« おもてなし幻想/マシュー・ディクソン、他 | トップページ | 国をつくるという仕事/西水美恵子 »

2019年12月11日 (水)

選ばれるプロフェッショナル/ジャグディシュ・N・シース、アンドリュー・ソーベル

Photo_20191209064301

 クライアントにサービスを提供しようとするプロフェッショナルにとって、欠かせない基本的な特質は、「無私と自立」と「共感力」である。優れたアドバイザーは、経済的にも、知性的にも、精神的にも、完全に自立しているという姿勢を示す。だが、この自立することと無私とのバランスをとっている。彼らは、ひたむきで、忠実で、自分の問題ではなく、クライアントの重要課題に注力する。クライアントのニーズや問題に対応する一方で、常に客観性と誠実さを維持する。

プロフェッショナルとは何だろうか?

ここではその要素として「無私と自立」と「共感力」を挙げている。

プロフェッショナルは、真にクライアントのためになることをする。

これが何よりも優先される。

クライアントの状況、文化、政治、業界をとりまく状況などを踏まえ、本当にクライアントのためになることを考え、アドバイスし、実行に移す。

その文脈のなかで、自身の専門性も発揮する。

偉大なプロフェッショナルは、意味のない議論を避け、真に重大な問題に集中させてくれる。

問題を前にして、混乱したり考えがまとまらないとき、彼らは適切なタイミングで的を射た質問を投げかけ、対話を通じて解決に導いてくれる。

プロフェッショナルが無私と自立を高めるために重要なことは、一つは、自分自身の信念、価値観を育て、それを明確にしておくことだ。

無私と自立を実践するとは具体的にどのようなことなのか?

例えば、クライアントとのあいだに、どこで線を引くかをわきまえていること。

自分が手をつけないこと、我慢できないことをはっきりさせる。

場合によっては、仕事を断ったり、クライアントとの関係を打ち切ったりする。

自分の経済状況がどうであれ、お金にはとらわれない。

クライアントにとってどのような意味を持つかを見極めながら、クライアントとのビジネスというレンズを通して、自分のまわりで起こっているすべての事象を見る。

そして、重要な役割を果たしたとしても、公にはその成功をクライアントのものにしている。

このようなことを実践することが「無私と自立」だ。

そう考えると、安易にプロフェッショナルという言葉は使えないと感じる。

« おもてなし幻想/マシュー・ディクソン、他 | トップページ | 国をつくるという仕事/西水美恵子 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事