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2019年10月31日 (木)

業界メガ再編で変わる10年後の日本/渡部恒郎

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 これからの10年間で価値ある企業となるためには、会社を生まれ変わらせる「第二創業」が必要だと考える。日本全体の最大の課題である、経営者の事業承継や産業の業界再編を良い機会として「第二創業」し、「ビジネスを進化させる」ことが求められているのだ。

現在の日本企業は、「過去の延長線上」のモノや組織であふれている。

日本の組織風土では、「過去からの延長」が好まれる。

「派閥」が自然発生し、顧客が求めている本当に重要なものを社外に目を向けて探すよりも、社内に目を向けた人材が高く評価される。

だから、「創造性」と「独自性」を持った優秀なビジネスパーソンや、壮大な「志」を持った起業家が育たない。

この土壌を入れ替えなければ、日本経済はじり貧となっていくだろう。

1980年代に日本が経済的に成功した大きな要因は、「真似る」のが得意だったからではないだろうか。

当時の日本は人口ボーナス期で、ひたすら人口が増える一方であり、大量生産、大量消費が日本の経済水準を底上げした。

こうした右肩上がりの時代においては、同じような客層に、似たような商品を提供し、改善を重ねることで成長するという、モノカルチャー的な経済行動が、成長の源泉となった。

しかし、時代は変わった。

日本は明らかに成熟期を迎えている。

このままでは、日本は本当に世界の潮流から取り残されてしまう。

会社を発展させ続けるために必要なのが、二回目の創業、すなわち「第二創業」である。

もう一度起業するような、ダイナミックな変革を企業にもたらすということだ。

「第二創業」するには、自社だけでなく、「業界全体」や「国家」を考える「強い意志」が必要だ。

もう一度、原点に立ち返って企業の目的や職業倫理を考えることによって、ビジネスを進化させることができる。

これまでの常識を疑い、顧客が本当に必要とするものは何かを考えることで、企業は変わることができる。

多くの日本企業は「過去からの延長」に囚われ、イノベーションが起きなくなり、失速していった。

競争ではなく、協調して次のステップに進むべき時代が来たのではないだろうか。

そのために必要なのがM&A。

以上が、M&Aコンサルタントである著者の主張である。

業界再編に主張が偏りすぎている観はあるが、「過去の延長線上」に未来はないというのはその通りだと思う。

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