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2019年12月28日 (土)

他者と働く/宇田川元一

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 対話とは、権限や立場と関係なく誰にでも、自分の中に相手を見出すこと、相手の中に自分を見出すことで、双方向にお互いを受け入れ合っていくことを意味します。

組織とはそもそも「関係性」である。

私たちは組織がモノとして存在しているように考えている。

しかし、私たちが勤めている会社を考えてみると、そこには、人がいて建物はあっても組織はモノとしては存在せず、実は誰もそれ自体を見たことがない。

でも、私たちはその組織のために毎日出勤したり、会議をしたりする。

つまり、組織の実質とは、実は私たちを動かしている関係性そのものなのだ。

だからこそ、対話が必要になる。

対話とは、一言で言うと「新しい関係性を構築すること」。

これは哲学者のマルティン・ブーバーやミハイル・バフチンらが用いた「対話主義」や「対話概念」と呼ばれるものに根ざしている。

マルティン・ブーバーは、人間同士の関係性を大きく2つに分類した。

ひとつは「私とそれ」の関係性であり、もうひとつは「私とあなた」の関係性。

組織がうまく機能するためには、「私とそれ」を「私とあなた」に再構築する必要がある。

例えば、開発部と営業部が対立していたとする。

その場合、開発部は、「自分たちの開発した製品を売ってくれない営業部」という、まさに「私とそれ」の関係性になっている。

それが、対話のプロセスを回していくことで、「営業部が仕事を頑張りやすいように自分たちも頑張るし、自分たちの頑張りに応えてくれる営業部」というような「私とあなた」の関係へと、変化が起きる。

変化のスピードが求められる現代だからこそ対話が大事だということではないだろうか。

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