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2020年1月14日 (火)

世界は宗教で動いてる/橋爪大三郎

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 キリスト教文化圏では、宗教が第一で、次が哲学。政治はそのまた次ぐらいに位置します。日本は、おそらくビジネス(生産活動)が一番でしょう。宗教も哲学も、あまり地位を認められていない。中国では、なんと言っても、政治が重要です。経済と比べても、政治がはるかに大事。政府の活動を重視する。政治は経済に介入できるし、介入するのは当然と考えられています。逆に、経済が政治に影響を与えることは嫌われています。

キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、それぞれの文化圏では宗教が第一、

この考えが分からないと今、世界で何が起こっているのかがわからないというのは著者が本書で述べていることである。

Godは人間を、絶対的に支配している。

なぜそう言えるか。それは、Godが天と地とすべてを創造し、人間も創造したから。

このGodの、「絶対的主権」の考え方がわからないと、一神教は理解できない。

キリスト教はもちろん、ユダヤ教も、イスラム教もわからない。

日本にも宗教がある。

しかし、一神教の世界でのGodと日本のカミとは、まったく違う。

キリスト教徒は、その時どきに力のある統治者に、政治を任せる。

その統治者はキリスト教徒であることが望ましいが、絶対というわけではない。

その統治者に協力する条件は、信仰が守られること。

だからアメリカ大統領は就任時、聖書に手を置いて宣誓する。

地上にある権威は、すべて神が立てたものである、悪を正すために彼らは剣を帯びている、正義のために政治権力はあると聖書に書かれている。

聖書では、最後の審判までの「つなぎの期間」に、人間が人間を統治してよいという政治の仕組みを定めている。

ルターはその政治を、隣人愛の精神で行なうべきだとした。

統治者は合法的に選ばれた人物であるべきで、それは神が人間のために与えたもの。

クリスチャンはそれに従う義務がある。

アメリカはこのように考える。

イスラム教からみると、旧約の預言者に従うのが、ユダヤ教徒。

新約の預言者イエスを神の子キリストだとして従うのが、キリスト教徒。

どちらも、信じ方が間違っているけれども、アッラーの啓示に従っている点はよろしい。

ゆえに彼らは、「啓典の民」であるとして、彼らの信仰を承認する。

まったくの異教徒であるとはみなさない。

この考え方が一神教の文化圏の根底にある。

今、世界で起こっていることを理解したいならば、この一神教を理解する必要があるということであろう。

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