページ | いまこそ知りたいAIビジネス/石角友愛 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事