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2019年12月 8日 (日)

任せる力/真藤昌瑳熙

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 一人前になるから任せるのではなく、任せることで一人前になるのです。仕事を任せなければ、育つものも育たないのです。

部下に仕事を任せられないという上司は多い。

理由は様々だ。

「部下に簡単に頼めない仕事が多いから」

「部下に頼むより、自分でやるほうが早いから」

「部下に頼むとクオリティが下がる可能性があるから」

もし、こうした思いがあるとしたら、「人に任せられない症候群」あるいは「仕事を抱え込む症候群」にかかっている可能性大だ。

人は誰も、「自分がいなければいけない=自分は重要な存在」と思いたいもの。

「自分はいなくてもいいのかもしれない」とは考えたくない。

「無価値感」を何より恐れている。

ところが、管理すればするほど、口を出せば出すほど、部下はやる気をなくす。

管理する人間がいないほうが、組織はかえって生き生きと活性化する。

管理職の仕事とは、部下が仕事をしやすい環境を整えること。

進捗を細かくチェックすることでもなければ、現場に逐一口を挟み、手を出すことでもない。

バースデイサイエンス研究所の理論によると、人間のコミュニケーションタイプは、次の3つに大きく分けることがでるという。

・人柄重視タイプ

・結果重視タイプ

・直感重視タイプ

である。

「人柄重視タイプ」とは、文字通り人柄を重視し、仕事においても相手との信頼関係に重きを置く。

何事にも丁寧に、じっくりと時間をかける。

プロセスを重視する人柄重視タイプは、仕事の期限や責任範囲は二の次だ。

自分からそれを聞こうという発想もない。

細かな指示をされても「えっと、忙しいのですが、なんとかがんばってみます」という答えしか返ってこない。

でも、これは決していい加減なわけではなく、クオリティが何より大切な人柄重視タイプにとって「最大限努力しますよ」という意思表示なのだ。

人柄重視タイプは「君を信頼している」「君はがんばっている」ということを認めることが大前提なのだ。


「結果重視タイプ」は、その名の通り結果を何より重視する。

仕事は結果がすべて、効率性を常に考える。

このタイプの人は、自分の責任範囲が明確になることが、スムーズに仕事をこなす第一条件となる。

最初に「締切はいつ」「必要事項は何と何」「予算はこれだけ、内訳はこう」といった仕事の条件をすべて明確に示すと、納得してコツコツと確実に仕事を上げてくれる。

その仕事をやる「価値や意義」、その仕事をやることで「結果的にどんな利益を生むのか」といったことがいったん腑に落ちると、結果重視タイプは仕事のモチベーションがぐんと上がる。

このタイプは丸投げではなく、期限や分量など外堀の情報をきちんと明示して任せるのが得策だ。

「直感重視タイプ」は、ピンとくる直感を大切に、自分の感性で自由にやりたい人。

状況に応じて、臨機応変に動く。

このタイプは、「丸投げ」「お任せ」「自由」が大好き。

ほめられてプライドをくすぐられながら、自分の感性で自由にさせてもらえたり、自身のステイタスが上がるような仕事を任されると、モチベーションが一気に上がる。

また、「ドーンと大きな案件」とか「ババーンとコンペを決めて」といった感覚的な擬音語を好む。

つまり、「任せ方」とはすなわち「伝え方」でもある。

相手のタイプに合わせた表現のコツなのだという。

これは部下を持つ上司にとって参考になるのではないだろうか。

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