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2019年12月30日 (月)

明治維新は「戦国時代からはじまっていた!」/跡部蛮

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 戦国最強といわれる武田軍の象徴が騎馬隊。しかし、いまや「武田騎馬隊は存在しなかった」という説が一般的になりつつある。

本書では様々な歴史の通説といわれているものにメスを入れている。

戦国武将の中で人気の武田信玄。

信長も恐れたという。

ところが「武田騎馬隊は存在しなかった」という説が一般的になりつつあるというのである。

いずれにしても、武田勢の強さの秘密として、騎馬武者にばかり依拠するのは無理があろう。

その謎を解き明かすヒントが信玄の叔父・勝沼信友の城郭跡に隠されている。

発掘調査によって、この城跡から金の精錬を行なう工房の痕跡がみつかった。

城郭付近からは碁石の形に鋳造された金貨も多数みつかり、武田がこの勝沼城内で、金貨の鋳造をおこなっていたことがわかる

武田は黒川金山のほか、領国となった信濃・駿河でも「金山衆」と呼ばれるプロの坑夫集団に金山を開発させていた。

戦国時代、金貨は重要な軍資金だったからだ。

とくに鋳造された碁石金には価値を示す刻印がなく、貨幣として流通させるというよりは、功のあった家臣や調略した敵の重臣らに恩賞として与えられる性質のものであった。

武田の金貨は「甲州金」と呼ばれ、品質の高い金貨として全国に名が通っており、調略を得意とした信玄にとって、金貨は版図拡大のための重要な道具だった。

信玄の合戦のやり方は、まず敵を寝返らせ、勝つべくして勝つ手段を用いている。

そう考えると、武田軍団の強さの秘密は〝金の力〟ということになるのかもしれない。

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