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2019年7月25日 (木)

右脳思考/内田和成

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 大きな経営改革を成し遂げた経営者、誰も思いつかなかったユニークな戦略で自社を飛躍させた経営者に、「どうしてそのような意思決定をしたのか」と尋ねると、「勘です」とか、「答えは誰もわからないのだから、やってみるしかない」というような回答を多くもらう。


本書はロジカルシンキングを否定しているのではない。

ロジックだけでなく感情や勘、すなわち右脳を働かせることで仕事をより効率的に進めることができる。

あるいは、成果をあげることができるということである。

本書では、感覚・感情、直感、勘など、ロジックでは説明できないひらめき・思いつき・考えを総称して右脳としている。

人間はそれが正しいか、間違っているか、あるいはやるべきかどうかという理屈、すなわちロジックでは動かない。

やりたいとか、面白そうとか、やらないとまずいなといった気持ち、すなわち感情で動く。

一言で言えば、人間はロジックで動かず、感情で動くのである。

これを、理屈が通らないのは仕事ができない人だと判断して、否定したり、避けたりして仕事を進めていくのはきわめて危険であり、わざわざ物事を難しくしてしまう。

しかし、物事を決めるに当たって、勘は重要であるが、一方で勘だけに頼ってよいのかという疑問もある。

そこで、実際の意思決定に当たっては、自分の勘で考えた答えを別の切り口から検証するプロセスがあるとよい。

つまり、直感や経験から気づいたこと、感じたこと、つまり右脳的なことを、後からきちんと左脳で考えること。

そして、前に一歩を踏み出すときは、再び右脳を使うことである。

簡単に言ってしまえば、最初に右脳を働かせ、次に左脳で考え、最後に再び右脳を活用するというプロセスを踏むことで、物事が前に進む。

いわば真ん中の2番目のステージで中心的役割を担う左脳の思考法を、1番目と3番目のステージで使う右脳がサンドイッチする構造である。

著者の持論は、人間がビジネスで使うものの考え方は、右脳と左脳がキャッチボールをしている状態、すなわち思考が右脳と左脳の間を行き来しながら仕事が進むというものだ。

右脳をうまく働かせることが仕事をうまく進めるコツをいえるのではないだろうか。

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