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2019年8月 6日 (火)

GREAT BOSS/キム・スコット

Great-boss

 上司と部下とのいい関係を一番的確に表す言葉を、わたしは見つけた。それが「徹底的なホンネ(RadicalCandor)」だ。

上司の役割とは、つまるところ、結果に責任を持つことだ。

自分だけですべてをやっても結果は出ない。

チームメンバーを導くことでしか、結果は出せない。

チームを導いて結果を出すのが上司の役目だ。

そして、そのためには部下との間に信頼関係を作ること。

しかし、信頼関係を築くことは、単純な作業ではない。

「あれとこれとそれをやれば、いい関係ができる」なんてマニュアルはない。

人間関係はみなそうだが、上司と部下の関係も思いがけないことが多く、絶対的なルールはない。

しかし、次のふたつの姿勢を組み合わせれば、前進の助けになる。

ひとつは「仕事上の鎧」を捨てることだ。

相手を心から気にかけ、率直な自分の姿を見せ、部下にもそうするように励ますことだ。

もうひとつは、部下の仕事がお粗末な時、正直にそう伝えることだ。

またタイミングよく伝える努力が必要だ。

「徹底的なホンネ」の関係は、相手を「心から気にかけ」ながら、「言いにくいことをズバリと言う」時に生まれる。

ホンネをズバリと言うことで、信頼が築かれ、コミュニケーションが生まれ、狙った結果が出るようになる。

また、「徹底的なホンネ」の関係は、管理職の心の奥にある恐れを減らすことができる。

部下が上司を信頼し、上司が自分を気にかけてくれていると信じられると、次の5つのいいことが起きやすくなる。

1)部下は上司からの褒め言葉も批判も受け入れて、行動するようになる。

2)上司は部下にどこがうまくいっているかを教え、ダメな点も正直に教えられるようになる。

3)部下同士の間にホンネの関係が伝染し、無駄な努力と失敗を何度も繰り返さなくなる。

4)チームにおける自分の役割を理解し、受け入れるようになる。

5)結果に目を向けるようになる。

「徹底的なホンネ」を出せる文化を築くには、まず最初に部下から自分を批判してもらう方がいい。

批判を歓迎することで、上司もよく間違えるということを自覚していることや、間違っていたら教えてほしいと思っていること、反対意見を歓迎していることを周囲に示すことができる。

また、自分自身について多くを学ぶことができる。

部下は誰よりも上司をよく観察しているからだ。

ホンネを言い合える関係、特に空気を読むことが当たり前の日本の企業には必要なことではないだろうか。

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