« 会計士は見た!/前川修満 | トップページ | フランス人は「老い」を愛する/賀来弓月 »

2019年10月26日 (土)

ほめ言葉の魔法/原邦雄

Photo_20191024080901

 わたしが大事にしているのが「自尊心の3大欲求」です。これはアメリカの心理学者ウィル・シュッツ博士が提唱したもので、「自己重要感」「自己有能感」「自己好感」という3つの欲求のことです。

ほめ言葉は、家庭や地域、会社での人間関係をよくする。

ほめることがどうして重要か?

それは「自己重要感」「自己有能感」「自己好感」という3つの欲求を満たすことにつながるから。

まず、自己重要感。

これは「自分を大事な存在として認めてほしい」という欲求。

「ありがとう」と言われたときに満たされる。

次に、自己有能感。「的確な意思決定と行動ができるようになりたい」という欲求。

「すごいね」「成長したね」と言われたときに満たされる。

最後に、自己好感。

こちらは「人に好かれたい」という欲求。

「好きだよ」「好感が持てる」などと言われたときに満たされる。

ほめるというのは、相手の人間性を肯定すること。

一見なんでもない、たったひとつのほめ言葉をきっかけに、人生がプラスへと動き出すものです。

効果的なほめ言葉には4つのポイントがある。

第1に、存在を認めてあげる。

ほめて、相手を育てるには、その人のかけがえのない長所を見つけ、伸ばしてあげることが大事。

その大前提となるのが「生まれてきただけで、そこに存在しているだけでまずはOK」という考え方。

それをほめ言葉として相手に届ける。

第2に、自分の翼で飛べるように育ててあげる。

人間は似たような姿形をしていたとしても、中身はそれぞれ違う。

ほかの誰かに大きな翼があるからといって、自分の部下も同じ翼を持っているとは限らない。

大切なのは、自分の部下が持っている翼を見つけ、羽ばたいていけるように育ててあげること。

第3に、根っこに水をあげる。

花を育てるとき、何も考えずにただ水をあげたときと、ちゃんと根っこに届くように水をあげたときでは、同じ花でも育ち具合は変わってくる。

それは人も同じ。

人には、その人しか持っていない長所がある。

それを育てるために、「ほめ言葉」という水を与えることが重要。

「こんなふうに育ってほしい」という愛情を込めながら水をあげ、見守ること。

第4に、ほめっ放しにしない。

ほめすぎると天狗になってしまうことがある。

なので、ときには方向修正をする。

その人が、よくない方向へ進んでしまいそうだと思ったら、そのときは叱ることも必要。

そして、大切なのは、「結果」をほめるのではなく、「行動や努力」、そして「人間性」をほめる、という点。

ほめ言葉の魔法は、実は科学的にも証明されている。

生理学研究所の定藤規弘教授が「ほめられた人は、学んだことを忘れにくくなる」という研究成果を発表している。

ほめることの大切さを再確認させられた。

« 会計士は見た!/前川修満 | トップページ | フランス人は「老い」を愛する/賀来弓月 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事