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2019年12月23日 (月)

残酷すぎる成功法則/エリック・バーカー

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『卓越したアーティストの人格的特性』と題する研究では、創造的分野で大成功しているアーティストは、活躍がそれほどでもないアーティストに比べて、サイコパシー傾向が著しく高い数値を示すことが証明された。また別の研究でも、功績が華々しい大統領は、サイコパシーの度合いが高いとされている。

成功とは何だろう?

世に成功者といわれていて、実は人間的に問題のある人は多い。

ウィンストン・チャーチルはイギリスの首相になるはずがない男だった。

たしかに切れ者ではあるが、その一方で偏執的で、何をしでかすかわからない危険人物というのがもっぱらの世評だったからだ。

チャーチルは、異端の政治家だった。

愛国心に満ち溢れ、イギリスへの潜在脅威に対してパラノイア的な防衛意識を貫いた。

ガンジーさえも危険視し、インドの自治を求める平和的な運動にも猛反対した。

チャーチルは自国を脅かすあらゆる脅威に声高に騒ぎたてるチキン・リトルだったが、まさにその難点ゆえに、歴史上最も尊敬される指導者の一人となった。

バーナード・ショーは「真の芸術家は妻を飢えさせ、子どもを裸足でいさせ、70になる母親を働かせて生活を工面させ、自分の芸術以外のことは何もしない」と言った。

モーツァルトは、妻が今まさに第一子を産もうというとき、家の別室にいた。

もちろん作曲をしていたのだ。

ユニークな資質とは、日ごろはネガティブな性質、欠点だと捉えられていながら、ある特殊な状況下で強みになるものだ。

そうした資質は、本来は毒でありながら、ある状況下では本人の仕事ぶりを飛躍的に高めてくれるカンフル剤になる。

彼らは成功を手に入れるが、反面、幸せへの鍵である大切な人間関係を犠牲にすることがある。

そのような事例を見るにつけ、成功とは何だろう?と思ってしまう。

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