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2019年12月25日 (水)

1兆ドルコーチ/エリック・シュミット、他

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 「人を大切にするには、人に関心を持たなくてはならない」。これは私たちがビルとの会話で何度か聞いた言葉だ。何かの古い名言のようだが、そうではない。少なくともネット検索では見つからなかった。よって私たちはここに著作権を主張する——「人を大切にするには、人に関心を持たなくてはならない」!

アップルのスティーブ・ジョブズやグーグルのラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリン等、数々のリーダーをコーチしたビル・キャンベル。

ビルのコーチングの軸は「人を大切にする」というものだった。

ビルは人を大切にした。

どんな人にも敬意をもって接し、名前を覚え、温かい言葉をかけた。

彼らの家族のことを気にかけ、言葉より行動でそれを示した。

人は高みに上れば上るほど、自分が成功するために他人を成功させることがますます必要になる。

そしてそれを助けるのが、コーチなのだ。

コーチは私たちのポテンシャルをただ信じるだけでなく、さらに一歩踏み込み、私たちがポテンシャルを実現できるように助けてくれる。

私たちに自分の盲点が見えるように鏡をかざし、弱みに正面から向き合えるようにしてくれる。

私たちがよりよい人間になれるよう手を貸してくれるが、私たちの功績を自分の手柄にはしない。

どんな会社の成功を支えるのも、人だ。

マネジャーのいちばん大事な仕事は、部下が仕事で実力を発揮し、成長し、発展できるように手を貸すことだ。

優秀な人材は、持てるエネルギーを解放し、増幅できる環境でこそ成功する。

マネジャーは「支援」「敬意」「信頼」を通じて、その環境を生み出すべきだ。

「1on1を正しくやる」と「スタッフミーティングを正しくやる」が、彼のマネジメントの最重要原則の筆頭にあった。

この二つのミーティングは、幹部が会社運営に利用できる最重要ツールで、それぞれを思慮深く行う必要があると、ビルは考えていた。

彼は思慮深く一貫したコミュニケーションの手法を持っていた。

決断力を重んじ、力のあるマネジャーは議論のフェーズが終わったと判断すれば、みずから決断を下すべきだと信じていた。

常識外れの行動を取りがちな強力なパフォーマー、いわゆる「規格外の天才」を高く買っていたが、チームをリスクにさらすような行動を取れば、ただちに排除すべきだと考えていた。

すぐれた企業の核にはすぐれたプロダクトとチームがあり、それ以外のすべては、これらの核を支えるものでなくてはならないと信じていた。

彼は人間関係が信頼の上に築かれることを理解し、一緒に働く人たちの信頼と誠意を得るために力を注いだ。

じっくりと耳を傾け、思い切り率直になり、彼らの可能性を彼ら自身よりも信じた。

チームを何よりも重要と見なし、「チーム・ファースト」の行動を重視し、どんな問題にぶつかっても、問題そのものよりも、まずはチームについて考えた。

最も深刻な問題、いわゆる「部屋のなかのゾウ」を見つけてどまんなかに引っ張り出し、まずはそれに対処するようチームに促した。

舞台裏で行動し、廊下での立ち話や電話、1on1ミーティングでコミュニケーションギャップを埋めた。

リーダーに、とくに困難な状況では先陣に立つようハッパをかけた。

多様性を重んじ、職場でありのままの自分でいるよう教えた。

彼は人を愛した。

自分がつくったコミュニティや参加したコミュニティに愛を持ち込んだ。

そして、職場に愛を持ち込んでもいいのだと人に教えた。

これらはすべて「人を大切にする」というビルの考えから出た行動だ。

ぶれない軸を持つこと。

優れたコーチに必要不可欠な要素といえるのではないだろうか。

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