« 共感SNS/ゆうこす | トップページ | 働き方の損益分岐点/木暮太一 »

2019年10月 3日 (木)

40代から人として強くなる法/田口佳史

40

 40代で、仕事においても、また人間的にも成長が止まってしまう人がいます。それは、なぜか。「柔軟さ」「謙虚さ」を失ってしまうからです。

本書は40代からの生き方のヒントを東洋思想から得ようというもの。

「40にして惑わず」これは『論語』に出てくる名高い言葉。

「惑う」というのは、周囲の状況を客観的に見られない状態を意味する。

そうなると、さまざまな場面で適切な判断ができない。

結果、周囲からも「君のいうこと、なすことは何かピントがズレてるね」などと批判され、だんだん自信がなくなっていってしまう。

逆に「惑うことがない」ということはつまり、それまで自分が培ってきた知識や経験を客観的に見つめ直して分析し、「よし、40代からはこう生きていこう」と思い定めること。

『老子』にこうある。

 「天下の至柔にして、天下の至堅を馳騁す。無有にして無間に入る」
 
 人間関係に引き寄せていえば、ここは、「自分の考え方ややり方を相手に押しつけるのではなく、相手に合わせて柔軟に対応することが大切だよ」と読める。

「水のような生き方こそ最強である」ということである。

川の水は山間を、鉱物や藻などと触れ合いながら、流れている。

「あなたには近づきたくない」などといわず、相手を選ばずに交わり、その中でみんなから少しずつ栄養分を〝いいとこ取り〟している。

だから水は豊かなのだ。

老子は、その水を見習いなさい、という。

そして、「触れ合う人たちは誰もが師だと思って、一つでもいいところを教わるといい。触れ合う人が多ければ多いほど、多くのことが学べる。」

とアドバイスしている。

いうなれば、「触れ合う人はみな、師」。

手本とすべき師もいれば、反面教師とすべき師もいる。

自分の心がけしだいで、触れ合う人は誰もが師になる。

それが「水の精神」であり、また、人として成長し続け、人として強くなるための秘訣でもある。

40代で傲慢にならない。

慢心しない。柔軟かつ謙虚でいる。そのためにも、生命力の源泉としての「水」のすごさ、強さ、すばらしさを認識し、「水」のような生き方をめざす。

人と無駄に争わず、無用な敵をつくらず、出会う人すべてをふところ深く受け入れていく。

40代は、そういう力量と度量を発揮していかなければならない。

なぜなら水には「形」がないのだから。

40代でこんな生き方ができたら、その人生は豊かなものとなるのではないだろうか。

« 共感SNS/ゆうこす | トップページ | 働き方の損益分岐点/木暮太一 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事